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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~115


いつになったら私は気付くことが出来るのか。その、先の見通しが立たない、いつまで続くかわからない苦悩が、私を苦しめている根源かもしれなかった。

「先生も、確か、いつ摂食障害が良くなるかはわからない、時期の約束は出来ない、みたいなことを言っていた気がする。だとすると、私もいつまで続くのかとか、いつになったら良くなるのかとかを考えても仕方がないのかもしれない」

そうは言っても、やっぱり先の見通しが立たない状況は、モチベーションを維持するのが難しかった。

「だったらもう、10年経つ前、9年後までに良くなるって、そう信じていればいいかなぁ・・・ちょっと気が遠くなるけど」

そして、もう一つの問題・・・私自身が長い間かかって作り上げてしまった分厚い壁、どうしたらその壁を取り除けるのか。

「その答えも、私しか気付くことが出来ない、私自身の内側にしか答えはないのかもしれない。でも、もしかしたら答えを探しているうちは全然見つからなくて、ふっと力が抜けた時に、ある日突然気付くことが出来るものなのかもしれないんじゃないかな・・・」

焦らず、慌てず、諦めず、自分落ち着いて

悩んだ時、行き詰った時には、とりあえず自分自身を落ち着けて、冷静になって、パニックにならないように、イライラして暴走しないように・・・でも一方では、どうにも落ち着かなくなったら、潔く切り替えて、買い物するなり、過食するなりして、後々まで引きずらないようにすることが、大切なのではないか、そんな気がしていた。

「とにかく、頭で考えることで自分を抑え込もうとするよりは、素直に身体の欲求には答えてあげることが、大切なんじゃないかなぁ・・・」

物事は、何でもバランスが大切で、完璧を追求し過ぎたり、我慢し過ぎたり、逆に惰性で過食嘔吐を繰り返したり、そういう極端なことを繰り返しているうちは、そんな自分に振り回されるだけなのかもしれない。だとすると、うまくいった時も、思い通りにいかなかった時も、どっちの自分もありのままを受け止めて、受け入れて、認めてあげる・・・そんなことが出来るようになった時に、自然と分厚い壁がなくなって、苦しみや辛さから解放される、そして自分に厳しい自分自身からも解放される。そんなものなのかもしれない・・・

「いいことも、悪いことも、否定することなく認める。今私に出来ることを精一杯やったことを認める。そんなことが自然に出来るようになった時に、次のステップへ進めるんじゃないかなぁ」

今夜も、眩しいくらい輝く月の光が、暗くなった部屋に微かに希望をもたらしているような気がした・・・


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