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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~57


最近は、買い物も義務、というか苦行に近いものを感じていた。本当はやめたいのにやめられない苦行のような、でもどこかで買って帰って食べることが楽しみのような、複雑な気持ちもあった。

「今すぐにやめることは、まだ出来ないな・・・でも、諦めない、諦めない。今出来ることを、一つ一つ・・・

先の見通しが立たない、約束めいた未来が思い描けない状態で、頼れるのは先生だけだし、諦めることなく克服に向かう姿勢を持ち続けることが摂食障害を克服する唯一の方法だと信じるしかなかった。どんなに(心の)状態が悪くても、思い通りにいかなくても、やりたいことが出来なくても、逆にやりたくないことをやってしまっても、頼って、信じて、縋るしかないし、そうしなければ自分を見失いそうだった。そうしなければ、自分を、自分自身を保って、1日をやり過ごすことは出来なかった。

「本当に摂食障害は、一進一退というか日々の(波)が大きい・・・日々っていうか時間、分、秒単位で(波)がある感じ・・・」

そんなことをさんざん経験してきて思うこと・・・それはやっぱり

うまくいかない時も、諦めないで前向きに切り替えていくこと

克服に向かう姿勢を持ち続けること

そう自分に言い聞かせて、無理やりにでも気分をあげること、それに加えて

悪いこと(状態)ばかりが続く訳ではない、諦めないで

って、自分自身に声をかけてあげること。そうやって、切れないで何とかして明日を迎える、明日に繋げるしかないのでは、と思い始めていた。

「多分、摂食障害を克服することを諦めてしまったら、この先もずうっと過食嘔吐を繰り返して生きていくことになる気がする。それはどうしてもいやだし、何とかして過食嘔吐をやめたい・・・私は、本当にたまたま先生に出会って、摂食障害を克服するきっかけを与えてもらった。今この状況を逃したら、一生食べて吐いて、そして痩せ続けることに拘って、囚われて、憑りつかれたように追い立てられて、振り回される毎日を過ごすことになるかもしれない。それなら、辛くても、苦しくても、今のチャンスを逃したくない・・・」

太陽の光を反射して光っている月のように、今の私は自分自身の力だけではとうてい輝くことは出来ないのかもしれない。それでもいいから、太陽の力を借りてでもいいから、ほんの少しでも輝けるようになりたい。そしていつか、いつの日か、太陽のように自分の力だけで輝けるような、出来れば自分だけじゃなくて、月を輝かせることが出来るような、そんな太陽みたいな存在になることが出来たら・・・


今日もありがとうございます。

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