絵画商法ならぬギャラリー商法と言う若手作家搾取型の勧誘が増えてる件。
さて、上記のツイート少し前にしたのですが補足。
随分昔に、絵画商法という言葉がありました。
僕は今39歳ですが僕くらいの歳の方であれば心当たりはあるかと思います。
神戸生まれですが三宮の商店街でも昔高校生くらいの頃にこうした被害に遭い(勿論買ってない)とても不愉快な思いをしたのを覚えています。
多分全国的に繁華街などに店舗を出しているギャラリーでこうした被害が多発した時期があって、多くの一般人がギャラリーのイメージを悪くした印象があります。
しかし流石に今ではこうした商売がまかり通る筈もなく、ある程度は収まったように見えますね。
ところで何のきっかけか忘れましたがtwitterで「ギャラリー商法」という言葉を目にしました。
??と思って検索してみるとこの言葉を使っている人が割と多く、逆にネットなんかで調べてみてもあまり定義めいたものがないのでSNSなんかで生まれた言葉なのかなぁと思います。
作家や美術活動をしている人を探してそうした人たちにDMやメールを送り、出展費を稼ぐタイプのギャラリーのことを指しているようです。
昔はSNSなどがなかったので、多分、GEISAIとかそうしたアートマーケット的なところに出店している若い作家の名刺を集め、メールを送るような感じだったのでしょう。
でも、それだけなら今でもあるし、別段そこまで悪いことをしているようには思いません。
僕も昔銀座のギャラリーみたいなとこからそうしたメールをよく送られてきました。
ただその場合は一応、手当たり次第というわけでもなさそうで一応作家を選んでいるようにも感じます。学生さんや若い作家が自分の作品を多くの人に見てもらうために自分でお金を出してギャラリーで展示をすることはよくあります。
実際僕もギャラリーやり始めた初期の頃はこちらから声をかけさせてもらってお金をいただくような展示をやってましたし、まぁ作家は作家で大変ですがギャラリーはギャラリーで大変なのはよくわかります。
ではSNSにあるギャラリー商法というのは何がダメなのか?ということですがとにかくお金儲けの為に絵を描いている人を検索し、片っ端から定型分のメールを送りまくって出展を促すようなパターンを指しているようです。
そしてこの場合、銀座のギャラリーで展示するなら幅2mで5万円というような高額なことではなく、作品一点数千円というパターンです。
確かにこれくらいなら、まぁ出しても良いかな?と思っちゃいますね。
そんな感じでとにかく金儲けの為に一回の展示に数十名〜多い時は数百名の作家を集めて出展料を取って運営を続けているやり方をギャラリー商法とSNSで言われて若手作家が迷惑を被っているということらしい。
絵画商法と言われることに関しては金額が金額だけに何度か裁判沙汰にまでなったことがあるようだけどこの手法に関しては、マナーとかの問題なような気がするのでなかなか取り締まるのも難しいですね。
作家さんのリサーチ力にかかっているのだろうなぁという感想です。
最近は百貨店や商業施設のテナントが多く空いたままになっている為、そうした業者が"アート"という冠をつけてテナント料無料で入り、その百貨店や商業施設の名前を利用して出展者を集めて、販売成立した際にのみマージンを施設に渡すわけですが、作家個人から集めた出展料は施設側には入れずに全部自分の懐に入れているわけです。ほんと百貨店や商業施設もしっかりしろよって感じですね。
絵画商法ということがその当時のアートやギャラリーの印象をとても悪いものにしたということもあり、多くの作家に対してギャラリーとはこーゆーものだと思われるのが非常に迷惑だと思っています。
みなさん気をつけてね。