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忘れられない人

学校帰りに
たまに会って話すだけ

いつも通り校門がない
学校に入り

朝礼台で彼の後ろ姿を見る

ああ 愛おしいな

そんな感情を抱いた
ただそれを伝えたら
この関係が終わる気がして

何も言えなかった

高校一年の冬

いつも通り会うことになった
寒い中、学校の朝礼台で

彼との曖昧な関係が続き
私ははっきりしたかった

だから意を決して
向かった

彼「よっ」
私「やっほー」

から始まり
たわいない会話をすすめた

私「ねえ」
彼「ん?」

私「私たちってなんだろうね」
彼「なにって友達?」

私「そうじゃなくて、」
彼「俺、部活頑張らないといけない」

私「そっか」
彼「だから恋人は作れない」

私「わかった」
と、彼の顔を見れず

空を見た

とても悲しかった
どんな関係か
このままでいいのか

わからなかった

もし好きなら
好きとだけでも言って欲しかった

彼が何を考えているのか
私に対して何を求めているのか

よくわからなかった

だからこそ私は
ひねくれたのだ


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