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薫風やピアノを走る白い指

風薫り、光はあふれて。夏めいてきました。
モーツアルトを聴きながら、この文章を書いています。

二十四節気の【小満(しょうまん)】に入ります。

「万物しだいに生長し、天地に満ちはじめる」という意味です。
「大いに満ちる前の小さく満ちるころ」になります。草木がじょじょに茂りはじめました。
前年の秋にまいた麦が成長して穂を実らせ、ひと安心(少し満足)するという意味も。

小満 Shōman 「Lesser ripening」「Flourishing Green」
“Lesser Fullness; Everything grows.”
“Plants and trees start sprouting and flourishing.”
〔Lesser;小さい方の ripen;熟する  flourish;よく繁る 育つ fullness;満ちること grow;成長する plant;植物 sprout;芽が出る〕 May 21-June5

夏の節気は六つあり、三つの時期に分かれます。
初夏:立夏(5月5日) 【小満】(しょうまん 5月21日)
盛夏:芒種(ぼうしゅ 6月6日) 夏至(げし 6月21日)
晩夏:小暑(しょうしょ 7月7日) 大暑(たいしょ 7月23日)

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七十二候【蚕起食桑】に入ります。
「かいこおきてくわをはむ」と読みます。七十二候の22番目で、二十四節気「小満」の初候です。5月25日まで。

蚕が桑の葉を盛んに食べ出す時期です。
蚕は数千年前から飼育されてきました。人に飼われることでしか生きることができません。かっては日本のいたるところで桑畑が見られ、桑が新芽を出すころに孵化(ふか)するように調節されていたのです。

蚕起食桑 Kaiko okite kuwa o hamu
“Silkworms start feasting on mulberry leaves.”
〔 feast;食べる mulberry;桑〕 May 21-25

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菜園に白や紫の花が咲いています。

ジャガイモの花見るたびに思ひ出す
 南の国からオランダ船に

日本には17世紀の初めにジャワのジャガトラ(ジャカルタの旧名)から伝来したそうです。天保の大飢饉では、このおかげで餓死を免れたことから「御助芋」とも呼ばれました。
馬鈴薯ともいいます。その形が馬につける鈴の形に似ていることからという説も。いろいろな物語を持っているのですね。

あなたが幸せでありますように 
琵琶湖を望む草庵にて
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