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短歌。詩。読書日記。

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短歌創作。好きな詩人や歌人、読んだ本のことなど。
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2022年1月の記事一覧

灰の空風に舞うゴミ干からびた虫の死骸や銀に輝け

灰の空風に舞うゴミ干からびた虫の死骸や銀に輝け

曇り空や枯れたものが好き。
家にドライフラワー飾ってると「風水的に良くないよ」と言われてしまうけど笑
好きだからいいの。

暗闇が映す窓辺が舞台かな風が音楽星が明かりで

暗闇が映す窓辺が舞台かな風が音楽星が明かりで

昔観た、マヤ・デレンの映画でバレエダンサーが星空をバックに踊っているやつがあって、めちゃめちゃ綺麗だった。

寒いほど星が綺麗と言い君はカイロ代わりに手を繋ぎたる

寒いほど星が綺麗と言い君はカイロ代わりに手を繋ぎたる

冬は星が綺麗に見えると、
寒ければ空気が澄んでよく見えるのだと、

夫が教えてくれるまで知らなかった。

寒い~~と言いながら見上げた夜空は
美しかった。

今じゃ、ロマンチックなことなど
ひとつも言わないけど(笑

君は風、君は足音、君は2時、君は夕暮れ、触れずとも抱き

君は風、君は足音、君は2時、君は夕暮れ、触れずとも抱き

この短歌は、愛猫が亡くなった後に作りました。

この1月で、10年経ってしまったけど
薄れることなく鮮明に覚えています。

二十歳から三十歳半ばまで、私が一番危うかった時期を支えてくれた、猫、、、、

私が、一人で大丈夫になるのを確認したように逝ってしまった。

身内のいない私にとっての娘であり、妹であり、姉であり親友であり、母でもあった、猫、、、、

君がいなかったら今の私はいない。

いつも、

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雨の夜に思い出す詩は。

雨の夜に思い出す詩は。

大阪は、昼からずっと雨が降っています。

雨の夜に思い出す詩の一片があって、、、、

.......雨の日
埃だらけの本から
僕は言葉をさがし出す─

黒つぐみ 紫陽花 墜落 ダイヤの女王.......

(僕は僕の言葉を見つけない!)

夜が下手にうたつてきかせた
眠られないと 僕はいつも
夜汽車に乗つてゐると思ひだす

立原道造「日記」より

夜は、雨音をBGMにして
目を瞑

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