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猫舌、恐れることなかれ

今年も忘年会の時期に近づいている。
同僚や上司と同じ鍋をつつく機会もあるかもしれない。忘年会もはや社会の習慣になっている。
(ちなみに僕は同じ箸でつつき合うのは生理的に無理なタイプだ)

習慣とは面白いものだ。
ダイエットの食事制限のように、良い習慣を身につけることで自分にとってプラスになる結果を生むこともあれば、悪い習慣が身についてしまい、自分を追い込んでしまうこともある。

良い習慣だかどうかは分からないが、最近、僕には新たな習慣ができた。仕事が始まる前の15分、近くのコンビニでホット珈琲を飲みながら本を読むのだ。リラックスするにはホットに限る。

ゆとりある時間を過ごすことで気持ちよく仕事に向かい合いたい、そんな気持ちから生まれた習慣である。

コンビニにあるこのタイプの珈琲。コスパがとてもいい。


しかしここで1つの問題に気づいた。
僕は超がつくほどの猫舌である。

「猫舌って大変やなぁ。なんでそんな熱いん ? 」
とよくそうした無神経な言葉をかけられる。
ほっといてくれ、こっちが教えてほしいくらいだ。

人は、とにかく理由が好きな生き物だなぁと思う。何にでも理由を欲しがる。「なぜ」という質問は、たまに軽い暴力のような響きを伴ってくる。

話を戻すと、コンビニのホット珈琲はめっちゃ熱い。少し口に運び込むと、「あぁっつー !! 」となってとても飲めたものではない。かと言って限られた時間で冷ましきることもできない。

これは何か作戦が必要だ。
あれこれ考えて思いついたものがこれ。即実践。

●① 冷たい水を口に含みながら飲む
●② 100回くらい混ぜまくって空気を入れる
●③ 扇子で風を送りまくる

家の収納箱に奇跡的に扇子があった

結果。全部、見事に撃沈😅笑

●①については、飲めたけどシンプルにまずかった。せっかくの珈琲の味の深みがなくなってしまう。これでは本末転倒である。

●②については、本を読む時間がほぼ無くなった。これも飲めたものの、100回かき回すのに思いの外時間がかかり、5分しか読書できなかった。
これではリラックスも何もない。

●③については、風が強すぎて珈琲が飛び散った。
扇子の風量は半端なく、飛び散った珈琲を拭くこと時間がかかり不採用。

う~ん、難しい···。
なかなか上手くいかないなぁ。

さて、どうしたものかと困り果てた。
まさかコンビニの珈琲にスタバのように「熱すぎない感じで」みたいに頼めるシステムなんかあろうはずがない。マシンから注がれる珈琲は容赦なく「めっちゃ熱い」一択なのだ。

こうなれば最終手段、あまり普段は頼りにしたくないネットで調べるしかない。
「猫舌 克服」と検索するとヒットする記事がたくさん出てきたので、その1つをクリックしてみる。
そこには概ねこんなことが書いてあった。

猫舌の人とそうでない人は感覚の敏感さや体質などに違いがあるわけではない。違うのは舌の使い方。
下は先端に行くほど熱さに敏感で、奥に行くほど鈍感になっている。猫舌の人はごく自然に舌の尖端を直接、舌に当てないようにしており、猫舌に人はそれができない。それが猫舌の原因。
猫舌を直したければ熱いものを食べたり飲んだりする際に、下の前歯の裏に舌の尖端をつけてなるべく舌の真ん中くらいに熱いものを運ぶ習慣をつけていくと良い。

何と、猫舌を直す方法があるとは !!      

これで熱い食べ物を食べることもできるし、「食べるのが遅い」と友人たちに言われることもない。
何より朝一杯の珈琲を飲みながら読書ができる。

さっそく、試してみた。


「あぁっつー !! 、変わらんやん💦笑」


でも諦めるのはまだ早い。何度もこの何とも飲みづらいことこの上ない飲み方にトライしてみる。

するとどうだろう。5分くらい経ってまだ湯気が立っている珈琲で試した時に舌先飲みでは無理だったが、舌の真ん中に運んでやると···

「飲める !! 」

驚きと同時にちょっとした感動がこみ上げてきた。
熱いものの飲食ができるようになった。生まれてこの方、できないことができるようになった時の高揚感といったら凄まじい。

背中に翼が生えたような、宝くじで数億円を当てた時のような(想像)、ビビっとくる運命の人に出会えた時のような、視界がパァっと開けるような気分になるのである。

もう今の僕には伸びしろしかない。何の伸びしろなのかは分からいのだけれど。

猫舌諸君、恐れることなかれ ! 

これで忘年会も年越し蕎麦も餅入り雑炊だって何でもいける。年末年始を楽しく乗り切りましょう。

ただし、トップ画にあるような「ガチ」であっつい食べ物、飲み物にはこの方法は効果がなく、いつも通りちゃんと舌を火傷するので、ご注意を ! 

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