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ひとつ屋根の下の他人

〜キッカケ〜

その頃の私は明日をどう切り抜けて生きていこうかと困惑していた

なぜかというと、当月の家賃支払いのためのお金を腐れ縁の仲間に貸し
返金してもらえなかったからだ

お人好しにも『ホドがある』
そうだよね・・・
返って来ないこともおおよそ予想は出来ていた

でも、、、
「知らないよ」「関係ない」「自分でなんとかしろ」「無理」「嫌だ」
という言葉を選択する自分を意味もなく嫌ってしまった

それを「奴を信じたい」なんて甘ったるい言葉に変換していただけ

結果、自分のお人好しが『ホド』を超えていることが身に沁みてわかった

ただそれだけのことだった

私自身はお金を借りるという行為が大の苦手で
所持金3,690円で1ヶ月を過ごさなきゃならなくなった時も
毎日ポップコーンを食べて凌いだ
もちろん、不憫に思った友人達がさりげなく夕食に招いてくれたり
余り物だと言って食品を差し入れてくれたから乗り越えられたんだけど
そんなことばかり続けていられるわけもなく・・・

ましてや、その頃の私は一大決心をして慣れ親しんだ故郷の地を離れ
東京の片隅で独り
『ホド』を超えたお人好しのせいでメンタル崩壊寸前の危機に陥っていた

どうすれば生き抜ける?
自分に問うと返って来たのは
『先ず生活の基盤を整えること』

とは言っても、売れるものは殆ど手放してる

思いついたのは
「よし!身売り結婚するかぁ・・・」
かなり短絡的で打算的

でも、誰かと繋がることで独りじゃ出来ないことが可能になる

あとは、それを楽しむことが出来るか否か

意外と簡単かも・・・

ブラックな私が微笑んだ


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