傍の下で(妄想化学遊戯Lev9)
目的の場所にて・・・
道探が時渡に確認する。
「此処が、目的の場所なのかぁ?」
「だよぉ」
「そうか、それでぇ。物の怪の特徴とかは解っているのかぁ?」
「それが、姿を確認出来ていないんだぁ」
訝った表情をさせて道探が問い返す。
「・・・何だそれぇ」
「実を言うとねぇ、物の怪と想われる痕跡と鳴き声だけなんだよぉ」
「はぁ?、なんじゃその不確か情報は」
時渡の言葉に道探は、呆れた声音で言った。
「はははぁ、だよねぇ」
時渡は、苦笑して同意する。
「大体、痕跡と鳴き声だけでぇ、何故、物の怪と解るんだ」
「それは、ほらぁ・・・」
と言うと時渡は、道探に表示情報の項目を指した。
「ん、そう言う事かぁ・・・。それは失念していたなぁ」
「だから、姿は確認出来ていないんだぁ」
「だとすると、内等も遭遇出来るとは・・・ぁ」
と言い掛けた時、華が指差して言う。
「ねーーぇ、多分、あいつじゃない」
道探は、華が指差す方に視線を移すと、こちらを見据えて物の怪は佇んで居た。そして、道探は間の抜けた声音で言い、時渡は苦笑して言った。
「へぇ、・・・本当(ほんと)にぃ」
「はははぁ、あっさりだったねぇ」
ここから先は
18,974字
¥ 120
この記事が参加している募集
サポートして下さり有難う御座います😆💕✨ クリエイターとしての活動費に使わせて頂きます。🙇