従業員のエンゲージメントが会社を救う!?
みなさんは「エンゲージメント」という用語を聞いたことがありますか?一見聞きなれないこの言葉。一体どういう意味なのでしょうか。
エンゲージメントの定義は、リクルートマネジメントソリューションズ「人材育成・研修 お役立ち情報・用語集」で確認しましょう。
エンゲージメントについて調査した「日本の人事部の調査レポート」でも定義が紹介されていました。
この調査では、「従業員エンゲージメント」を対象に行われ、従業員のエンゲージメントの状態が5年前に比べ、どのように変化したかを調べていました。
では、個々の従業員にエンゲージメントがあると、企業にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
従業員がエンゲージメントをもった場合の効果として、企業へどのような影響を及ぼすかを整理しました。
① 企業に貢献しようとする自発的な意欲発生→従業員のモチベーションが向上→生産性が上がる
→∴企業の業績向上につながる
② 従業員が自発的にアイデアを出す→イノベーションが生まれる
→∴企業の競争力が向上する。
③ 会社に対する愛着がわく→長期的なキャリア形成が可能
→∴企業と従業員の関係が強化される。
④ 会社に対する愛着がわく→従業員の離職率が低下
→∴人材の流出防止に役立つ
⑤ 顧客満足度が向上→企業のブランド価値が上がる
→∴企業の成長へ
①~④までの流れは分かると思います。
⑤の流れについては、なぜ、従業員がエンゲージメントをもつと顧客満足度が向上するのかが分かりにくいですね。
少し構造を分解してみましょう。
エンゲージメントが高いとは、従業員が会社に対して愛着を持っている状態であり、従業員が顧客に対して自社の商品やサービスについてより良いものを提供しようとする状態といえます。
自社への愛着→自社製品・サービスへの愛着→顧客提供する際一味違う対応このような流れがエンゲージメントをもつことから、顧客満足度向上へつながるカギになるのではないでしょうか。
イメージしてみてください。
「○○の商品愛にあふれた人が薦める商品」と「仕事なので○○の商品を薦める商品」とでは、どちらの商品を手にとりたいと思いましたか?
(個人差があるので100%とは言い切れませんが、自分は前者でした。もっとも、薦め手のキャラにもよりますね。)
「自社ブランド好き、○○の商品大好き」といった社員が多ければ、
エンゲージメントが高い→従業員満足度の高さ→顧客満足度の向上
という循環が生まれやすいと考えられます。
エンゲージメントがモチベーションを向上することから考えると以下の流れが考えられます。
エンゲージメントがある→従業員のモチベーションが向上→ビジネスは顧客の役に立つことが原則→顧客のために真摯に仕事をする→顧客満足度が上がる
冒頭のエンゲージメントの定義では、会社への「愛着」「貢献」という意味でしたが、「貢献」視点でも同じような流れになります。
会社へ貢献したい→自発的意識の芽生え→業務に対するモチベーション向上→ビジネスは顧客の役に立つことが原則→顧客のために真摯に仕事をする→顧客へのより良い商品・サービスを提供→顧客満足度向上
この場合のモチベーションとは、「内発的動機」のことです。つまり「モチベーションが向上する」というのが、エンゲージメントをもつことの大きなメリットではないでしょうか。
さらっと、「従業員満足度」の話をしてしまいましたが、従業員満足度の話はこちらで補完してください。
今回の話は、会社や商品・サービスへの愛着という視点ですが、「〇〇という仕事が好き!」という場合にも当てはまりそうですね。
今は「会社が好きというより、〇〇の仕事が好き」という方も多そうですよね。この話は、別の機会に書きたいと思います。
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