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企業の持続性を高めるファンマーケティングという考え方。そしてマーケティングチームという在り方について。

お疲れ様です。BLAMの岡本です!

今日はマーケティングチームという考え方がなぜ重要なのか、という話をしていければと思います。

これからの時代は特に「インハウスマーケティング」の重要性が高まると考えます。もしくは、運用だけやる広告代理店についての必要性が下がってくるものと想定します。

時勢によるものもありますが、単純に獲得していればそれでいいという案件でもなくなってきているからです。また、人材を場合によっては解雇しなければ企業の存続が危ぶまれる時代なので、その時に正社員でノウハウもないのにインハウスに切り替えるのは、設計図を持たずに家を作るようなもの。

では、どのようにインハウスマーケティングを強めていくべきなのか。そしてそれはなぜなのか。それについてお話しできればと思います。

今回のnoteは「インハウスを考えている企業の担当者、インハウスしようとして中々上手くいっていない担当者、自社のマーケティングを強化したいと考えている企業の経営者」になります。

それでは行きましょう!!

1、これからは小手先のコンバージョンは永続しない

マーケティングを行っている皆さんの目標としているものはなんでしょうか?

マーケはどの企業も行うべきものなので、このような聞き方は正直おかしいのですが、、、色々な方とお話しをしていて、この部分の相違が結構あるなと思って、このような聞き方をあえてしています。

いかがですか?

ここで「資料請求○○件」「問い合わせ○○件」と答えた方は、ちょっとだけ認識のすり合わせが必要かもしれません。

マーケティングの目標と言うと、もっと視座を高くする必要があります。そもそもですが、資料請求とか問い合わせって何のために収集するものなのでしょうか?

これは極論になりますが、「売上をあげるため」「会社を存続させるため、且つ拡大をしていくため」ではないでしょうか。

その視点に立った時に、どのようにして「会社を存続させるか、売上を上げるか」を考えますよね。

その中の手法として、例えば「インサイドセールス強化」であったり「ティッシュ配り」したり「広告を回す」というものがあったとします。

さらに言えば、ただ売上を上げれば良いという事でもなくて、現在いくらで、人件費、固定費といったものを踏まえたうえで利潤はどれだけあって、赤字にはならないためには最低限いくら必要で、成長するにはそこからさらにプラスいくら必要になるのか。このような事を考えると「売上(正確にいうと粗利)」はいくら必要になるか、という具体的な数字が出てきます。

その数字が出てきて初めて、では資料請求なん件必要か、問い合わせは何件あれば過去の転換率から見てもこれだけの売上が立つだろう、という考えに至り、具体的に獲得を目指すべき数字も出てくるというものです。

マーケティングというとここまでの工程すべて含めて考えていくことであって、資料請求の件数を求めていくことは、正確にいうとマーケティングではありません。その枝葉の1つになります。

前置きが長くなりましたが、これからのマーケティングにおいて重要なものは「目先のコンバージョン」ではありません。

小手先の施策ですぐ直近のコンバージョンを獲得することは出来るでしょう。しかし、それは持続性のあるものでしょうか?

コトラーは言っています。

今日の社会の持続性からして、社会的同調のウェイトが全般的に高まっており、顧客は他者の意見をますます重要視するようになってきている。また、自分の意見を他者に伝え、膨大な数のレビューを蓄積している。彼らは共同で、企業やブランドについて自分たちなりのイメージを描き出すが、それはたいてい、企業やブランドが打ち出そうとしているイメージとは大きくかけ離れている。インターネット、とりわけソーシャル・メディアは、プラットフォームとツールを提供することによって、この大きな変化を促進してきた。
-『コトラーのマーケティング4.0』より引用

今までは、プロモーション(リアル、WEB、アド関わらず)を打てば、そこに対してユーザーは反応を示していたが、今日では、ユーザーのリテラシーが高まり、ユーザーは自身の判断軸でブランドを選ぶようになってきました。

一見、BtoCの領域の話だけかと思うかもしれませんが、BtoBでも同じような傾向はあります。なぜならば、ToCでもToBでも究極、相手にするのは人間であることは変わらないから、ですね。

そうです。数字やデザインのインパクトで訴求しているだけのプロモーションでは、目先のコンバージョンは集まっても持続性がありません。その中でどうしていけばいいのか?

目先のコンバージョンを集めるという視点よりも、どうしたら「このブランド(サービス、企業)が愛されていくのか」という視点で総合的に考えていかなければいけない時代がやってきたと考えます。

これは容易ではありませんが、持続性のある収益、企業の繁栄を考えると避けては通れないものです。

2、ファンマーケティングという考え方の重要性

それを目指していくにあたって、近しい考え方で重要になってくるのが、「ファンマーケティング」だと考えています

ファンマーケティングとは何でしょうか?

不特定多数の消費者を商品の購買やサービスの利用に誘導する従来の考えとは反対に、一部の熱狂的なファンに、繰り返し商品を購買したり、サービスを利用してもらったりすることを目指すマーケティング手法のこと
-『熱狂的な“ファン”を育てる「ファンマーケティング」のコツ--よなよなエールやH&Mが語る』(https://japan.cnet.com/article/35136255/)より引用
ファンマーケティングとは、ブランドや商品、サービスのファンに着目し、彼/彼女らと密接にコミュニケーションをとることで、「中長期的な売り上げの増大」や「ブランドやそのカルチャーの共創」を図るマーケティング方法、またはその概念
-『「ファンの愛」を科学するファンマーケティングの方法論』(https://www.dentsudigital.co.jp/topics/2020/1013-000585/index.html)より引用

ファンマーケティングの軸足は「目先の利益」ではなく、長期的かつ持続性のある収益を目指していくものです。そしてその過程において大切な視点でいうと、「ユーザーは自らの意思で、そのブランドを求め、購買行動を起こしていること」をデザインしている、という事。

こちら側の単発のプロモーションではなく、あくまでも自発的にユーザーが自社を好きになってくれることを目指します。

そうです。ファンを増やして、少数ではあるが濃いコミュニティを形成していくことが、現在では重要とされています。

今までは「良い物」を作ればよかった。「安いモノ」であればよかった。現代においてもそれは間違いかというと正確には間違いではありませんし、通用する側面もありますが、マジョリティではなくなりつつある、という認識です。

ファンはどのようにして出来ていくのでしょうか?電通デジタル社の佐々木氏によれば、それは10個に分類されるのだそう。


・「ビジョン」「未来像」に共感する
・働く人たちの「人柄」を知る
・企業やブランドの「歴史」「背景」「文化」を知る
・作り手の「スピリッツ」を知る
・期待以上の「サプライズ」をされる
・わすれられない「原体験」になる
・「帰属意識」をくすぐられる
・同じ価値観を持つ「仲間」に出会う
・自分の意志/やりこみの「手ごたえ実感」を得る
・自分の価値観や夢を「投影」する
-『「ファンの愛」を科学するファンマーケティングの方法論』(https://www.dentsudigital.co.jp/topics/2020/1013-000585/index.html)より引用

これを見ても分かる通り、プロモーションを打てばファンになるのか、それは違うのだという事が分かると思います。想像以上に抽象度が高く、数字や効果にだけ寄っているものではないことが分かりますよね。

そして、これらを追求しようとすると、出てくるものとしては「外注で構成するのは難しい」という壁だと考えます。インサイドにもっと寄り添い、自社のメンバーで自社の事を研究し尽くして、それをユーザーに届ける。

マーケティングという概念の中で企業は、エンドユーザー、従業員、株主といったステークホルダーと向き合わなければ、達成することが出来ない領域だという事はご理解いただけたと思います。

インハウスでマーケティングチームを作る必要性があるのはここですね。

そしてマーケティングチームというと、自社で広告運用するだけのチームを指す担当者の多数いますが、それは間違いです。マーケティングチームとは、あくまでも経営の中枢にまで入り込み、COOと共に、企業の売上に対して貢献し続けることの出来るチームです。それには高いスキルと経験、仕組化が必要になってきます。これについては後述いたします。

さて、自社にとってのファンとはどういう人でしょうか?それを知るのは実は簡単だったりします。

「自社の顧客データ」を分析していけばよいのです。

3、自社のリソースを資産に変換しよう

自社内に存在する顧客データは宝の山と言っても過言ではありません。新興サービスであれば、まずは「どのような人がサービスを利用して、実際にお金を払ってくれるのか?」この視点を話し合わなければいけないのですが、自社データが蓄積されていればいるほど、まずは現状の仮ではありますが、「誰がどのようにして購入するか」という解を導き出せることが出来るのです。

これって非常に大きな資産になりますよね。

もし、自社のデータが蓄積されていない。顧客データがデータのままで活用の仕方が分からない、活用できていないという方は、それはそれで大きく機会損失を生み出しているため、自社データの活用についても考えていくべきと思います。

これは何も、ファンマーケティングだけに関わらず、アドを回す視点でも非常に大事なものになるので、是非ご考察ください。

例えばプライベートDMPの重要性について、という視点で大事なものです。現在はITPにより、どんどん外部データの活用、精度が怪しいものとなっています。

もう信用しても良いモノではないといっても過言ではありません。その中で広告費を使って、獲得をしていきたいと考えるのであれば自社のデータを活用して勝ちパターンを作るべきです。

話が少し脱線してしまいましたが、自社内のリソースを最大活用していくことで、「どのようなユーザー」「いつ・どのような気持ちで・なぜ」購入していくのかを分析してみましょう。

分析の視点では、恐らくこれもスキルを持っている方がやっていかないと有意差のある分析はできないと考えられるため、アナリストのような人材が必要になるでしょう。

4、人材は正社員である必要はない

ここまでの話で、このように思った方いるのではないでしょうか?

「いやいや、ちょっとわが社の現実とかけ離れすぎてて他人事になってしまう」

「そんな人材いたらとっくに使ってるわ!いないから困ってるんだ!」

「そういう特化型人材1人雇うのにどれだけかかるか知ってるの?高いんだよ!」

「ただでさえ、自粛や経済の縮こまっている時勢で、正社員でそんなの雇えるわけないだろ!」

そうですよね…。仰ることはわかります。

ちなみにですが、僕の考え方でいうと正社員で雇う必要は全くと言っていいほどないと思っています。

特に初期フェーズであるほど、必要性は皆無です。

自社の高度なマーケティングチームを作る上で、既にノウハウや仕組みを持っていて、且つそれは再現性があり、強く厚いものであれば、正社員による構築はコストを投下してでも、回収できるのでしていくべきですが、層ではない限り、最初から正社員で構築することはデメリットしかありません。

例えば、

・そもそも会社に合わない可能性がある

・人間性やスキルが水準を満たしているか働いてみないと分からない

・もしあわなかったときに簡単に解雇することは出来ない

・大前提、特化型人材の給料は高いため構築だけで莫大なコストがかかる

少し考えただけでもこれくらいのデメリットがあります。これだけのデメリットがあるにも関わらず、最初からノウハウもない状態で、やる必要はないですよね笑

僕の提唱するマーケティングチームを構築する上の最適解は「スキルセットを持ち合わせている優秀な人材を業務委託で雇用→仕組み化を盤石にし→最終的にマーケティングチームを構築する」です。

最終的にマーケティングチームを構築する上でも、それには社内教育、もとい仕組化が盤石でなければそもそも再現性はないし、破綻します。

将来的なことを考えると、新卒社員や既存社員がその仕組みをもって高度なマーケティングを用いることの出来る人材に育っていくことが一番再現性がありますし、且つ自社の理念が一番浸透していて、中長期の利益を生みだすことが出来ますよね。

ファンマーケティングを構築する上でもこれ以上ない環境に仕上げていくことが出来ます。

5、社内教育を突き詰めるためにはまず仕組みを作ること

もう一度おさらいをすると、ファンマーケティングがそもそもなぜ重要なのかはわかっていただけたかと思います。さらにファンマーケティングにあたって重要なことは「自社の事を一番知っている人間が、自社を分析し、ユーザーを分析し、本当にブランドを好きになってくれる仕組みと、それを適切なユーザーに届ける事」に他なりません。

故に外注では意味が無く、特に代理店という関り方であるほど、それは希薄化していくことでしょう。

つなり、大切なこととは何か前項でも伝えたように「将来的なことを考えると、新卒社員や既存社員がその仕組みをもって高度なマーケティングを用いることの出来る人材に育っていくことが一番再現性がありますし、且つ自社の理念が一番浸透していて、中長期の利益を生みだすことが出来る」ということです。

新卒世代が中枢を担ってくれれば、ボードメンバー(創業期)と同じくらいの熱量でファンマーケティングに取り組んでくれることでしょう。

それを中期的な目標とした時に、大切なことは「土台を作る事」になります。土台とは、仕組みです。仕組みとは、出来る人たちが最初は作っていくことが一番再現性も収益性も高いといえるでしょう。

ここを自社で出来ない人たちで試行錯誤しても、それは何十年後になるか分からないし、PDCAも回せません。代理店を入れても一部を担えてもマーケティングを担う事は実質不可能なので、スキルセットを持ち合わせたプロにお願いするのが最も簡単な方法でしょう。

6、これからのインハウスマーケのステップについて

長くなりましたが、これから重要になるファンマーケティングという考え方。そしてそれを正しく、盤石に支えていくのがマーケティングチームという考え方。

その構築のステップをご紹介したいと思います。

①まずは自社のマーケティングチームを構築する上で何が足りないか考える

②その上でスキルセットを持ち合わせた人材を自社もしくは業務委託で揃える

③業務委託で揃える場合は、自社のマーケティングチームを構築するには教育、仕組化を含めて何年必要かきちんと逆算してインハウス化までのロードマップをキチンと引く

④仕組化、マニュアル化を踏まえて最終的に自社内にもきちんと普及できる仕組みを作って、インハウス化完了とする

業務委託を採用する場合、きちんとその人が経歴書通りのスキルを持っているのか、実は浅いんじゃないか、ウソなんじゃないか、こういう事も含めてみていかなければなりません。

またいわゆる大手人材エージェントに頼むことも出来ますが、多くは専門性は低く、事務や営業であればエビデンスは多いですが、マーケターとなると、その質は低いと考えます。

なので頼むのは専門性に特化したサービスにするべきです。

例として弊社のカイコクをご紹介します。カイコクはマーケター人材5500名ほどの登録数を誇る国内最大級の特化型複業プラットフォームです。

大手代理店などのエース級コンサルタント、それこそアナリストや戦略立案からできる人材がそろっています。

ここでは「そもそもどういう人材が必要なんだ?」から、ハーフコミットする人材の選定~アサインまで全て行う事が可能です。しかも人材については三者面談まで実施して相性を確認することも出来ますが、ここまでは全て無料で行うことが出来ます。

活用事例や

無料のノウハウ資料もあるので、良かったら見てみてください!

どういう人材がいるのか手っ取り早く知りたい!!という方はこちらからお問い合わせください。

弊社以外にも特化型人材プラットフォームはいくつかあるので、そちらにお問い合わせしてみてもいいかと思います!

7、最後に

いかがでしたでしょうか。

ファンマーケティングはこれからのマーケティングを担うホットな領域だと考えます。そして、ファンマーケティングをしていくには、長期にわたる土台形成が不可欠で、それには早いうちから仕組化をしていかないと、競争戦略の中では生き残っていくことは難しい。

是非みなさまについても「自社にとっての自社だけを愛してくれるようなファン(顧客)」を作れるように、これからのマーケティングは考えてみてはいかがでしょうか!

カイコクのお問合せについては、私のTwtterのDMからでも気軽にいただければと思います!フォローいただけたらフォロバしますね!

「noteからきました」と頂けると分かりやすいので、嬉しいです!

お問合せ後についても電話で岡本を呼び出していただけたら対応するので、お気軽に!

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!!!

いつも見てくれて、スキくれてありがとうございます。少しで皆さんがマーケティングを身近に、生活に、近づけられたらうれしいです。