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憂さ 風と風の定まらづにゐて 木を数へさせ 空の色を落ち着かせうるさがらせる 風とばかり た…
昼 ゆゑといふさうも紐らしひ 紐と紐のたたまれとほり交はされてゐる所や その波を立ててゐる…
日暮れ ひとより此のひとの言ふことを考へて かなしひと思へる心を発たせられたり ゆゑよりま…
射る わたくしはそれに心を添へ うべなはず失はず 忘れるといふことよりは遠くへ設へ 身のま…
明るさ 昼もよひしやう朝の暮れに わたくしに於ひて 此れを時の程とするまま 身にさざなませ…
こしらへる 此所へ静かに日の明るみの笑ふ 物音や人のこゑの うるさひことものどかなことも …
寒さ 今にこの陰や日や雲の湿やかさの現れ 昨日にも同じひやうに つまびらかに其の所へ漂つてゐて また明るまづ 目の前になくさうして色合ひをかはかせつつ 寂しくあるこゑの響き方を 森の木に喩へ 空に見られる日のおくり方に喩へ あるひはただ詩を書くひとの 手のひとつひとつの運び方に喩へながら それを閑かさと言ふ表し方で 目に見たり手に触れたり耳に尋ねたり さう扱ふのが 今に適ふと思はれてきてゐる このこゑや言葉に向かふひとの仕草を 明るさや暗さの感じ得方から かうまで時のくりか
食らふ 思はうにもやる瀬なく かう言ふこころのこゑの発ち方や またはそつとした こゑのあら…
かなしさ 日のことを終ふまで 此所を日差しの背景より 色の日によつて手のほとりまで色合ひの…
ひとところにて 空の青ひ色のあをさまで むなしがり明るみつつ 目にかはくまで このやうに晴…
昨日まで 此所へいつ頃かの線の細さと さういふ輪郭といふものの定かでなひ それを表すなら …
底冷へ このやうにして山なみのある 山なみを見て翌る日の 日の光を整ふともうるさひとも考へ…
話す事 日が暮れてより時の経つて 安らかに思ほへる官能の 灯の明るさまで かうまでとほく物…
森の秋 ことごとのまはりの明るむ姿と 姿形として考へ得なひで手の許へ明るみ また優しく亡んでゐるその言葉の 輪りを囲ふ怪しさや影のなさと思へる位 だう思はうか 中まで在り方の定まらずに なぞらへるばかり問ひ あらためやうと考へ直し 耳の片はらへ仕舞ふまで盛んな反響として いづれとまで優しく佇むやうに思ふ ひとの官能は いたづらに手遊びを学ぶと それをだうもくりかへし 習ひとするうちに憎らしさも失せてしまひ その手遊びをまた諳んじて くちづさむやうに指にてしたため おのづから