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何度でも読み返したいnote1

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何度でも読み返したいnoteの備忘録です。 100作品たまったので、何度でも読み返したいnote2を作りました。
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2022年2月の記事一覧

結婚したい、その理由|エッセイ

 「20代のうちに結婚したい」私はここ2年ほどそう言い続けているし、実際にそう思い続けている。  果たしてなぜ、そこまで20代での結婚に執着するのだろうかとふと考えた。今時、30過ぎての結婚なんて珍しい話ではないし、そもそも結婚しないという選択をする人も少なくない。なぜ、私はそれではだめなのか。 理由1 ひとりぼっちになるのはいやだ そのままである。家族はいつかいなくなる。友人であっても、人生の伴侶として共に家庭を築くことのできる人はいないだろう。  「家庭」という帰る場所

足場に寄せて

ただの巡り合わせではあるが、いわゆる観光名所といわれる場所に行った時、その場のシンボル的な建造物(旅行雑誌の表紙に載るような場所)が、改装工事中や修復中であることがなんだか多い気がする。 私は街ぶらや散歩目的で出かけることが多く、観光名所的なものにはあまり執着心がない。 なので、そういった場所にはついでに立ち寄る場合がほとんどで、見られなかったからとて「せっかく来たのに」と、ダメージを負うことはない。 むしろ、修復をするために組まれた足場が本当に立派で、そのデカさに圧倒さ

5本で100円の泥ネギを食べまくった冬がもうすぐ終わろうとしている

旬のものを使って自炊をするという行為の贅沢さったらない。今この季節が最も栄養価の高い食べ物と今この瞬間のわたしの人生を捧げて、健やかな未来を静かに願う儀式をしているような気がするのだ。ほとんど毎日のように料理をするが、何のためと改めて聞かれたとしたら「空腹を満たすため」というよりも「未来への祈り」だと答える気がする。 前置きが長くなってしまったが、この冬は信じられない量のネギをたくさん料理して食べた話がしたかったのだ。 今年の冬は長ネギが豊作だったそうで、おかげさまで本当

「丁寧な暮らし」は、武器でも敵でもなかった

 今更かもしれないけど、最近ふと考えることがあった。「丁寧な暮らし」という言葉。これをまるっきりポジティブなイメージで捉えている人って、今、どのくらいいるんだろう?  どの辺りから流行り出したライフスタイルなのか詳しくは知らないけれど、わたしが最初に認識したのは5年か6年くらい前だったと思う。雑誌やSNSで見かける、おしゃれな物に囲まれた生活空間や、落ち着いてゆったりした時間の流れ。いいなあ、と憧れていた。いつかわたしもこう暮らしたい、と思ったりもしていた。  何かにつけ

ダンスフロアなんてしらない

町の不動産屋に勤めていた。 サザエさんでいう花沢不動産みたいな。 暑い夏の夕暮れ時 事務所の電話がなった。 「ホームページを見てるんですが、今から『田崎住宅』見せてもらえませんか?」 電話は沢田、と名乗る女性で声の印象から20代なのかな。と思いながら現地へ向かうと小学生女の子2人の子どもを連れたお母さんで、もうすぐ40代だと後のおしゃべりで知ってからも明るい話し方のせいか、やっぱり実際の年齢よりずっと元気に見えた。 問い合わせのあった『田崎住宅』は木造の二階建て、の二階部

フルーチェと娘が教えてくれたこと

昨晩、娘とフルーチェを作った。 6歳になった娘は、もう一人でフルーチェを作ることができる。 娘に全てをお任せして、私は他のことをしながら、横目で見守っていた。 必要なものは、ボウル、泡立て器、計量カップ、牛乳、フルーチェの5点。 フルーチェの硬めの袋も自分で開ける。 フルーチェをボウルに注ぐ。 牛乳を200ml計ってフルーチェの入ったボウルに注ぎ入れる。 泡立て器で混ぜ合わせる。 あっという間にフルーチェが完成した。 「すごいなぁ。フルーチェ、もう一人で作れるんだ。」