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イスラムと国際テロを描く「ザ・グリッド」雑感

  実に17年前の2004年、あの米国同時多発テロ事件(9.11)から3年後に製作されたこのテレビドラマ。今観ても色褪せないしっかりとした脚本と登場する人物の特徴、そして何より実在する米英の情報機関が国際テロリストと対峙して行く様を濃厚に描いている秀作。そしてその根底に流れるのは「人は何故過激化するのか?」「穏健なイスラム教徒が何故ある日突然イスラム過激派として自爆テロを起こすのか?」を重厚なキャストで深く抉っている。

 このテレビドラマは、その答えのヒントを感じさせてくれる力作かつ秀作だ。主人公の医師で穏健なイスラム教徒が身の回りに起きる様々な事象と自らの身に降りかかる不条理に怒り、絶望感を抱きやがてはイスラム過激派のリーダーとして立ち上がるというストーリーだが、モデルは実在するアルカーイダのリーダー、アイマン・アル・ザワヒリと言われている。

「かなり実態に近い秀作」
穏健なイスラム教徒が過激化する様が克明に描かれており、これまで世界各地で発生したテロ事件の首謀者がどのような変遷を経て事件を敢行したのかが刻名に描かれている。

「国際テロ事件からいかにして身を守るか?のヒントが隠されている」
 この作品ではイスラム過激派が自爆テロを含む爆弾事件を引き起こす場面が多く流れるが、その準備の有様やどう言う場所に爆弾を仕掛けるのかが描かれていることから、今後海外にビジネス或いはプレジャーで出かける時の「身の守り方」の大きなヒントとなることは間違いない。その意味においても「ザ・グリッド」は楽しみながら国際テロの学習ができる秀作だ。

 

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