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語彙知識#1: 「それ、本当に合っていますか?誤解されやすい日本語表現3選」

日常生活の中で何気なく使っている日本語。実はその中には、本来の意味や使い方と異なる形で広まっているものが少なくありません。こうした誤解は、意図せず相手に間違った印象を与えたり、コミュニケーションのズレを引き起こしたりする原因となります。

今回は、特に誤解されやすい日本語表現を3つ取り上げ、それぞれの正しい意味や使い方を解説していきます。

1. 「敷居が高い」

誤用例:
高級な店だから敷居が高い。

正しい意味:
過去に迷惑をかけたりして、その場所に行きにくいと感じること。

「敷居が高い」とは、心理的なハードルの高さを指す表現であり、高価で近寄りがたいという意味ではありません。例えば、「以前無断欠席をしてしまい、その店に敷居が高い」という場合に適しています。

2. 「役不足」

誤用例:
私にはこの仕事は役不足です。(=荷が重いと誤解)

正しい意味:
自分の能力に対して役割が軽すぎる、不十分だと感じること。

「役不足」は謙遜の言葉ではなく、自分を過小評価されたと感じる際に使う表現です。謙遜したい場合は、「力不足」という言葉を使うと適切です。

3. 「煮詰まる」

誤用例:
アイデアが出ずに煮詰まってしまった

正しい意味:
話し合いや議論が進み、結論が出る段階に至ること。

「煮詰まる」は、議論や話し合いが行き詰まることではなく、むしろ完成に近づいている状態を表します。「行き詰まる」と混同しないよう注意が必要です。

まとめ

日本語には、長い歴史の中で独自の進化を遂げた表現が数多くあります。しかし、言葉の使い方を誤ると、意図が伝わらないだけでなく、誤解を招くこともあります。正しい知識を持つことで、よりスムーズで豊かなコミュニケーションが可能になるでしょう。

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