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ファントム・アンド・テイク・ファイブ
「♪立ち止まって少し話でも如何」
街灯の照らす路地。
眠らない街明かりからわざわざ一本離れて、五拍子を刻む男。
傍らには大きなギターケースの口が開き、帽子が逆さに置かれている。
中身は空だった。
「♪忙しい日から離れて話でも如何」
アコースティック・ギターの音は闇夜に溶けるようにくぐもって、口ずさむ声は囁くようだった。
だからだろうか。
「その歌は」
五拍子に割り込む不機嫌な少女の声は、その路地裏
カーテン TRPG プリンター
「俺は――俺はそいつを取り戻す!」
少年が叫び、男は嘲笑する。
「ハハハ、莫迦らしい。この”精神砕き(スピリット・ブレイカー)”の前でよくほざいた!」
その腕には、がくがく震える少女の姿。
「バカじゃねえ! 返さなきゃ力ずくだっつってんだ!」
「それが莫迦だと言うのだ。彼女は”能力”を持っている。それを活かす事の何が悪いと言うのかね」
不敵な男、その前で拳を握る少年の隣へ、一人の少女が