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続・わたしだって旅をする

東京ジャーミィのことを、思い出している。
夏の、冒険のこと。
「行けない」なんていう、つまらないレッテルを剥がそうとした日のこと。
(行けない場所もある、っていうのが正しい。どこへも行けないなんてちがう)

その日のことを書こう、と思いながら1ヶ月以上も経ってしまったこと。
「できない」とか「書けない」「時間がない」なんて思うことに疲れてしまったので
いま、書いてみようと思っている。

「どうせわたしには行けない」じゃなくて
本当に行きたいなら、準備と努力を怠らないこと。
そして「本当に行きたい」なんて気合を入れなくても、行ける場所があること。
わたしはそれを、
近くて素敵なたくさんの場所を、知らないだけ。ってこと

5時30分にこのエッセイを書き終えて眠った。
そのあと、10時に目が覚めた。

できれば、早起きをしよう。と思っていた。
「どこかへ行けるわたし」であることを証明したい休日だった。

でもすぐには動けなくて、ベッドの中でごろごろして
「旅」のエッセイを、少しずつ読んでいた。

良い休日、過ごしたいと思って開いたエッセイだったんだろうなあ。

「代々木上原」という駅に、覚えがあった。
すぐにでも行ける、と思える距離だった。

行ってみよう、と思った。
眠いけれど。
ほんとうに、「わたしはダメだなあ」と思うことに疲れつつある。
やればできるくせにやらなくて、勝手に自分を責めて
いやね、もうそういうのやめたいのよ。

だから、電車に乗った。
7月の、暑い日だった。

行き先は、東京ジャーミィ。
イスラム教の、モスク。
誰でも入れると聞いたら、もう行くしかなかった。


あの塔みたいなやつ、電車から見たことある!
小さいドア。かわいい
ほんとうに暑かった。良い夏だった。
暑いのに気持ちがよくて、空ばっかり撮っている
モスクの中は靴を脱いで
女性は、派手な露出を避けて
なんていう、場所に行ったことがなかったから新鮮だった。
ストールかぶって散策してました
この正面の先、メッカの方角
なんとなく、FF10の匂いがするのはわたしだけだろうか…
そう! これ!
この感じ! この写真!
モスクって感じ求めてたやつ


宗教のことはよくわからないけれど
ここになら、神様はいるんじゃないか。ってそんなふうに思えた。
不思議ね。

お店で、ジャスミンティーを買ったの。
すごく異国情緒あって、行き過ぎたKALDIみたいな
もはや外国。みたいな気持ちで。
韓国で買い物したときの気持ちを思い出したりしてたーーー無事に買えるだろうか、ってアレ。
すごくドキドキして楽しかったなあ。
めちゃくちゃ日本語通じたし、Suicaで買えたけど。

あと、大学生に混ざって講義を聞いたりしました。
トルコ文化のこと、チューリップのこととか
断食の話とか
善行のこととか。

ああ、書かずにいたら色々忘れちゃったな。

ほんとうはもっと、書きたいことがあったんだと思うけど
これを機に、少しずつ思い出して追記してもいいし
また別の場所に行けたらそれもいいなあ、と思う。

「わたしだって行けるんだぞ」っていうことだけ、強く覚えている。
「行けるんだぞ」って思ったその日に電車に乗って、降りたことない駅で降りて
わたし、あれが好きなの
「電車で見た風景」を歩くこと。
あれってどうして、こんなにも最高な気分なんだろう。
「いつか歩いてみたい」なんて望んでいなかった場所だとしても、「夢が叶った」みたいな気分になれる
そして次に電車で通ったときに、「行ったことあるんだぞ」って、なんだか少し嬉しくなって、親しくなれたような気持ちになれる。

そういう場所を、少しずつ増やしたいなあ。と思う。
なぜだかとても、そう思う。

静岡に住んでいたとき、高校生のころかな。
なんだかむしゃくしゃして、ひとりになりたくて、でも家の近所じゃダメで
ひとりでどこか行きたいって思ったらさ、バスに乗って行ける場所なんて静岡駅近辺しかなかったのよ。あのときのわたしにとっては。
で、いつも母親と歩いてる道とか店を、ひとりで周って帰ってきたの。

なんでか、いまでも覚えている。
たぶん、あんまりスッキリしなかったんじゃないかなと思う。

いまは、違う。
いま「行くところがない」とか「どこへ行っていいかわからない」っていうのは言い訳。
東京には電車がたくさんあるし、乗り継げばどこへでも行ける
スマートフォンを使えば、電車に乗ったあとからだって調べられる。

わたしはうんと自由だ。

時々、そのことを確認する。
いつだって確認していたい。と思う。

だからまた、知らないどこかへ行ってみたい。と思っている。





※東京ジャーミィ(見学の前に。を確認してから出かけました)


※now playing




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