「平等」がいいからといって、「リーダー」がいらないということではない
だれも立候補しないと、進んで引き受けてしまうJUNです。
教師界には、「みんなの代表で授業をする」というイベントがあります。もちろん、率先して手を挙げて引き受ける先生がいる一方で、グループによっては、立候補者が出ない場合がある。
そんなとき、基本的には「どうぞどうぞ。」タイプのぼくも、何を血迷ったか「じゃあ。」と手を挙げ続けてきました。
#おかげで勉強にはなったよ
昨今、Web3だのDAOなどという言葉が巷でにぎわっています。この手の話は、大好きなのですがあまり深入りすることなく、「リーダーがいない組織」について話をしていけたらと思います。
もちろん、DAOとはいえ、実質、方向性を決めていく人たちは必要になってくるのですが、「リーダー不在で、みんなでつくりあげていく組織」というのは、はたからみれば、とてもクリーンで清々しく思えるところ。
しかし、極端な上下関係は問題だとしても、やはり「リーダー」の存在は、欠かせないのです。
本記事では、「なぜ、リーダーが必要なのか?」について書いていきますので、先頭に立ってひっぱっていく立場の方は、参考までに読んでいただけたら嬉しいです。
▼思い切って「リーダー」を失くしてみた結果・・・。
さて、星の数ほどある会社の中で、あなたが「自由」と聞いて思い描く会社はどこですか。
はい、ぼくは「Google」です。
見たり聞いたり、読んだりすると、その「自由さ」にはうらやましさしか感じられません。
そんな「自由」の象徴とも言えるGoogleで、思い切った実験的な試みが行われたのです。それは、
「管理職を廃止し、上下関係のない完全にフラットな組織」
をつくったのです。
さすがのGoogle様ですよね。やることが違う。
ただ、その実験結果は、予想通りにはいかなかった模様。
なんと、
ということが分かったのです。
#多様性の科学
やはり、「とにかく自由であれば、オッケー」という訳でもなさそう。
それぞれが、自分の役割をもち、その役割の中でオリジナリティーを発揮することで、「みんなの力」が発揮できる組織になるのです。
▼とはいっても、「リーダー」にもいろいろいる。
Googleさんの大実験の結果、やはり部下と上司的な役割は大切だということが分かったのですが、もっと大切なのは、「上司のふるまい方」なのです。
イギリスの人類学者であるアルフレッド・レジナルド・ラドクリフ=ブラウンさんは、
「社会生活の秩序を保つ要因の1つは、個人が持つ特定の資質に対する敬意だ。」
と主張しました。
ラドクリフ=ブラウンさんの調査は、対象が多様な民族の暮らしなので、会社や学校という組織に直接あてはまるものではないかもしれませんが、「リーダー」という概念としては参考になります。
何を発見したのかというと、
ということだったのです。
ぼく自身、今でも胸が痛むような経験をしました。教師となって2年目の若かりし頃、「先生として認めてもらわないといけない。」と思うがあまり、子どもたちに対して必要以上の権威性を発揮してしまったことがありました。
そして、気持ちがいいほど嫌われました。
しかし、今となっては分かります。
「先生だから。」という偏った使命感を装って子どもたちの前に立つより、「自分の行動が子どもたちのお手本となるようにふるまう」ことの方が、よっぽど「リーダー」としての説得力があるのです。
その「行動」の中に、子どもたちの「あこがれ」が1つでもあれば、なおよしですよね。
きっと完璧な人間でなくても、「信頼」を獲得することができるでしょう。
▼まとめ。
本記事では、「やっぱり、リーダーは必要だけど、えらそうにしなくてもいいんだよ。」という内容をまとめました。
自分で書いておいて何ですが、「口ばっかりで自分がやってないじゃん。」とだけは指摘されないよう、本記事の内容をしかと胸に刻んでおこうと思います。
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