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「オープンオフィス」が生産性を落とす理由

あまり知られていませんが、職員室のデザインも学校によって異なります。

僕自身、数年前まで複数の学校を回らせていただく機会が多かったので、興味本位でちらっと職員室をのぞいたものでした。

ある出張日、そんな僕の「ちらっ」が目立ち過ぎたのか、校長先生が話しかけてきて、

「いや~今年から職員室を一新してね。オープンオフィスみたいにしてみたんだよ~」

と、誇らしげに紹介してくれました。

先生の机と言えば、灰色で重厚感の漂う「ザ・オフィス」といった装いをイメージされると思いますが、その学校は、引き出しのない簡易的な机が並んでいて、真ん中にお茶のみスペース。いろどりもポップで明るい印象でした。

ポップな校長先生いわく、「こうするとね。職員同士のコミュニケーションが円滑になるんだよ。分かるかなJUNくん。」というわけです。

たしかに~と思いつつ、自分の学校も!とは思わなかったのですが、それはきっと僕が「内向型」だからでしょう。

話は変わって今年の話になります。

ここ数年、向き合った机の間に透明の板?を挟んで感染症対策をしていました。その板らしきものが、ついに取り外されたのです。

透明の板ごときでと思いきや、これがまた職員室の雰囲気が一変。

なんか、コミュニケーションが取れそうな気持ちになる。解放感というんですかね。とにかく話しやすい感じが出るのです。

しかし!しかしですよ!

このような話しやすさは、コミュニケーション強者の外向型にとっては朝飯前でしょうが、僕のような内向型にとっては、ストレスや心拍数の増加につながり、仕事効率を下げる可能性大なのです。

なぜって、多種多様なオープンオフィスに関するデータが、生産性の減少や記憶力の低下。また、離職率の増加を示しているのですから。


▼オープンにしたければ、絶対に準備すべき居場所とは

一般的にコミュニケーションは、ポジティブな捉えられ方をしているので、オープンオフィスなんて最高だと思われがち。

しかし、「話しやすい」というデメリットが働いている可能性もあるのです。その最大の要因は、「集中力の低下」でしょう。

人間が自分のパフォーマンスを最大限に発揮したければ最低限集中力を発揮することは必要不可欠。

しかし、人それぞれ集中するタイミングは違いますよね。だからこそ、「話しかけやすい環境」というのは、ちょいちょい集中力の発揮を妨げられてしまうかもしれません。

とはいえ、コミュニケーションを取ることを前提に設計されたオフィスにおいて、一人「話しかけないでください」というオーラを出して仕事に向かうのも気が引ける。

そんな余計な気遣いが、仕事仲間に広がっていくと…もうお分かりでしょう。仕事の効率は低下するに違いありません。

だからこそ、オープンオフィスにするのであれば、

「集中できる個人作業スペース」

は、絶対にセット提供しなければなりません。

その個室スペースで仕事をしていたら、「あぁ、今は話しかけない方がいいんだな。」ということが伝わるような場所。

自分で選択して使えるようにすれば、気分転換に「オープン」へ行き、気合いを入れて「個人作業」みたいな住み分けができる。

特に、内向型の人間にとってみれば、自分のペースで仕事をしたいと願う人は多いでしょう。そんな願いを叶えてあげるためにも、オープンオフィス一択という環境設定は間違いなのです。

▼まとめ

本記事では、「仕事や勉強ができる場所は複数つくって選択型が最高!」という内容をまとめました。

やはり、自分の力を最大限に発揮できる場所というのは、それぞれ違いますからね。

確かにコミュニケーションは大切ですが、一人黙々と取り組むという時間も貴重です。

どのようなコミュニティでも、声の大きな外向型の意見が通りやすい傾向にありますので、ぜひ、物言わぬ内向型の人たちも安心できる環境を考えてあげてくださいね。

きっと、内向型の人も環境さえ整えば、大きな成果をあげてくれるはず!!



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