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子どもの学習を阻む、「学校」と「家庭」のギャップとは。

「勉強は、だれのためにするの?」

と問われたら、あなたは何と答えるでしょうか。僕だったら断然、

「自分のため!」

と答えます。

何を隠そう、このnoteに書かせていただいていることも、もともとは、現在の「子どもたちの学びに対する姿勢」に疑問を感じたところから始まりました。

「目の前にいる子どもたちに、学びを楽しんでもらいたい!!」

と大層な目標を思い描き、

「あっ、やっぱり僕ってちっぽけな存在なのね。」

と感じつつも、

「諦めたら試合終了!! 授業方法を変えて子どもたちの成長を信じるのだ!!」

と、自分自身を鼓舞しながら、何とか続けております。

そんなこんなで、情報のアウトプットを目的としたインプットを続ける日々。そこに僕自身は「楽しさ!」を見いだしているのは言うまでもありません!

しかし、「子どもたちに学びの楽しさを感じてもらいたい!」という僕の夢は、まだまだ限りなく幻想に近い状態です。

日々、子どもたちにかかわるなかで、まずは、「スタート地点に連れていくことからだな。」と感じているのですが、そのきっかけとなるのは、

「他者から認められた経験。」

なのだと思います。

やはり、「学ぶことを楽しんでいる。」「どこまでも主体的に学習している。」と感じる子どもは、

「親御さんからの適切なフィードバックに支えられている。」

のです。

それに加えて少数ながら、「教師の支援」により、学ぶ意味を見いだしていくお子様も少なからずいることでしょう。いや、いると信じています。

繰り返しになりますが、子どもが主体的に学ぶことができるようになるきっかけは、「より良い理解者」が必要なのです!!

▶理想と現実。

さて、ここからは現実の厳しさを知る時間です。

「子どもに学習のおもしろさを伝えるには、子どもの理解者を増やす必要がある。」

という結論に至った僕は、

「子どもの学びを家庭に持ち帰り、親御さんから『頑張ったね!フィードバック』を受ける!!」

という作戦に出ました。例えば、

・学習で使ったワークシートを1冊の本のようにまとめ、家庭に持ち帰る。
・今日一日で自分が頑張ったことを1行日記にして、家庭に持ち帰りコメントをもらってくる。
・調べ学習をする際、「おうちの人にインタビューコーナー」を作り、インタビューしてきたことをもとに授業を展開する。

ようなことを実践してきたわけです。

このような取り組みをこつこつ続けていくことにより、学校での子どもの姿を家庭でも話題にしてもらい、明日への学びの意欲へつなげてほしいというのが、僕の願いでした。

最近では、学校YouTubeチャンネルを開設し、「家庭に向けて情報発信する。」という新たな手法も取り入れました。余談ですが、我が校では、運動会の準備をする職員の様子をLIVE放送するなど、誰が見るのか分からないような映像も積極的に配信しております。

何はともあれ、情報発信するには環境が整ったこともあり、学校の様子をより詳しく親御さんに伝えることができるようになったわけです。

「子どもたちが学習している様子をYouTubeにあげ、QRコードにして持ち帰ってもらいます。そして、動画を見ていただいて保護者の方にアドバイスをしてもらう。そのアドバイスをもとに学習を深めていく。」

という新たな学びスタイルが確立するぞ! と意気込んで実践してみたのです。

子どもたちも、できたてほやほやのQRコードを大事そうに持ち帰っていく姿を見ていると、こちらまで嬉しくなりました!

次の日、登校してきた子どもに「動画見てもらえた? 何て言ってた?」と待ちきれず聞いた僕。すると、

「あっ! 何でもいいよって言われた。」

「えっ・・・。何でもいいよか、まっ、まぁ納得してくれたってことだね・・・。」

何とも言えない複雑な気持ち。

そして、「何でもいいよ。」は、3件続きました。

「あんまり、興味ないのか。」

と思いつつ、「いやいや、子どもたちが照れ隠しで言ったに違いない。きっと、家では話題の的だったはず!!」と気持ちを入れ替えてその日を乗り切りました。

▶理想と現実②

例えばですよ。親御さんが「我が子の学習に興味がない。」のだとしたら。「勉強は、学校で完結するもの。」と思っていたのだとしたら。これは、子どもにとって「学ぶ環境が崩壊している。」と言わざるを得ません。

学校は、家庭を含めた子どもたちを取り巻く「社会」の中でも使えるような学習を提供しようとしています。しかし、家庭で「学習したことを披露できない。」「努力の過程を認めてもらえない。」のであれば、子どもたちは何が楽しくて勉強するのでしょうか。

「自分のために勉強する。」なんて奇特な子どもはほんのわずかしかいません。やはり、「認めてもらいたい。」というモチベーションで頑張っているのです!!

頑張った成果を持ち帰り、「何でもいい。」という反応のために学習を続けることができるでしょうか。なかなか厳しい状況に追い込まれているのだなぁと感じた今日この頃です。

▶まとめ。

繰り返しになりますが、子どもの学習のモチベーションになるのは「親御さんからのフィードバック」です!

これは、間違いありません! 特に低学年は、活動のゴールを「おうちの人に見てもらおう!」とか「おうちの人にプレゼントしよう!」と設定するだけで、モチベーションが段違いに上がります!

このような「見てもらいたい!」意識を上手に活用することで、子どもの学習に対するモチベーションはあがっていきます!! 学習は、「学校」、「家庭」と分けて考えるのではなく、「互いに手を取り合うこと。」が大切です。

「学校スタートの学習を家庭に持ち帰り、家庭で揉まれた意見を学校に持ち込む。」

このような「学習のバトンパス」をすることが、子どもの学習効率を上げるための大きな要素になるのです。

ぜひとも、お子様の学校での学習に親御さんから働きかけ、学校で活躍できるようアドバイスをしてあげてくださいね!!


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