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こんにちは、羽田問題解決プロジェクトです。って、あなた何者?

こんにちは、羽田問題解決プロジェクト公式noteをご覧くださりありがとうございます。といっても「羽田問題って何?」「羽田問題解決プロジェクトって誰?」という方も多いかと思いますので、記念すべき初回は自己紹介を!

羽田問題とは

2020年3月29日から、東京・神奈川・埼玉の市街地上空を、国内外の旅客機が山手線並みの頻度で(反響音を入れると感覚的には30秒くらいの間隔で)低空飛行するようになりました。いわゆる「羽田新飛行ルート(通称:羽田新ルート)」です。

世界に類を見ない人口密集地上空を飛ぶことから、開始前から国際的なパイロットの団体や航空評論家がたびたび安全上の懸念を指摘し、国交大臣に対面で申し入れを行っていました。というのも、飛行機が一番事故を起こしやすい時間は離陸時の3分と着陸時の8分だと言われていて、この11分間のことを「魔の11分クリティカルイレブンミニッツ)」と呼んでいます。羽田新ルートに当てはめると、川崎の石油化学コンビナートや江戸川区や江東区、墨田区、葛飾区、荒川区、足立区、北区、板橋区、練馬区、豊島区、中野区、新宿区、渋谷区、港区、目黒区、品川区などです。

仮に事故には至らずとも、飛行機からの落下物は防ぐことはできません。2022年3月には渋谷区のテニスコートに飛行機由来のものと思われる氷塊が落下しました。たまたま複数の目撃者がおり「頭に当たっていたら命に関わる」と居合わせた医師は話していたそうですが、国交省は航空会社に「機体に氷塊ついてませんか~?」と事後に聞いただけで調査を打ち切っています(聞いたころには溶けてるやろ!)。

氷塊以外にも、飛行機の部品欠落も後を絶ちません。コンビナートは上空からの刺激を想定していないので、小さな落下物でも大規模な火災や爆発、連鎖的な延焼を招く危険があります。なお、2017年には大阪で離陸直後のKLMオランダ航空の約4kgものパネルが飛行ルートから約4km側方に落下し、乗用車に激突したことがあります。

加えて、東京都は日本の人口の1割超が居住する人口密集地であるだけでなく、首都として皇居、首相官邸、国会議事堂や霞ヶ関、各国大使館、都庁など国内外の中枢機関を多数抱えています。米国同時多発テロ事件でも国家や権力の象徴ともいうべき施設が狙われました。緊迫した世界情勢の中、東京が標的にならない保証はないのです(※私は市街地近くに空港がある地方の出身ですが、低空飛行の影響を受ける範囲や人数、頻度に加え、これも他の空港との大きな違いだと認識しています)。

こうした小難しいことを考えなくてもルート近隣で感じるのは「うるさい!」です。我が家は一般的に防音性が高いとされる鉄筋コンクリート構造ですが、逆に飛行機の音が際立って際立って際立って。もともとは閑静な住宅地だったエリアも多く、また高層建築物が至るところにあるせいか反響もすごいです。道を歩いていると360度全方位から騒音に囲まれるような感覚を覚えるエリアもあるくらいです。「地方から引っ越しの下見に来られた方に『このあたりは病院もあるけど騒音は大丈夫ですか?』と聞かれて『このあたりは静かですよ〜!』と答えた直後に羽田新ルートが始まって罪悪感を覚えている。その方をそれ以降見かけない」と話す方もいます。

こうした、首都の人口密集地を低空飛行することによる安全性や騒音による生活・健康への悪影響などを「羽田問題」だと抱え、それらを解決すべく、羽田問題解決プロジェクト(通称:羽プロ)は活動しています。

羽田問題解決プロジェクトの活動内容

正直にお話すると、羽プロは「組織!」という感じではありません。情報共有の連絡会という感じでしょうか。

私の理解では、基本的には居住地の羽田新ルート反対団体で活動し、さらに情報収集したい方が羽プロのメーリングリストやZoom会議、イベントなどに参加するというパターンが多い印象です。ただ、私は居住地の団体には関与していませんし、Zoom会議も出ないことが多く、イベントも参加したりしなかったりです。他方、がっつり「ザ・住民運動」的に動いていらっしゃる方もいます。本当に人それぞれですが、主な活動をいくつかご紹介します。

署名集め

羽田新ルート中止撤回を求める署名を、イベントや街頭、オンラインなどで集めています。「地元の理解を得た」という触れ込みで始まったので、「得られてませんよ」という意思表示の観点でも署名は重要ですね。良ければご署名ください。

国・自治体・議員への働きかけ

国や自治体、議員に声を公式に届ける機会を定期的に設けています。なかでも、国交省官僚や、議員連盟に所属する国会議員や都議会議員との意見交換は目玉のひとつです。

羽田新ルート反対議員の選挙応援

羽田新ルート中止撤回に向けて動いてくださっている議員さんへの投票呼びかけや街頭での応援演説なども行っています。

情報共有・発信

シンポジウムや記者会見などを通じて、羽田問題に関する専門家や当事者の知見・経験を広く発信しています。

2019年8月の記者会見では、元JAL機長で航空評論家の杉江弘さんにも同席いただきました。
https://www.youtube.com/watch?v=MsP5L46C8nY&t=1277s

プロジェクト内でも、自分たちがやってうまくいったことや、国内外の航空行政やニュース、論文などの情報共有を日常的に行っています。例えば、区内の町会長を1軒1軒回って署名を集めた方がいますが、この経験を羽プロで共有した結果、渋谷区、新宿区、品川区で過半数の町会長から「羽田新ルート反対」署名をいただき、ニュースにもなりました。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/212031

他にも、鉄道で2時間半以内に到着できる路線廃止や遊覧飛行取り下げなど、諸外国で進む気候変動対策と組み合わせた「より良い航空行政」に注目している人もいます。

こうした成果をイベントや街頭で話したり、個人のTwitterやYouTubeで声を上げたりしている人もいます。

このnoteについて

このnoteも情報発信の一環で始めました。背景には羽田新ルート問題の多様さ、被害のまとめられなさがあります。とにかく範囲が広く、居住人口も多く、ライフスタイルや居住環境、経済状況、健康状態や障害の有無もさまざまで「これに困っています!」と一言でまとめることが難しく、最低限求めることにもバラツキがあります。声の大きさにも差があります。

こちらのnoteでは、それを逆手にとって、当事者それぞれの困りごとや願いをストーリーとして伝えることで、着地点を見出すヒントにできればと思っています。あと、担当者としては、いわゆる現役世代の参加が増えるといいな~と密かに願っています(今もゼロじゃないけど、まだまだ少ないので!)。コワクナイヨ~! 政治への興味や知識がなくても大丈夫ダヨ~!

というわけで、興味を持ったらお気軽にスキやコメント、お問い合わせくださいね。ではではまた!

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