プレゼンテーション8

仕事つくる#24 選手の活躍を逐一報告するファブレスメーカー

やあ、私です。
本日は平成最後の一日となりました。本日もさっと6時に目が覚めて、一日を存分に味わえそうです。

昨日、小学校卒業の年に埋めたタイムカプセルをみんなで掘り出してきました。中に入っていたのは将来の自分へのメッセージでしたが、本当にしょうもないことが書いてあってなんともいえない感情になりました。まあ、少しは成長してるみたいですね。

あれから16年が経ち、私たちはいよいよ30歳を目前にしています。昨日みんなに会って思ったことは、今という時間は取り返せないわけで、一秒たりとも気を抜く理由がないということ。

ああ、なんだこのセンチメンタルは(笑)。


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さて、気を取り直して。
私は2018年1月にレスリングウエアブランドMAMOを立上げてレスリングのユニフォームの企画・販売を行なってきた。まだまだ未熟なブランドであるが、本日のnoteではファブレス経営では製造工場との付き合い方で結果が全く違ってくるということを、私の経験をもって伝えていきたいと思う。情報伝達が容易になった現代で、ファブレス経営は一つのトレンドといえる。これからスタートを考えている方や、すで実践されている方へ、少しでも参考になればうれしい。


ファブレス経営ってなに?

まずはここの説明から。ファブレスは工場を持たないという意味である。つまりファブレス経営とは、工場を持たないメーカーが、自社で企画・開発した商品の製造を他社の生産工場に委託して、自社ブランドとして販売を行うビジネスモデルのことをいう。今、私が企画しているレスリングウエアブランドMAMOは、大阪にある大栄商会さんにレスリングシングレットの製造を委託していて、自社ではデザインのみを行なっている。したがってMAMOはファブレスメーカーということになる。

生産現場に見学にいってきたときの様子(偉そう)

ファブレスという仕組は、1980年代にアメリカの半導体メーカーがはじめて採用したものらしい。半導体はその技術進歩の速さから、いちいち生産設備を整えるのに多額のコストが発生していた。そこで企画と製造を切り離して、自社では企画のみに徹することでリスクをカバーすることを考えたのがその始まりだったという。

ファブレス経営のメリット・デメリットについてはたくさん述べることがありそうだが、そちらの話題は別のnoteに譲りたいと思う。


製造工場に、お客様の活躍の姿をしっかり報告する

MAMOでは、レスリングシングレットという商品の企画・デザインと営業を行っている。立ち位置としては製造をしてくれる仕入先様(以下 製造工場)と、最終需要先のお客様との中間に位置することになる。つまり製造工場は、MAMOが伝えなければお客様の活躍を知ることができないのだ。

最終的な使われ方を知らずにものづくりをするのと、使われ方をわかってものづくりをするのでは、結果が全く違ってくる。

現代経営学の発明者であるピーター・ドラッカーはこのことを、「仕事」と「労働」という言葉を使って説明していて、これはよくピラミッドの話に例えられる。ピラミッドづくりをしている二人の若者に、「今何をしているのですか?」と尋ねると、一人は「見てわかるだろ、石を運んでるんだよ」と答えた。一方もう一人の若者は、「歴史に残る、世界で一番大きな王の墓をつくってるのさ」と答えた。この二人の若者は同じ作業をしていても目的が全く違っていて、前者は労働を、後者は仕事をしているのだ。この二人を比べたとき、最終成果物の価値をわかっている後者の若者の方が活躍することは明白であろう。

私は、製造工場に対し最終的に使っていただける選手の活躍を伝えることを無意識的に行なっていた。2018年1月にスタートして、これまで30チーム以上のウエアをつくってきたが、その都度選手の試合結果と写真を送るようにしていた。そうしていくうちに、1年と3ヶ月が経過した現在はスタート当初よりもかなりの協力体制を得られるように変化してきた。

MAMOのシングレットを着用して
全日本選手権を優勝した田野倉翔太選手

具体的には、これまでかかっていた印刷コストの一部を免除していただけるようになったり、在庫リスクを一時的にカバーしてくださったり。そのことでお客様へより良いサービスを提供できるようになった。

製造工場の大栄商会さんには足を向けて寝られない。。


気づきは一本の電話

このことに気づいたのは、前職時代のお客様からの一本の電話だった。その方にはよく商いの相談をしていて、先日もその会話の中で、「ちゃんと工場さんに、選手が使ってくれてるところ見せてる?」と問われてハッと思った。そして、シングレットの大栄商会さんには無意識的に行なっていたのに、Tシャツやスウェットの工場さんにはそのことを行なっていなかったことに気づいたのだ。実践されている方からの何気ない一言に学ばされることは本当に多い。

そして私は、この反対に、選手にどんな人たちがどのようにつくっているかを伝えることも面白いと考えた。そこで知人のKURIMORI FILMさんに依頼して、プロモーションムービーをつくってもらうことにしたのだ。

結果は大反響。KURIMORI FILMさんありがとうございます!


ファブレスメーカーは、製造工場とお客様を繋げられる唯一無二の存在である。そのことを理解し、それぞれの活躍をしっかり届けてあげることが、自らの繁栄に結びつくと思う。MAMOとして実践できているのはほんの一部であり、まだまだやることはたくさんありそうだ。

本日はこのあたりで、

ではまた。

👇MAMOのホームページです。レスリングのユニフォームをつくっています。

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半田 守
1990生、京都府出身。6歳からレスリングをはじめ、網野高校卒業後、専修大学へ進学しレスリング大学日本一になる。2018年から岡山県西粟倉村に移住し
自然エネルギーの勉強をスタート。同時にレスリングウエアブランドMAMOを立上げ、現役選手にエールを送り続けている。
MAMO:https://www.mamo-wrestling.com/
twitter:@handamamoru
note:”仕事つくる”をテーマに連載中!

読んでいただきありがとうございました。
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