塾に行けば、あの人に会える。
塾のない日は、私はとても退屈だし、何よりも寂しい。
ああ、あの人の顔が見たいと、とおまじないをしたこともあったな。
話を少し戻そう。
中学三年生の一学期に、私は塾に通いだした。
母が気まぐれに「行ったほうがいい」と言ったからだ。
幼なじみで仲の良いミカちゃん(仮名)も同じ塾に行くというので、とりあえず行くことにした。
ちなみに、塾に行かなくていいほど頭が良かったのではなく(むしろ真逆だ)塾に行っても、もう進学できる高校が限られていることを私は悟っていたし、何よりめちゃくち