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Hana pencilという名前

大人として生きてきて、はや何十年。だいぶ経ちますが、
実は大人向けの小説より、未だに児童文学が好きでたまりません。
冒険をしたり、魔法をかけられたり、うさぎやきつねがしゃべったり、鬼が退治されたりするような。
大人になって見えなくなっただけで、小さな不思議が世の中に実はたくさん散らばっているのでは、と、独りBarでウイスキーを飲みながら想像したりしている日々です。

「Hana pencil」20年前から密かに使っていたこのペンネームは、「はなさかじいさん」に由来します。
良いおじいさんと悪いおじいさんが登場し、「枯れ木に花を咲かせましょう」というキャッチーなフレーズでおなじみの、サクセスフルな昔ばなし。
ただこのストーリー、他の昔ばなしと同じようでありながら、
ちょっと違っているところがあるなあと以前から感じていました。
おじいさんは、悪を退治したわけでも、利益をもたらしたわけでも、誰かを助けたわけでもなく。ただ、灰をふりかけて枯木に満開の花を咲かせ、お殿様を喜ばせて褒美をもらいました。めでたしめでたし。という。。。

見世物で誰かを楽しませて報酬をいただく。
これって、ショービジネスの原型ではないでしょうか。
「はなさかじいさん」って、つまり、
エンターテインメントのバイブルとなる昔ばなしだと思うのです。


エンターテインメント。つらいとき、楽しいとき。感情を揺さぶる物語や音楽が、一瞬でも人々の心に寄り添い、盛り上げ、癒していくのだと思います。
そしてそれが、誰かの人生の道しるべになることもあるし、生涯の支柱になることだってある。
平和な世の中で、いや、険しく厳しい時代でこそ必要な、
夢をみる、希望を描く、魂を震わす……我ら人間の素晴らしき想像力。
そんなエンターテインメントの力を信じているし、
私もその世界を創り出す一員になれたらいいな、と思っています。


枯れた心に、やさしい花を咲かせたい、言葉の力で。
そんな意味を込めました。
はじめまして、Hana pencilです。
前置きが長くなりましたが、どうぞよろしくおねがいいたします。

小学生のころ、日常の些細なやり取りや、空想の中のお話や、おもしろい言葉のいろいろを、自由に綴っていた秘密のノートがありました。
学習机のひきだしにひっそり仕舞っておいた、マル秘ノートを、
何十年も経った大人の私が、世の中に公表しようと思います。

大人になったら童話作家になりたい。
私が書いた文章を、いつか世界中の人に読んでもらえたらいいな。
あの日描いていた夢が、こんな形で叶うなんて。
技術の進歩って、まるで魔法です。

ランドセルを背負っていた私が空想していた未来を
ひょいと超えてしまった素晴らしい時代に、私は生きています。

「枯れた心に、やさしい言葉を咲かせましょう」
2020年、今から、また新しい夢を見ようと思います。




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