大切な人と、ひとつの急須を囲みたい。
ひとつのお茶を頼んだ。
猿島烏龍、一杯850円。
ちょっと高い。でも、メニューの中では1番安かった。
最近台湾烏龍茶にハマり、毎日のように飲んでいたのだが、地元にも中国茶の店があると聞きつけて母と祖母を連れて行った。いや、正確には母の車で連れて行ってもらった。
私の地元は決して都会とは言い切れないような街なので、珍しいと思い気になっていたのだ。
田舎の信号もない一本道を約20分走り続ける。雪道はガタガタと揺れるので、車の中の祖母の喋り声は一切聞こえなかった。
店に着いた。こじ