花kajin

岩手県在住。「花」(スミレ、ランをはじめとする様々な花)と「歌」が大好きです。主に県内…

花kajin

岩手県在住。「花」(スミレ、ランをはじめとする様々な花)と「歌」が大好きです。主に県内を中心に活動し、花の写真を撮影に登山も楽しみます。

最近の記事

岩山の花々観察記②

上の写真はスズサイコ(日中は花を閉じる) ツリバナ(A)、岩山では非常に珍しいベニバナヤマシャクヤクは岩手県絶滅危惧種(以下IRBと略します)Aランク(B)、ウメガサソウ(C) ヤマトキソウ(IRB-Bランク)(D)、アオテンマ(E)、オニノヤガラ(F) 全国的に非常に珍しいスズサイコ(J)とフナバラソウ(L)との交雑種ホソバノロクオンソウ(G)、の花(H)、葉(I)の幅はスズサイコの葉(K)とフナバラソウの葉(M)の中間位 スズサイコ(IRB-Bランク)(J)、の葉

    • 岩山の花々観察記①

      岩山から望む雪をかぶった岩手山の雄姿 岩山には登山シーズンの足慣らしとして3月下旬から訪れています。 当初はたいして珍しい花もないだろうと思っていましたが、さにあらず様々な希少種があることにきづかされました。それらを徐々に紹介してみます。 とりあえずスミレ以外で最初に咲く普通の花からフクジュソウ(A)、キクザキイチゲ(B)、コキンバイ(C) シュンラン(D)、ハルリンドウ?(E)、ミズバショウ(F) シラネアオイ(G)、シロバナエンレイソウ(H)、クロミノエンレイソウ

      • 季節はずれのスミレ日誌⑩

        岩山に咲くスミレ 岩山(岩手県盛岡市)には約15種の野生のスミレが咲きます。 その中で一番最初の開花がアオイスミレ(A)、次にエゾアオイスミレ(B) が咲きます。 アオイスミレの花(C)、萼は先が丸くなり、距はすこし細めで先がカギ状になることがある(D)、葉は越冬するので地べたに張り付いていることが多い(E) エゾアオイスミレの花、側弁に毛がある(F)、萼は先が丸くなり、距は太く短い(G)、葉は花と同時くらいに出てきて毛が多い(H) アカネスミレはそれなりにあり(I)

        • 季節はずれのスミレ日誌⑨

          区界高原に咲くスミレ 区界高原(岩手県宮古市)には広範囲にサクラスミレが咲くことが知られています。その中で2018年頃から変わったサクラスミレがあることに気がつきました。ふつう側弁に毛が密生します。全体(A)、花(B)、側弁部分の拡大(C) サクラスミレの変種か? 濃い目の色で小ぶり、側弁にまったく毛がないので柱頭がはっきりと見えます。全体(D)、花(E)、側弁部分の拡大(F)、距と萼(G)、葉(H) 2022年5月25日、種山高原においても同様のサクラスミレ変異種を

        岩山の花々観察記②

          焼石岳の花々観察記①

          7月21日 2019年以来の焼石岳登山 最初にシテンクモキリに出会ったのが2006年8月5日でした。 2008年に日本植物分類学会で新種として発表され、 2013年にK先生を伴い確認に出かけて一株の開花を発見。 2019年は花が終わっていましたが咲いた痕跡はありました。 そして今年はなくなってしまっていました。残念‼ 2006年8月5日(A)、(B) 2013年8月7日(C)、(D) 2019年8月8日、遅かったようです(E)、(F) 2014年7月1日に会津の山で発見

          焼石岳の花々観察記①

          アポイ岳花紀行

          上の写真はアポイ岳山頂の様子 礼文島~稚内滞在後アポイ岳に登ることにしました。 6 月10 日(2017年) 苫小牧のホテルに泊まり 翌11日に車で2 時間ほどかけてアポイ岳へ 地元のウォーキングセンターでヒグマ情報を聞いてから登山開始。 歩き始めは樹林帯が続きます。 ジンヨウイチヤクソウ(A)、ツマトリソウ(B)ギンリョウソウ(C) 樹林帯をぬけると レンゲツツジ(D)、アポイアズマギク(E)、ヒロハヘビノボラズ(F) アポイヤマブキショウマ(G)、キンロバイ(H)、ア

          アポイ岳花紀行

          礼文島花紀行④

          上の写真は監視員さんにおそわった囲われた中で咲いていたアツモリソウ 6月8日 レブンアツモリソウの保護区で監視員さんに教えてもらったクゲヌマラン(B)、とレブンアツモリソウ(A)を堪能しました。 雨の中を植物園に移動して レブンソウ(C)、かろうじて残っていたウルップソウ(D)、エゾツツジ(E) さらに ミヤマオダマキの白花(F)、シラゲキクバクワガタのピンク(G)、と白花(H) 翌6月9 日は南へ歩いてみました。 クロユリ(I)、エゾノハクサンイチゲ(J) 思いがけ

          礼文島花紀行④

          礼文島花紀行③

          2017年は前年の反省をもとに(無理をして一日で盛岡から稚内まで走破) 6月5日 盛岡~青森~フェリー~函館から小樽に足を延ばし一泊することにしました。 函館から高速道路に乗るとまもなく遠くに大きな山が見えてきます。それが羊蹄山でした。小樽に向かう5号線(羊蹄国道)に入るとその山容は大きさを増し、迫力をもってせまってきます。 小樽で一泊 小樽駅近くのホテルに泊まり、運河周辺を散策。 6月6日 朝、小樽から近い余市のニッカウヰスキーの工場見学、一人だけウイスキーの試飲をして

          礼文島花紀行③

          礼文島花紀行②

          上の写真は礼文島のスコトン岬から撮影したトド島 バスツアーで礼文島巡り 2016年6月16日はバスツアーを予約し島内を巡りました。 レブンアツモリソウ群生地以外は花というより景色が主な観光でした。 スカイ岬周辺では 残念ながらまだ葉だけのハマベンケイソウ(A)、エゾノシシウド?(B) 次はレブンアツモリソウの群生地へ 少し終わりかけのレブンアツモリソウ(C)、(D) スコトン岬では シロヨモギの葉(E)があったので周辺を探すと花がありました。(F) 礼文島の海の色。

          礼文島花紀行②

          礼文島花紀行①

          上の写真は礼文島の「北のカナリアパーク」から撮影した利尻富士 憧れの花の浮島 礼文島へ 2016年6月13日かねてより熱望していた礼文島目指して出発しました。 「盛岡~青森~フェリー~函館~稚内」を一日で走破(車の走行距離800キロ)という過酷な行程でした。「サハリン」という宿についたのは夜の10時過ぎ、次の日は雨模様で稚内周辺の散策。6月15日に稚内からフェリー(人だけ)で礼文島へ、それを二日繰り返しました。 まずは6月14日稚内周辺で見た花エゾスカシユリ(A)、キタ

          礼文島花紀行①

          季節はずれのスミレ日誌⑧

          カクマスミレとは? ゲンジスミレとアカネスミレの交雑種ですが、前述の姫神山麓のJ地区において数多く出現しました。典型的なものは下の写真のとおりですが、様々なまじり方があるようです。カクマスミレの花(A)、紫色の葉裏(B)、ゲンジスミレに似た葉(C) ゲンジスミレ(D)とアカネスミレ(E) 2014年5月3日、最初に見たカクマスミレ。当時は変なスミレくらいの認識しかありませんでした。カクマスミレの花(F)、ゲンジスミレのような葉(G)、紫色の葉裏(H) 一見ウスアカネス

          季節はずれのスミレ日誌⑧

          季節はずれのスミレ日誌⑦

          エイザンスミレ 岩手県ではこのタイプの葉をもつスミレはないので、覚えやすいスミレの一つです。珍しく縦に並んで咲く(A)、花(B)、切れ込みの深い葉(C) エイザンスミレの交雑種3種 これまで岩手県ではエイザンスミレの交雑種は、オクタマスミレ(エイザンスミレ×ヒナスミレ)、スワスミレ(エイザンスミレ×ヒカゲスミレ)、カワギシスミレ(エイザンスミレ×マキノスミレ)の3種が見つかっています。 オクタマスミレ(エイザンスミレ×ヒナスミレ) 花の全体(D)、ヒナスミレによく似た

          季節はずれのスミレ日誌⑦

          季節はずれのスミレ日誌⑥

          ゲンジスミレに初めて会う 2014年4月末にK先生に案内してもらったこの場所は姫神山麓の半径5百メートルにも満たない所です。が後にいろいろな交雑種の発見される貴重な場所となります。 発見順にオクタマスミレ、カクマスミレ、スワタチツボスミレ、スワスミレ、オサカスミレの五種があります。 今回はゲンジスミレとその時教えてもらったオクタマスミレの紹介をします。その他4種は後で取り上げます。 ゲンジスミレの 花(A)、葉(B)、葉のうら(C) 主な特徴は花の形・色、花弁の紫条が他

          季節はずれのスミレ日誌⑥

          秋田駒ケ岳の花々観察記②

          6月30日 今年四度目の秋田駒ケ岳登山 震災前後の頃に不思議とよく山で出会った釜石のAさんが秋田駒ケ岳が一番好きな山と話してたのを思い出します。何回来ても違う花々を見ることができると。 というわけで(?)また我らも秋田駒ケ岳に来てしまいました。前回(6月21日)と同じコースを巡ります。 国見温泉~横長根~大焼砂までの主な花々ノギラン、ウラジロヨウラク、アカモノ、ウメガサソウ蕾、ギンリョウソウ(A)、キソチドリ、ツクバネソウ(B)、タマガワホトトギス蕾、ゴゼンタチバナ(C)、コ

          秋田駒ケ岳の花々観察記②

          季節はずれのスミレ日誌⑤

          ミツモリスミレを発見 ミツモリスミレはマキノスミレとフイリフモトスミレの交雑種です。 (ちなみにミドリミツモリスミレはマキノスミレ×フモトスミレ) 2018年4月23日 フイリフモトスミレの観察に訪れているこの場所を散策していると、 今まで見たことのない花の蕾が…… 葉はフモトスミレと比べてかなり大きいし、蕾の色は違うし、 この場所ではフイリフモトスミレ(A) はたくさん咲くけど、マキノスミレ( 花B、葉C) は2~3 株しか見ることがないので、まさか混じるとは… 4月2

          季節はずれのスミレ日誌⑤

          季節はずれのスミレ日誌④

          今回はシハイスミレを紹介します。 前回のアイヌタチツボスミレ同様に「岩手のスミレ」には掲載がありません。 発刊以降に発見されたものと思われ、私は2014年からほぼ毎年観察に出かけています。 花期:4月中旬頃  特徴:花は小さく、地面にへばりついて咲いている感じで、葉はマキノスミレのように立ち上がることはほとんどない。花色はピンクで2018年に白花を発見しました。 花はきれいなピンク色(A)、距と萼(B)、葉は淡い緑色(C)、葉裏は濃い紫色(D) 2018年シハイスミレの白花

          季節はずれのスミレ日誌④