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小さな勉強会 @那覇 vol.2

 那覇にて週一程度、社会人の勉強会を始め、細々と継続している。理由は特にない。
 勉強会はセッションと称し異業種の人々が集まれば、なんか面白い話が聞けるのではないかと始めてみた。でも、これがことのほか面白い。
 名前も仕事も良く知らない、年代も違う、上下関係、性別、その他の様々な垣根、帰属をなくすと、人はいつもと違う一面、誰も知らない自分だけのストーリーを語り始める。

 2020年6月末沖縄県内は、新型コロナウイルス陽性患者が、61日連続して新規感染ゼロと小康を保ち続けていた。いつ終息するかも分からない未曾有の災禍に、出口が見えず誰もが不安に苛まれる中、2か月近くゼロが続くというニュースは、人びとに束の間の安心感を与えた。

 当セッションも県内の感染拡大を受け活動を4月から自粛、56日ぶりに会議室に集まってのギロンを再開した。7月4日は全米各地で抗議の輪が拡がる「人種差別」について考察、2時間を前後半に分け、前半はスライドを見ながら質疑応答、後半は小グループに分かれデイスカションを行った。

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 プレゼンターは、NYに十数年在住経験のある女性が担当。折しも7月4日はアメリカの独立記念日、アメリカ国内では、連日のようにデモに参加する大勢の人々の様子が途切れることなくニュースになる中、人びとを抗議に駆り立てる理由とは、アメリカ人にとって差別とは一体なんなのかを果敢にギロンした。

 また時を同じく、アメリカは四年に一度の大統領選の真っ最中。民主党の候補者がようやく確定、11月の本選挙に向け世界中がアメリカに注目する中での抗議行動とあって、連日メディアでも報じられ人々の関心も高い。

 スライドの冒頭では、まだ人々の記憶に新しい5月25日にミネアポリスで起きた白人警察官による一般市民への過剰暴行死、ジョージ・フロイド事件を取り上げた。今なお人々に内在する人種間の差別を中心に、歴史、現状、聞きなれない「監獄ビジネス」を解説、その背景ある深淵に近似していく。

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 参加者から以下の意見が相次いだ。
「虐げられる人々の実情を思い知った」
「あまりにも不条理」
「人種間の埋まらない溝」
「理解しがたいアメリカの監獄ビジネス」
「行き過ぎた資本主義」

 終わることのない人種差別にアメリカの根深い病巣を知り、提起された問題に参加者は人種間の埋まらない深い溝を痛感したに違いない。
 差別をなくすことは決して容易なことではない。なぜ人は差別するのか、我々にできることはいったい何か、誰もが避けたがる問題こそ、我々は真正面に据えあえて向き合い、取り組む必要性を改めて強く認識、いつになく考えさせられたセッションでもある。

 我々の問題提起、ギロンは続く

旅は続きます・・・