見出し画像

出会いを資産にする「ファンベース採用」という概念

こんにちは、GaudiyでHR/PRを担当してる山本(@hanahanayaman)です。

Gaudiyという得体の知れないスタートアップに飛び込んでから、今月で丸3年が経ちました。入社当時10名ちょっとだった組織は、まもなくフルタイムで100名を迎える規模にまで拡大しています。

その仲間集めをメインミッションに、コーポレートPRや組織整備も含めて様々な役割を担ってきましたが、私自身はHRもPRもほぼ未経験。中途採用に至っては全くの初心者です。そこには採用担当になって初めて見えた景色や初めて気づく違和感があったなぁ、と振り返ってみて思います。

そして色んな方々の知恵を借り、メンバーに助けられながら、自分なりに試行錯誤を繰り返す3年間を過ごしてきた中で、自分が目指したい採用の在り方が少しずつ見えてきたのでnoteで言語化してみようと思いました。

キーワードは "ファンベース" です。

ファンベース』という書籍をご存知の方であればピンと来るかもしれませんが、「ファンベースと採用」の掛け合わせが、本noteの主題です。

なかなかに長文になってしまったので、このnoteを通じて伝えたいことを最初にまとめます。

  1. 社員こそ自社のコアファン。熱源の伝播がファンを増やす。

  2. 採用活動を「線」から「円」に。出会いを資産化しよう。

  3. 仲間集めはファンづくり。採用は特別な活動じゃない。

正直、弊社もまだまだ課題だらけです! が、これまでの経験や学びをできるだけ抽象化する形での言語化を試みたので「なかなか良い候補者の方に出会えない」「採用活動を頑張っても頑張ってもなかなか成果につながらない」といった課題感のある方に、なにかしらご参考になれば嬉しいです。

*本記事は2023/11/22公開の「急成長スタートアップを支えるファンベース採用」のスライド資料をベースに、より詳しく書いたものです。スライドだけでも要点掴めますので、お時間ない方はぜひそちらをご覧ください🙇‍♀️


1. 「推される会社」が採用につよいワケ

昨今の採用市場は、言わずもがなですが圧倒的に「売り手市場」です。特にエンジニア、デザイナーをはじめとするプロダクト人材の求人倍率は年々上昇しており、「次のキャリアを考えはじめた段階で、自社が転職候補の第一想起群に入れるか」が採用の成否に大きく影響します。

しかしながら、その第一想起群に入るのも至難の技です。インターネットやSNSにより気軽に発信しやすくなった一方で、コンテンツは飽和しており、発信をがんばっても気づいてもらえない時代に突入しています。

そんな中でどうしたら自分たちの存在に気づいてもらえるのか? 認知経路としては「発信が届く」もしくは「おすすめされる」に大きく二分されると思いますが、ここで重要なのが「信頼してる人からの口コミ」です。

知人・友人からの紹介、信頼してるエージェントさんからの紹介など、直接的に「おすすめされる」ときはもちろん、SNSなどで「発信が届く」ケースもそうじゃないかと思います。

たとえばXのタイムラインで日々さまざまな記事や動画が流れてくる中で、実際に読む/見るものはどれくらいあるでしょうか? 私がよく取る行動としては、フォローしている人(情報ソースとして信頼できる人)が「学びが多かった」「これは良記事だ」といったコメント付き投稿をしているときや、自社のSlackでおすすめされているとき、つまり誰かに推されてるときにちゃんと読むことが多いです。

これはあらゆるマーケティングにおいて共通すると思いますが、採用活動も自社を選んでいただく活動なので同じことが言えます。だから「推される会社」は採用につよい。これは事実だと思います。

2. 初めての採用担当になって気づいたこと

冒頭でも触れた通り、私はGaudiyに入るまで新卒採用を少し手伝ったことはあれど、中途採用に関わったことは一度もありませんでした。前職では「メディアの編集長」という肩書きはありましたが、編集部のメンバーは他部署からの異動や新卒を社内育成するスタイルだったので、自チームの採用すら経験したことがなかったです。

一方の求職者側としては、Gaudiyが3社目なので、2回ほど転職経験があります。そういう立場の転換があって初めて気づいたことがありました。

1. 選考/内定辞退した人からの連絡は嬉しい

採用担当を経験する前の私は、辞退連絡するときの「申し訳なさ」を強く感じて、一度辞退した企業の人に連絡するなんて恐れ多いと思っていました。ですが実際に採用する側に立ってみると、一度辞退になった人からご連絡いただくことは、めちゃくちゃ嬉しいことなんだと気づきました。

再度選考に進むのはもちろんのこと、転職先企業との採用イベントのお誘いなども含めて、再接点につながることは本当に嬉しいです。

2. 見送りは複合要因なので、気に病む必要はまったくない

私は一度目の転職(商社からのベンチャー転職)のとき、数社の選考で「見送り」になった経験があります。当時は「自分ダメなのかも…」と落ち込んだ気持ちになりましたが、採用担当になってみて、採用はマッチングの問題でしかないので、本人が気に病む必要は全くないなと思いました。

企業ごとに大切にしてる価値観や働き方は全然違いますし、優秀な人でも見送りになるケースは普通にあります。特にスタートアップは状況の変化が激しく、スキルやカルチャーだけでなくタイミングの要素も大いにあります。

こうした経験を通じて、世の中の採用してる側(企業側)と求職してる側(候補者)の認識ギャップが、結構大きいのではないかと感じました。

特に私が問題だと思ったのは、せっかく一度は強く興味をもって惹かれた相手なのに、選考プロセスから逸しただけで、別れた恋人と会うのは気まずいみたいな距離感になってしまうこと。これはもったいないことだなと思います。

今はマッチングするタイミングじゃなくても、将来的なご縁につながるケースは多々あります。実際にGaudiyでは、この3年で、一度辞退した人が入社したケースが4名、一度見送りになった人が入社したケースも1名います。いずれも辞退/見送り後1〜2年ほどのkeep in touchを経ての再応募から、ご縁につながった方々です。(これはわりとGaudiyの特徴かもしれません。)

こうした採用活動をする中で私が大切にしてきたのは、佐藤尚之さんが提唱された「ファンベース」という考え方です。

ファンベースとは、簡単にいうと「単発のプロモーション施策で終わらせず、消費者との継続的な接点をつくり、ファンになっていただくことが、長く売れ続けるために大事」というマーケティングの概念です。

これはまさに採用でも同義だと思っています。
書籍に基づく採用の考察は以前のnoteに書いたのでここでは割愛しますが、Gaudiyでは候補者との継続的な接点をつくり、企業のファンを増やすことを意識した採用活動に取り組んできました。

そこで今回はファンベースと採用をより言語化していきたいと思います。

3. 採用活動は「線」ではなく「円」である

採用活動の全体像としては、以下のAdobe社が定義した採用マーケティングのファネル図がわかりやすいと思います。

引用:https://business.adobe.com/jp/blog/basics/recruiting-marketing

これは入社前〜入社後のカスタマージャーニーとしてとてもわかりやすく、私もよく参考にさせていただいています。しかし実際にマーケティングファネルを元に採用活動を行うと、歩留まりの議論が多くなりがちです。⚪︎月までにXX名採用するには、選考通過率の実績がこれくらいだから、△月までに採用リードをYY件獲得しよう、みたいな形です。

採用ファネルにおけるボトルネックの特定とアクション数の担保はめちゃくちゃ大事なので、この考え方は採用活動する上でとても重要です。一方で、数値ばかり見ていると「人」への意識が向きづらく、だからこそ前段落で感じたような求職者心理が生じているのではないかとも思います。

*Adobeの採用マーケティングファネル図では「辞退者へのフォロー」というリサイクルフローが定義されています。実際には、そこまで実践できていない企業が多いのではという課題意識です。

この課題意識をシンプルにいうと、採用活動が一過性の「線」になっていませんか? ということ。

個人的な考えでは、理想的な採用プロセスは「線」ではなく「円」です。辞退者や見送り者も含めてファンにすることが、採用活動をフローで終わらせず、ストック(資産)に転換することにつながると考えています。

4. ファンベースと採用

この「線ではなく円である」という考えを元に、企業を取り巻くファンベースを図示化してみたのが下図です。

たとえばGaudiyという企業のファンベースを例にすると、中心の円が企業(コミュニティ)となり、ファン度合いに応じてグラデーションになっているイメージです。それぞれのレイヤーを以下に言語化してみます。

A. コアファン層…企業ではたらく人。フルコミな人たち。
B. ファン(推奨者)層
…企業のことをよく知っており、周囲の人にオススメしてる人。(ex. 卒業生、辞退者/見送り者、株主、外部顧問、クライアント/ユーザー、業務委託メンバー、知人友人など)
C. 関心層…企業や中の人の何らかに関心があり、発信内容をよく見ている人。(ex. 企業や社員のSNSフォロワーなど)
D. 認知層…企業の存在を認知してる人。情報は目にしても中身まで読むほどではない人。

先ほどの「円」の採用活動をファンベースに位置付けてみると、選考プロセスは中心円の円弧上(コアファンとファンの境界線)にあたります。

つまり円弧上からドロップアウトした人たちは、ファン(推奨者)層のレイヤーに戻っていくイメージです。ここを行き来できるように、採用担当が意識的にフォローする必要があります。

そして、このファンベースで最も重要な点は、コアファンの熱量が高ければ高いほど、その数が増えれば増えるほど、中心円が "熱源" となって他のレイヤーに伝播し、ファンの裾野が広がっていくということです。

コアファンが熱源となってファンベースが広がる。これには実体験があります。前職で編集長をしていたSELECKというメディアでは、当時、月に一度読者さんを集めてゆるく飲む「SELECKゆるのみ」というゆるーいオフ会をしていましたが、その存在がメディアを支えてくれました。

どういうことかというと、ゆるのみに参加した読者さんがSNSで記事を拡散してくれて、新しい人にリーチし、読者が増える。といったようなSELECKのファンがファンを増やすような循環ができていたと思います。

まずはコアファンをつくり、コアファンの熱源からファンの裾野を広げていくこと。これがファンベース採用の鍵です。つまり企業でいえば、採用活動の前に、社員というコアファンの熱量を圧倒的に高められるか、が非常に大事だと思います。

もはや組織づくりの領域になってくるので今回は割愛しますが、社員全員が、周りにいる優秀な人をひとり連れてくれば組織は倍になるし、全員が発信すれば、その企業の発信力は何倍、何十倍にもなります。社員の熱量を高めることは、採用力に直結すると考えています。

(今回は「全員採用」のHowについては扱わないので、以前書いたnoteをよければご参考ください🙏)

5. ファンを増やすための実践ポイント

ここからは、ファンベース採用に取り組んできた中で学んだ各レイヤーの実践ポイントについてご紹介したいと思います。

1. 無認知→認知:自社を主語にしない発信
2. 認知→関心:関心のパイプラインを増やす
3. 関心→ファン:直接的な接点づくり
4.ファン→コアファン
:接触頻度とタイミング

個人的には中心円に近い方から注力すべきと考えてますが、説明の便宜上、レイヤーの外側から説明していきます。

5-1. 無認知層から認知層へ

コアファンが拡散してくれたとしても、セグメントの違いによりリーチしづらい層があります。それが無認知層です。この「認知の壁」を乗り越えるポイントは「自社を主語にしないこと」だと考えています。

なぜかというと、企業のことは知らなくても、コンテンツ自体に興味を持ってもらえれば、そこから企業の認知につなげることができるからです。

たとえばGaudiyの場合、CEOのnoteや自社開催イベントなどで、自社を主語にしないコンテンツを意図的に制作しています。

例1:"Network State"に関心をもつ人にリーチ → Gaudiy認知につなげる

例2:エンタメに関心をもつ人にリーチ → Gaudiy認知につなげる
(タイトルに若干Gaudiy入ってますがw 内容は自社推しではありません)

こんな形で、Gaudiyに関係なく学びがある、参考になる情報をコンテンツにします。そうするとオウンドメディアであっても、認知の壁を越えられる可能性が高まります。(もちろん認知してほしい層にリーチできるペイドメディアを使うことも有効な手段の一つです。)

5-2. 認知層から関心層へ

次は、認知層から関心層への移行。ここでのポイントは「関心のパイプラインを増やすこと」だと考えています。

認知層は、企業の存在自体は認知してるがその内情を知らない、もしくは興味がない人です。そういった人々に関心ゾーンへと一歩進んでもらうには、企業と本人をつなぐ関心軸のパイプラインを増やしていくことが重要です。

たとえばデザイナーだったら「デザインシステム」、エンジニアだったら「Goでのアプリ開発」、働き方だったら「フルリモート・フルフレックス」みたいな形で、関心軸のカテゴリーエントリーポイント(CEP)をたくさん作るイメージです。

*ちなみにCEPとは、バイロン・シャープが『ブランディングの科学』という書籍で提唱している概念で、ブランド想起のきっかけやヒントにあたります。ここでは想起というよりも、認知→関心の入り口の意味で使ってます🙏

ここで意識してることは二つで、一つはなるべく具体的で自分ごと化できるパイプラインであること。もう一つは、パイプラインの出口を整備しておくことです。出口とは、ただ「すごいな」「おもしろいな」で終わらせずに、「この取り組みをしてるGaudiyってどんな会社なんだろ」「これを考えた人ってどんな人なんだろ」という関心を深めるための情報設計です。

たとえばGaudiyの場合、社員が実務で得たナレッジをこのようなnoteで発信することも多いですが、これも関心パイプラインの一つだと思ってます。

👇プロダクトマネジメントへの関心 → 筆者とのカジュアル面談につなげる

関心ポイントは人によって違うので、パイプラインの種類や数が多いほど、関心ゾーンに来てくれる人も多くなると思います。その後のファン化につなげるためにも、出口まで用意することが大切です。

5-3. 関心層からファンへ

続いては、関心層にいかにファンになってもらうか。ここでのポイントは「直接的な接点づくり」だと考えています。

人は直接コミュニケーションしたことのある相手に親しみをもつ傾向にあるので、1:Nのマス型のコミュニケーションではなく、1:1の参加型コミュニケーションの場をつくることが、関心層のファン化に有効です。

たとえば施策でいうと、カジュアル面談や、1:1で交流できる規模のミートアップ、カンファレンスのブース出展などがそれにあたります。

Gaudiyの場合は、社員とのカジュアル面談機会として「ガウディカジュアルトーク」というページを自社で制作したり、Pittaなどのプラットフォームサービスを活用しています。

また少人数で交流できる「ガウディ訪問ごはん」というデザイナー向けミートアップなども開催しています。こうした施策から、愛着をもっていただき、Xでのオーガニックなコメントもいただいたりしています。

👇訪問ごはん参加者の方がツイートしてくれたり

このフェーズでは、直接接点をもつ社員一人一人が、よいCX(候補者体験)を生み出せるかが鍵です。実際、ガウディ訪問ごはんの運営には私は携わっていないので、そこに参加した社員がファンを増やしてくれています。

5-4. ファンからコアファンへ

最後に、ファンからコアファン(社員)への転換。ここでのポイントは「接触頻度をキープして、タイミングよく声掛けすること」です。

ファンの属性によっても異なりますが、基本的には、一度接点を持った人(選考辞退者や、カジュアル面談、ミートアップで出会った人など)に対して「Xでつながる→Xで発信し続ける→タイミングをみてDMする」という地道なアクションをしています。

例:過去辞退からの入社に至った社員へのDM

私自身がSNSで自社や社員のコンテンツをシェアすることで、新しい情報に触れ続けてもらうことが結構大事だと考えており、これがあるかないかで、久しぶりにお声がけした際の反応が変わってくるのではと想像しています。

また卒業生に対しては、Slackの #alumni(卒業生channel)で月イチ発行の社内報「ガウタイム」を共有することで、新しい情報に触れていただいてます。Gaudiyでは離職率がそもそも低いこともあり、アルムナイからのカムバック事例は今のところないですが、今後出てくるといいなと思ってます。

社内報「ガウタイム」。制作をメンバーに引き継いで可愛くアプデされた🫶

6. ファンベース採用で苦労してること

素敵な仲間は増えてますが、Gaudiyもまだまだ課題だらけです。意図通りうまくいくことなんてほとんどなく、地道な積み重ねだなと痛感します。日々精進すぎるので、反省や課題についても最後にお伝えさせてください。

6-1. コアファンの規模拡大と熱量の維持

ファンベースの中心円はGaudiyという企業コミュニティだと言いましたが、その最も中心にいるのは創業者です。ビジョンに集まった仲間がコアファンであり、規模が大きくなればなるほど、どうしても創業者との距離が生じてしまい、熱量の伝播が難しくなるという課題があります。

インナーコミュニケーションも大切ですが、個人的に意識してるのは、伝えたいメッセージを外に当てること。書籍にも書かれてますが「ファンはファンである自信がない」ので、自分たちの取り組みを社外に発信することで、跳ね返った声を社内に伝えることも大事だと考えています。

6-2. ファンとの接触頻度を保つ発信の継続

前述した通り、ファンとの接触頻度をキープすることが大事で、採用ポジションがたとえ充足したとしても、発信だけは継続すべきだと考えています。ですが、この発信をし続けるのがまた難しいです。

Gaudiyでもこれまで手を替え品を替え、仕組み化にもチャレンジしながら色々とやってきましたが、いまだに課題感のあるところです。業務が忙しいとどうしても後回しになりがちな取り組みではあるので、アウトプットや発信を文化にできるように引き続きやっていきたいと思います。

6-3. ファンとの接点を属人化させないこと

タイミングよく声がけするにはタレントプールの管理が大事ですが、現状はまだうまく仕組み化できていません。これまでは簡単なNotionのDB管理で、ほぼ私の属人的判断で運用してきましたが、適切なタイミングを逃さないような仕組みをつくっていくことが課題です。

また、継続的な接点を持つ人が採用担当だけになってしまうと、その人のキャパ以上の接点が作れなくなってしまいます。Gaudiyでは一度見送りになった人が1年半越しに入社決定したケースがありますが、再応募するまでの合間に社員がごはん等でkeep in touchを続けてくれたからこそ、ご縁につながった事例でした。

もっとこうしたケースを増やせるように、採用担当以外のメンバーが直接接点を持てるようなやり方にも挑戦していきたいです。

🐤 🐤 🐤

7. 理想のファンベース採用の在り方

「極論、採用活動をしなくても仲間が集まる世界観が理想では?」

つい最近までそう考えてました。Gaudiyという中心円に対して、近づいたり遠ざかったりまた近づいたりしながら、お互いにタイミングが合う時にコアコミッターとして仲間になる。そんなイメージを持ってきました。

そこから少し思考がアップデートされて、ファンになってもらうにはまず存在自体を認知してもらう必要があり、その手段としてのスカウト(企業からのお声がけ)は常にやるべきだし、エージェントさんの紹介からより素敵な人との出会いが広がると思うので、既存の採用活動のHOW自体は今後もあり続けるんだろうなと今は考えています。

おそらく一番の違いは、採用に対する考え方なのだろうなと。一回一回の人との出会いを大切にする。仲間にならなくてもファンになってもらう。出会いを資産にしていく。私が今後も追い求めたい "ファンベース採用" は、新しい手法でもなんでもなく、ただの概念なんだと思います。

「採用」というと、人事やマネージャーの仕事とか、経験がないと難しいとか思うかもしれないけれど、採用活動は特別なことじゃないなと思います。一緒に働く「仲間集め」であり「ファンづくり」であり、全員で取り組むべきものです。ファン体験をつくるのは直接接点を持つ個々人だからこそ、全員でファンを増やすような採用活動がしたいと改めて思いました。

*誤解のないように補足すると、採用に専門スキルがないとは思っていません。プロリクルーターの方が入って戦況がガラッと変わった経験もあるし、リクルーターという職業は尊いと思ってます。私が言いたいのは「採用はプロに丸投げ」スタンスは違うということ。本気で仲間を集めることにプロもアマも関係ないので、全員でやるのが理想だと思ってます。

8. まとめ

長くなりましたが、3年ほど向き合ってきた採用について、言語化を試みたnoteでした。なにかしら得るものがあれば嬉しいです。

Gaudiyでは「ファン国家」というビジョンを掲げており、Gaudiyというコミュニティ自体も、一種の「ファン国家」だと思っています。そして私が好きなバリュー「Fandom」が意味する、そこまでやるかと思われるような熱狂的なアクションを今後も仕掛けていきたいです。

「いやいや、採用活動はもっとこうあるべきだ!」「こういう視点も大事だよね」など、社外の方ともぜひ意見交換したいので、Xでのコメントやカジュアル面談など申し込んでいただけたら嬉しいです。

わたしのX👉 @hanahanayaman

Gaudiy自体に興味持ってくれた人もぜひ。Pittaも使ってます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました👋

いいなと思ったら応援しよう!

やまもとはなか
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が参加している募集