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人事仲間や人材紹介会社、派遣会社の人と話すと「あるある」と言う人が多い、転職や派遣の際にトラブルになる事例です。
採用過程やオンボーディングの説明を手厚くすれば回避できるかというと、それ位のことは知った上で転職や派遣就業して欲しいなぁとも思います。

初転職

最初の会社がいかに恵まれていたか

転職早々、トラブルになったりメンタル不調になる人の中には多くいました(私調べ。しかし職歴はそこそこ多いですぞ)。2社目ですからどうしても前の会社と比べてしまい、あれもない、これもないとマイナス面ばかり見ているようでした。

これが何回目かになると、「あの会社のパターンか」となります。この面は良いけど、こちらは今イチだな、と客観的に見られるようになるでしょう。(それに慣れるのが良いかどうかは置いておくとして)

退職日って何ですか

退職日と最終出社日の違いがわからない人が多かったです。前の職場に行かなくなったからといって(=最終出社日は過ぎた)まだ退職したわけではないのです。これは、雇用保険の手続きで発覚しました。

「別の会社で雇用されているので、雇用保険に入れません」
という連絡がハローワークから来るのですよ。それで本人に聞くと、
「実は退職勧奨に遭ってもう仕事はしなくて良く(本人は退職したと勘違い)合意書の退職日は3か月先です」
みたいなことに……じゃ、正式入社日までは”乙欄”でアルバイト扱いね!税金高いですよぉ~。確定申告も必要ですよぉ~。

給与が0円だと雇用保険料も0円ですが、だからといって喪失したわけではなく、雇用関係が継続する限りは加入したままなのです。
次の会社が決まったら退職日を早めるという合意書でしたら早めれば良いのですが、上述の合意は動かせないようでした。

前のやり方にこだわる

職場に馴染めない人の中には、前の会社のやり方に拘る人もいます。
「前の会社ではこうだったから~」ばかり言っていては、転職先の職場の人もうんざりするでしょう。

以前、ヘッドハンターが勧めてくれたビジネス書に「最初の90日間はまず転職先のやり方を学ぶべし」とありました。まずは背景を含めて一通りなぞった上で、前の会社のやり方が効率が良いならそう提案した方が上手くいきます。

常識ってナニ

「普通」「常識」は難しいところではありますが、ビジネスの常識としては秘書検定のようなモノサシがあるとわかりやすいですね。

返信用封筒を同封して書類を送り返してもらう時に、差出人の社名や住所が印刷してあるからそれが宛先だと言わんばかりに、自分宛の宛先も書かずに同封した人がいて驚きました。

それが25歳なら百歩譲って「教わっていないのね」と思うでしょうけれど、40歳過ぎてそれでは厳しいですね……。

初派遣

派遣でトラブルになる時は、派遣社員として働くということをよく理解していないケースが多いように感じます。

雇用主は誰だ

派遣元会社が雇用主であって、派遣社員は派遣元から派遣先に派遣されて、派遣先の指揮命令の元で労務を提供する仕組です。派遣先は派遣元に
「この業務にこういうスペックの人を派遣してもらえませんか」
と依頼するので、合致する人なら良いのです。

派遣終了となって派遣先を恨んだり、派遣先に継続雇用を要求したりするのはお門違いというものです。派遣先は雇用していないのですから。

「面接で私が選ばれた」「オファーを受けた」と主張する人がいますが、スペックに合ったから派遣されたのであって、実際働いてみて求めるレベルに達していないと判断されたり、協調できない人だったりすれば、派遣先は派遣元に人を替えるようにお願いできます。

職場見学は面接ではないけれど

依頼したスペックに対してスキルや経験があるか、職場見学の際に確認します。また、職場の雰囲気に合うかどうかも見ます。

派遣会社1社が独占していたり、優先的に会う場合もありますが、数社に声をかけて同時期に会って決めることも多いと思います。面接で選んでいるわけではなくても「他社で充足したので」とお断わりになるのはそういう時です。

面接の場合もある

「紹介予定派遣」の場合は、面接しても良いことになっています。
これは、いずれ直接雇用に移行する前提の形態のためです。

紹介予定派遣の面接なのにラフな服装で来た人がいて驚きました(事務職です)。一般派遣の人でさえスーツですのに。

職場見学の目的

どのような職場か雰囲気を聞いたり、業務内容の詳細を聞いたりするのも目的のうちですが、家から職場までの通勤経路や所要時間の確認も目的の一つかと思います。
どこに住んでいるかは聞けないので(個人情報です)所要時間を確認していますが、本人から地名を言うこともあります。

都内からは離れた郊外の地名を聞いた時、同じ市から通っている社員もいましたので特に気になりませんでした。

ところが、2日目に私(当時は派遣先の苦情処理責任者)のところへ来て、遠くて通えないと訴えました。えっと……職場見学でオフィスに来て、所要時間わかっていますよね?
訴える先も間違っていますので、急いで派遣会社に連絡すると、担当のマネージャーが飛んできました。

派遣先も受入れのためにPCの準備をして、メールアカウントをはじめシステムの登録など済ませていたので(アカウントを作るだけでお金がかかります)大迷惑となります。
この件は、派遣会社から請求されなかった気がします。その人は、もうこの派遣会社からお仕事を紹介してもらえないかもしれません。

業務の進め方

正社員歴の長かった人の場合、指揮命令者の指示で働くということが身に付かず、指示していない事を良かれと思ってやってしまうケースが多々あります。

でも、時間で働いているわけです。余計な事に時間を使って欲しくないこともあります。せめて「これを〇〇しましょうか」と聞いてくれたら良いのに。

契約終了になる時に、引き継ぎ書を作成するのに深夜残業をしてトラブルになった人もいました。深夜に限らず、残業も指示があってするものです。
「次の人が困るから」
「どうせ上司は仕事がわかっていないから」
とのことでしたが、引き継ぎ書を作るように言われたら、業務時間の範囲内でアップデートすれば良いわけです。また、どの程度のものを作成するのか、確認が必要でしょう。

これは知り合いだったので
「納得いかないかもしれないけれど、指示されていないことまでしても誰も喜ばないし、貴方の評価が下がるだけよ?」
と伝えて、渋々納得してくれたようでした。

派遣先に突撃するのはやめて

職場見学もしていないのに、派遣会社から〇〇社でこういう仕事があると聞いただけで、直接雇用を持ちかけてくる人もいます。そういう煩わしいのが嫌だから、先に派遣会社にフィルタをかけてもらっているわけですよ。

ご本人の都合で職場訪問の日程調整ができないうちに他社で充足したケースで、後から上記のような突撃電話があり、よくよく聞いてみたら候補に挙がっていた人だったことがありました。当然こちらは派遣会社に言いますし、派遣会社も今後その人に仕事紹介はしないかもしれません。

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