2歳が毎日包んでくれる、「無償の愛」についての話
スーパーのお菓子売り場に設置されている、子ども用の小さなカゴを最初に思いついた人は天才だと思う。
幼児が小さなカゴを手に持ち、自分が欲しいお菓子をそこに入れ、レジに運ぶ姿は本当に尊い。
あれ?大丈夫?神隠しにあうんじゃない?ママのそばにちゃんといてね、隠されちゃうといけないからねって感じよ。
今日も今日とて、小さなカゴをにぎりしめた可愛い我が子が、お菓子売り場で「1つだけね」という約束のもとに菓子を選ぶ。
「これにする!」
3秒も経ってないんじゃね?くらいの速度でラムネを選び、カゴに入れる長男。
いいね。いい即決だね。
得てして後悔しない最高の買い物とは、「直感」と「即決」から生まれる。後悔しかない最低な買い物も「直感」と「即決」から生まれるけどな。
👩🏻じゃあレジでくださいなしようか
👦🏻ママは?ママのぶんは?選んだ?
👩🏻ええっ!ママもお菓子選んでいいの?!
👦🏻いいよ!好きなの、探してね
👩🏻えー、やったー!嬉しい!(なににしようかな〜ポテチかな〜チョコかな〜)
👦🏻ママ、これにしな?ペロペロキャンディにしな???
👩🏻え……ペロペロキャンディ……???
こういう会話してるときの私の喋り方、だいたい「ゴールデンカムイ」のなかでスギモトがアシリパさんが作った料理食う前みたいな感じです。(わかりにくい例え)
👦🏻ほら!これ!ママの色のやつに、しようねぇ。ピンク。長男くんが買ってあげる!
そう言って、かわいい小さいカゴに、チュッパチャプスを入れてくれた長男……!!!!!!
え、ママの色にしてくれるの???
ほしい、買って。買って〜!
一生の宝物にする〜〜〜!
神棚に飾る〜〜〜!
レジンで固めて一生取っとくね!!!
↑って、今思いついてここにだけ打ってると思うでしょ?だいたいそのまま本人に言っています(そしてまた長男の変な語彙が増える)
小さいカゴをてこてこ持って歩いて、「僕がお金払います」的な我が物顔でセルフレジに持っていく姿の可愛さたるや。
あ〜、小さいカゴを売り場に設置した人に折り紙の金色で作ったメダルあげたい。
セルフレジでも「長男くんがピッてしたやつ袋にいれるから任せて!!!」って言ってエコバッグに入れてくれた🥺
長男にラムネを渡して、じゃあ食べようかという段になると、長男はすかさず
「ママのペロペロキャンディも出していいよ!ペロペロキャンディ、食べな?🥺」
え、優しすぎない?????
自分が自分の分の大好きなラムネを開けてもらう前に、「ママ、チュッパチャプス食べな?」って言ってくれるの???どういうことなの???
本来ならば神棚に飾ってそのあとレジンで固めて永遠の時間を手にするはずだったチュッパチャプス・ストロベリー味。
「買ってくれた」人が、食べな?と言ってくれている以上は、食べねば。食べるのだ。んふふ
チュッパチャプスなんて食べるの、何年振りだろうか。ちょっともたつきながら包みを開くと、薄ピンクのグラデーションが姿を表す。
👦🏻わぁ!きれいだねぇ!きれいなピンクだねぇ、ママの色、きれいだねぇ。ママ、食べて!
👩🏻🍭わー!美味しい!美味しいよ長男くん!買ってくれてありがとう😭😭😭
え、これ本当に、彼が稼いだ金で、ママのためにと言って選んだものを買ってくれるってことになった場合、私は天に召されてしまうのでは?????
え…ペロペロキャンディか…😔と思って、一瞬でも「脳みそを前にしたスギモト」みたいな顔してごめんね。
これを「無償の愛」と人は呼ぶのだろうか。
こんなに愛されてしまっていいの?というくらい、長男の「見返りも求められない無限の愛」で、わたしは毎日包まれている。
わたしからあげられるものなんて、なーんにもない。きっとわたしの愛は、あなたのくれる「無償の愛」にはほど遠い。
私がペロペロキャンディを頬張って「美味しい!」というのを見届けてから、「長男くんもラムネ食べる、開けて!」とせがんでくる。
食べな食べな、長男くんも、食べな。
「でももうすぐお夕飯だから、1袋だよ」
やだ!もっと!もっとたべたいのー!ごはんいらないのー!という長男を引き連れて、さあ、お夕飯の支度をしに帰ろう。
いっぱい食べて、大きくなぁれ。
これもまた、愛。
---☕️🕊---
猪狩はな 💙@hana_so14
https://twitter.com/hana_so14
いつもお読みいただきありがとうございます! いただいたサポートは、銭湯巡りで息子たちと瓶牛乳飲むときに使わせていただきます🐄♨️