田舎と都市、自分はどちらを拠点にするのが合うかを考えてみる
私は来月で40になる。いわゆる「2回目の成人式」を迎えます。
そんな年代の私たちが学生の頃は、高校卒業と同時に地元を離れる子がほとんどで、親世代もそれが当たり前の感じでした。
「こんな田舎にいられないでしょ」
言葉には出さなくても、若い子たちの中に暗黙の了解のようなものがあった時代でした。
今、地域の若者、特に20代の子たちと関わることが多いのですが、関わっていて思うのは「今の若い子たちは都市部に固執していない」ということです。
すでに地元の高校がなくなって10年になるので、20代の子はみんな都市部の高校に進学していて、さらに大学進学とか留学とかしていて。
その上でUターンして農業に従事していたり、漁師の道に進んだり、誰に言われたでもなく自分のやりたいこととして一次産業を支えています。
ほかにも、浜益に全く縁の無かった都市部の大学生がたまたま浜益に来て、すごく気に入ってくれて、地域のお祭りに参加したりイベントを手伝ってくれたりもしています。
今年の初夏に果樹園のバイトに来た子、浜益好きになりすぎて、近々移住してきます。果樹の仕事に興味しんしんなんだとか。
いつの間にか時代は変わっていたのですね。若者は地方にも関心があって、一次産業も嫌われてはいないのです。
地方、特に過疎地の疲弊はなかなかのもので、どこも人手不足です。だけど、全く未来がないわけじゃなく。
例えば、最近、浜益ではものすごく珍しい新築の家が建てられていました。若くして移住してきた夫婦の家とのこと。
それとは別の若い子は、可愛いお嫁さんを連れてきてくれました。お嫁さんは去年からお試しで浜益に住んでいて、今年に入って入籍したとのこと。こんな田舎に来てくれて、定住を決めてくれて、本当にありがとうの気持ちです。
旦那さまも大切にしてくれるでしょうけど、私たちも大切にしますよ!
という感じで若い子はいるんです、意外と。
僻地も好かれているんです。万人にではないけれど。
そうやって、浜益を選んでくれた子たちのことを見ていると、決して特殊な人間ってわけでもなく、普通に都市部に友達もいて、向こうに飲みに行くこともあって、あっちとこっちを行き来していて…
要は、拠点をどちらに置くことがしっくりくるか、ということか?
と思ったわけです。
普段は自然に囲まれて、行きたいときに街へ行くスタイルを取るか
日々ざわざわしたところにいて、休日だけ自然を求めに田舎へ向かうか
自然もあって生活も便利な、中間みたいなところもあるわけで、わざわざ浜益のような過疎地を選んでくれる人は一握りだとは思いますが。
上に紹介した子たちはこの田舎を拠点に選んでくれたのですよ。なんて嬉しいこと。
過疎地も住んでみたら楽しかったりします。浜益で言えば、もう周りがみんな家族みたいな感覚ですし。
定住って、その風土が合うと同時に人も合わなければなかなかできないと思うのです。浜益はありがたいことに、よく「人がいい」と言われます。
小さなことを気にしなければストレスもない。ちょっと疲れても、壮大な景色に癒される。まだまだ続くコロナ禍、田舎なら子どもたちものびのび過ごせますよ。
私はよく都市部のセミナーや○○教室や講習会などに行くのですが、それでも田舎を拠点にしている方がしっくりきます。
浜益から来ていると言うと結構な確率で驚かれます。運転が苦手な人には考えられない感覚かもしれませんが、片道2時間程度の距離なら普通に参加を決められます。
きっと田舎暮らしの人なら、同じ感覚の人が多いのではないでしょうか。
どんな賑やかなところに行っても、帰るのは静かな田舎。そんな生活が好きです。
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