【掌編小説】腐った果実、表現者
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なぜ今もまだ描き続けているのだろうか。
僕の創造的人生の持ち時間はすでに終了しているのに。
綺麗な終止符を打ったはずなのに。
それなのに誰にもみられることはないものを描き続けている。
もしかして、『絵を描くことが好き』なのか?
『絵を描き、それを誰かに認めてもらうことが好き』だったんじゃないのか?貴重な青年期をそれに費やしてしまったことに関しての自分自身への贖いか?そんなに崇高なものなのか?
そもそも僕は何をしたいんだ。好きなことに理由を見出そうとするこ