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【詩】見たこともない居るかもわからない四人を想って作った詩


タイトル未決定

まだ甘いままのあなた
わたしは抜け出せないまま

痕が残るくらい傷つけて
泣いてしまえば何も残らないから

幸せなふたりを
覚えていたくないの

まだ苦いだけの時間
わたしだけが取り残されたまま

誰の為にあなたを好きになったのだろう

右手を唇に添える癖
酔ったらお喋りになって
怒ると下唇を噛むとこ
あなたの話し方

まだ何も知らなかったあの時
こっそり戻れるのなら
ねえ わたしはどうしたらいい

あの時わたしに向けられた瞳も
あの雨の日の傘のないふたりも
何も起きなければ
何もかも忘れてしまえたら

それでもあなたを嫌いにはなれなかったと思う

あなたは今も変わらない
ただわたしをひとりにさせるだけ


タイトル未決定

華やかな世界に惑わされず
自分を見失わずにいて

あなたを見つめるわたしは
静かな幸せを感じているの

誰にも見せない涙も
強くあろうとする姿も
あなたをすべて知ってる

どうか私から離れないで
ぼんやりとでいいから
わたしを感じていて

あなたの言う素敵な夢
わたしにはあなたしか見えない
何も望まない
誰より優しいあなたがいる

コーヒーカップを棚にしまう時
取っ手の向きを揃えてるとこ
点滅した信号に走り出さないとこ

靴ひものほどけかけてるとこ
気付かないうちに息を止めているとこ

寝顔に残るしわの跡
出かける前の変わったハグ
少しだけ照れたようなキス

とても大好き

好きな数え方でいい
あなたの速さでいい

華やかな世界に惑わされず
自分を見失わずにいて

どうか私から離れないで
ぼんやりとでいいから
わたしを感じていて


タイトル未決定

今日の目覚めは今まででいちばん
昨日までの暗い気持ちが嘘のよう

部屋は散らかっているけど大丈夫
片づけるものなんてひとつもない

もう寂しくないこの瞬間
私を自由にさせてあげるわ

心配しなくていい
私が愛しているのは私

いつかまた会えるかもしれないでしょう
その時は私が先に気づくと思うわ
懐かしいものを見つけたってね
だってあんたのことを思い出すことがなくなるんだから

涙を流すこともない
私にはもう必要ないから
もう泣いたりしないこんな気持ちは初めてだわ
あんたがくれたたくさんのものが消えたから

今までどおり自分の影とばかり話していればいいのよ
もちろんあんたのことはちっとも可哀想だと思わないから

心配しなくていいわ
私が愛しているのは私

「あの時はごめんね」
いいのもう終わったことだし
ただ今はもっといい奴を探すんだね

あんたが今までしてきたことや
言ったことも全部忘れた
全部ね

でも絶対忘れないわ
いちばん大事なのは自分だってこと

愛は何にも勝るって話
私もそうだと思う

私が愛しているのは私


タイトル未決定

一緒に観た映画
こんなに泣くとは思わなかった

エンドロールが終わって
ぐちゃぐちゃに泣いてしまったのが自分でもおかしくて笑って
あなたにも笑ってほしくて見つめたら
本当の自分が溢れだした

心配そうにティッシュを持ってるあなたを見て
また泣いてしまった

愛という感情が直接心の中に
伝わってきたみたい
恥ずかしいから今のうちに泣いておこう

涙が出る時はいつもあなたがいる
涙の数が増えた分だけ幸せだった

出会った時からなぜか懐かしく思っていたの
私はあなたに会うために生まれてきたような気がする
こんなこと口にはしないけど
あなたは恥ずかしがらずに言ってくれる

「俺の前世はイタリア人だから」
いつも言うそれ何なの?
でも、好き

「それなら私の前世もイタリア人ね」
これだけで気づいてくれるあなた

「どこの生まれでも一緒にいたよ。きっと」
上手な返しにまた笑うの

初めて会ってすぐに名前で呼び合う関係だったら
どんな恋をしていたんだろう

あの日のまだ友達になったばかりの私たちは
緊張して少し照れながら
確かめるように声を掛け合ったよね

これから先の時間や二人で重ねた日々の中で
少しずつ昔のことを忘れていくかな

けれど、新しい気持ちや思い出が増えながら
あなたの存在は大きくなってくんだろうな

少しずつ変わっていくことが
たまに悲しくなって不安になる時はあるけれど

これからも変わらない私がそこにいて

一日の終わりに見る景色の中に
いつも変わらずに微笑んでくれているあなたがいてくれたら

それがあればいい

それさえあればいい

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