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小1 HSP男子が登校渋りを乗り越え、元気に学校へ通えるようになった2ヶ月間を振り返ってみる。#小1の壁

今年(2021年)4月から小学校に入学した私の息子は、HSP型の子ども(以降はHSCと表記)です。

保育園を卒園した彼は4月1日から学童にいきなり通うことになりましたが、すでに学童の行き渋りが激しく、さらに入学式後には学校の授業を休んでしまうことすらありました。

それでも2ヶ月ほど経った頃には、かなり状況は改善し、学校と学童に通えるようになりました。

そこで、4月の入学後から2ヶ月の間で息子に起きた変化と成長、そして親である私たち夫婦が彼と手探りで向き合ってきた経緯を記しておきたいと思います。

というのも、HSCや小学校の行き渋りについて調べると、休ませた方がいいとか不登校になる前提の情報に行きつくことが多く、うちの息子のような改善した具体的なケースをなかなか見つけられずに、私自身がすごく不安になり葛藤したからです。

この記事はいわゆる「n=1の母集団」の事象に過ぎないので、主語を大きくするつもりはありませんが、私と同じように「この行き渋りは果たして改善するのか?」と悩んでしまった保護者の方々にとって一助になればとても嬉しく思います。

そもそもうちの息子がHSCらしいというのは2歳頃から感じていて、保育園の登園渋りも年長までちょくちょく続いていました。

そのため小学校に上がるタイミングでは、彼がフルコミットで小学校&学童にどれだけ通えるのか不確実性が高く、不登校になるリスクも鑑み、私は働き方を大きく変えることにしました。(一言でいえば、会社員を辞めたということです。息子のためだけってわけでもないけれど、そのあたりの話はまた後日書きます。)

なので息子が行きたくないと言えば無理して行かせることもないし、もし不登校になってもオンライン教育の普及により、小学校の出席日数にカウントしてもらえるサービスを使えば自宅学習でいけるしな。

そんな風に思っていたけれど、結果的には小学校への登校にチャレンジさせる方向へ舵を切ることにしました。そのあたりの心境の変化についても記事の中で触れています。

・・・と、前置きが長くなってしまいました。

ここからは時系列で、息子の変化と私たち夫婦の気持ちの変化、どのように行動を変化させて対応してきたのかを綴っていきたいと思います。

できる限り、赤裸々に。

常々思うのは、「隣の芝が青く見える現象」って、委細を省いて綺麗なところだけがかいつまんで伝わるせいなんですよね。

ということで、この記事では実際に、当時の日記を振り返りながら書いていきます。「これって結局、はるぽんとこだったからできたことでしょ」と思われてしまうような、綺麗にまとめることをしないようにしています。

そして私自身、発信を続けるうちに自己開示することへの躊躇がどんどんなくなっている部分を感じるので、あけすけに見せすぎてむしろお見苦しいところもあるかもしれません。

それでも、わが家のリアルから何か感じていただけるところがあればいいなと思ってさらけ出していきますので、気ままにお付き合いください。

※この記事の構成について※
見出しの後にその週のサマリを書くので、そこだけ読んでもらえれば大まかな流れは掴めます。そこから更に日付毎の日記を詳細に書くので、その部分は読み飛ばしてもらったり、気が向いたときに後から読んでもらったり、好きなように味わっていただければ大丈夫です。また、最後の見出しにある"まとめ"には、私が苦しみの中で得た教訓をTipsにしてあります。登校渋りの渦中にいる方や、これから立ち向かうことに戦々恐々としている方が、時間の無い中でもとりあえず"まとめ"さえ見てもらえたら何かしらヒントになるのでは、と思ってまとめておきます。

<ちなみに>わが家の2021年4月時点のプロフィール

わが家はいわゆる「フルタイム&フルリモートワークの共働き家庭」と思っていただければ差支えないと思います。以下、家族一人ひとりの背景を記載しておきます。

私はほぼ固定の仕事はないものの、息子の生活リズムを乱したくなかったので、フルタイムで働いているのと変わらないリズム:保育園(8:30~18:30)→小学校&学童(8:30~17:30頃)を基本として2021年4月からの生活を送っています。

・夫:フルリモートでフリーランスエンジニアとして複数企業のプロジェクトを掛け持ち。公私混同型なので状況に応じて家庭のサポートも柔軟に可能。(ただし仕事は忙しい)
・私(妻):フルタイムワーママ歴6年(会社員歴12年)を経て、2021年1月より働き方を変えて息子のサポートに回る。息子のリズムが整ったら仕事を再開予定。HSPの気質があり、息子の気持ちがわかる反面、急な予定変更にはパニックを起こしがちなので、事前の心構えが重要。
・息子(小1):0歳児から年長までアットホームな保育園ですくすく成長。慣れれば活発だが、初めての人や場所は警戒する。敏感な気質があり、HSP診断では当てはまる項目多すぎなHSC少年。
・娘(年少):今回はほぼ出番なし。自分は3つ上の兄と同じことができると思っている。3歳児にしてブランコと逆上がりをマスターし、愛嬌&要領の良さを持ち合わせる世渡り上手。彼女も保育園で乳児クラス(0歳~2歳)から幼児クラス(年少~年長)にあがるという節目ではあったが、兄のご乱心が激しかったため粛々と登園してくれていた。

4月1日~4月6日:春休みで学童の洗礼を受ける

ここで、3月の保育園卒園から4月スタート時(春休み期間)に変化した息子の生活スタイルを整理しておきます。

・3月まで:平日は8:30~18:30まで保育園(給食支給)。1月から毎週土曜日は小学校の体育館で空手の習い事も始めた
・4月スタート時(春休み期間):月水金は小学校併設の学童に8:00~17:30まで預かり(弁当持参)。火木は小学校併設学童→午後から民間の英語学童へバスで移動→自宅へ送り届けられる。毎週土曜日は空手を継続。

学童に通わせるのは前述のとおり、ゆくゆくは私が仕事を再開したときのため。そこからまた学童に通わせるよりは、保育園の延長で学童に行けた方が本人もスムーズに移行できると考えました。

息子は元々保育園で一番仲良しの男の子、Aくんと同じ小学校で(入学前の2月にわが家が引っ越したことにより、お互いの自宅も近くになった)、ほぼ全ての行動を共にできることがわかっていたので、完全に楽観視していたのも束の間・・・

結果として、春休み中は初日しか終日で学童へ行けませんでした。なんとまさかの入学式より前、春休みから洗礼を受けてしまった。私の働き方を変えていたのが早速功を奏して、「いっそのこと思い出を作ってしまおう!」と、早めに帰らせて息子と気分転換に近所の温泉へ出かけてみたり。男の子と混浴できる時期は限られてるから、不幸中の幸いだったな~と思ったり。

これがもしフルタイムで働いていたなら、自宅で息子がいながら働くとかまじで仕事にならないのでゾッとしました。万が一息子が学童にいけなかった場合どうするかを、事前に夫と相談してお互いに心づもりを持っておくことはすごく大事な小学校入学準備だったなと。

以下、日記を頼りに詳細を記録しておきます。(前述のとおり細かすぎるので、読まずに飛ばしてもらっても大丈夫です。)

・4月1日(火):火曜日だったので、いきなり初めての小学校併設学童に行き、弁当を食べ、午後からバスに乗ってこれまた初めての英語学童で夜まで過ごすフルコースの日。息子は朝から張り切って、Aくんと学童に出かけて行った。私も特に心配しなかった。(ちなみに毎週土曜日の空手もAくんに誘われて、1月から始めたりしてて本当に仲良し。)
バスで自宅へ送り届けられる時間は想定より遅かったが、息子はケロっとした顔で「楽しかった!」と帰ってきた。
しかし一緒に入浴していると、ポツリポツリと嫌だったことを話し始めた。
まず、英語の学童で送り届けられるとき、なぜか前の家に送られてしまったこと。(2月に徒歩10分圏内で引っ越しをしており、伝えたはずの新住所がバス運転手に伝わっていなかった。)そしてお弁当の箸箱に箸が入っていなかったこと。彼は「保育園なら行けるけど、学校は嫌。お友達もいないし」とこぼしていた。仲良しのAくんはいるけれど、それ以外の友達は知らない子、知らない大人たちに囲まれて、相当参ってしまった様子。やはり初日からフルコースは厳しかったようだった。

・4月2日(水):息子は朝起きた瞬間から「行きたくない・・・」と泣いてしまった。その日はたまたま私がどうしても外せない取材があったため押し問答をしていると、夫がリモートワークの傍らで息子の面倒を見るという助け船を出してくれ、終日休ませることに。私自身、急な予定変更が苦手で、春休み2日目に息子が登校渋り(学童渋り?)になるとは・・・と混乱してしまった。自分の見通しが甘すぎたことを猛省。4月に仕事らしい仕事の予定は他に入れていないので、息子のペースに合わせることを心に誓う。
幸いなことに、ここを乗り切れば土日。週明けは月火を乗り切れば、水曜日は入学式が控えている。息子も学校が始まることは楽しみにしているので、5日は午前で帰宅させ、6日は休ませて気分転換に息子と出かけることにした。

4月5日(月):学童でお弁当を食べずに帰ってきたいと息子が言うので、午前中で帰宅させる。彼は同じ保育園出身の子たちの様子が気になるようで(同じ学年10人中、息子含め6人も同じ小学校に上がっている)、BくんやCちゃんはお弁当を食べずに帰っているのが羨ましいらしい。息子は他の子を羨ましがったり、「僕だけ先生に怒られる」と被害妄想が激しかったりするところがある。よそはよそ、うちはうちと言いたい気持ちはぐっと押さえた私はえらいとほめてあげよう。午後には私の婦人科診察の予定があるだけだったので、ついでに娘も保育園に迎えに行ってから病院へ行くことにした(若干不本意だったが、息子も可哀想なのでぐっと我慢)。不運なことに雨が降っており、3人でタクシーに乗って診察へ行くことに。診察後はクリニックが入っている複合施設内で31アイスクリームを食べた。子どもらご満悦。これはこれで良かったが、めっちゃ疲れた。たかだか病院に行くだけでも、子どもを連れていくとこんなに大変だなんて・・・専業主婦でこれをずーっとこなしているママを心の底から尊敬した。

4月6日(火):この日は休ませようかと思ったが、学童でお弁当だけ食べてもらい、滞在時間を少しでも長くする作戦を実行。それでも13時頃にはほどなく帰宅。午後は英語の学童の日だったが休ませて、私たち夫婦が好きで通っているスーパー銭湯へ息子と2人で行くことにした。その施設は小学生以上しか入れず、かつ混浴は小学校2年生以上は禁止になっているため、息子と女湯に入れるのはこの1年しかない。一緒に温泉につかり、食事処で大きなかき氷を2人で食べ、大変ご満悦な息子。私も仕事をしていたら、こんな春休みの過ごし方はできなかったので、これはこれでよかったなと思う。いよいよ明日は入学式だ。息子も張り切っている。

4月7日~4月12日:大癇癪期到来。癇癪王に俺はなる!母は瀕死だがママ友に救われる

いよいよ入学式を迎え、授業も始まる。小学校が始まると、息子の生活スタイルは以下の通りに。

・4月授業スタート:月水金は小学校の授業→小学校内併設の学童で17:30まで過ごす。
火木は小学校の授業→小学校内併設の学童で過ごし、15:00頃に英語民間学童のバスが迎えに来る→英語民間学童で過ごし、自宅までバスで18:30頃に送られてくる。

小学校のクラス、小学校併設の学童、英語の民間学童の3か所で場所に慣れ、先生に慣れ、友達を作っていかなければならない状況は、HSC男子には大変な重荷だった様子。

毎朝ベッドから出る前に泣き、帰宅後や休日もちょっとしたことで機嫌が悪くなり癇癪を起こすので、人が変わってしまったよう。

やはりHSCには小学校生活は難しいのか、自宅学習を考えた方がいいのか・・・悩ましい舵取りと息子の癇癪に翻弄されて瀕死状態に。

この時が一番最悪な時期でした。何より頭を悩ませたのが息子にとって何が苦痛なのか、言語によるコミュニケーションで引き出すのが難儀なこと。

そんな中で転機になったのが、夫の「やったことがないからやりたくない、というのはよくない。まずはやってみて、やりきってから嫌なことがあるならわかる」という一言。

ここから一気に、「すぐに不登校と結びつけるのはやめて、息子が元気に通えるようになるまでサポートしよう」という気持ちに切り替わりました。

それでももちろんすぐに状況が改善するわけではないので、救いになってくれたのは、保育園時代のママ友でした。息子の特性や保育園での姿を良く知ってくれていて、これが嫌なのでは?こんな工夫するといいんじゃない?と一緒になって考えてくれて、心の支えになってくれました。理解者の大人がいてくれるって、すごく大切なことだと実感。

実はこの時期、あまりにも辛すぎて日記が書けてない日もあるため、記憶を頼りに息子と話した内容を記しておきます。

・4月7日(水):娘を保育園へ預けてから、息子と共に入学式へ参列。今年はコロナ禍なので保護者は1名のみの参加だった。入学式後はパパと3人で近所の回転寿司に行った後、保育園時代から家族ぐるみで仲良しだったDちゃん宅で、Eちゃんと共に子ども3人&ママ3人で遊ぶことに。滞在時間が短く、2時間ほど遊んで解散することになったところ・・・「帰りたくない」の癇癪が始まり、収拾がつかなくなってしまった。Dちゃんママは下の子のお迎えのタイムリミットがあり、残って付き合ってくれたEちゃんママが「明日うちにくる?」と言ってくれて、2日連続でママ友の家にお世話になることになった。

・4月8日(木):昨日助け舟を出してくれたEちゃん宅へお邪魔することに。あの時は息子に解散時間を明確に伝えていなかったことが反省ポイントだったので、「Eちゃん家からは16:30になったら帰るからね」と開始前に念押し、滞在中も「あと30分だよ」「あと15分だよ」とアナログ時計を見せながら残り時間を案内。EちゃんもHSCな気質があるため、Eちゃんママから「お気に入りのお菓子を家に常備しておくといいよ!」とアドバイスをもらったため、息子がお気に入りの"キャラパキ発掘恐竜"を毎朝食べるというルーティーンを追加することにした。
息子の癇癪にあてられたのか、鼻水が止まらない。メンタルが体調に出始めている・・・

・4月9日(金):息子はまた朝からぐずっていたが、夫がなだめて連れて行ってくれた。夫の「やったことがないからやりたくない、というのはよくない。まずはやってみて、やりきってから嫌なことがあるならわかる」という声掛けで目が覚める。私自身、このまま息子が本当に不登校になっていいの?という違和感があった。ちょうどEちゃんママとLINEで子どもたちの様子を伝えあっている中でも、「はるぽんの息子くんは園での様子を見てる限り活発だったし、慣れれば普通に通えるようになるのでは?」という客観的な分析をしてもらった。冷静に考えれば小学校が始まってまだ数日しか経っていないのに、「うちの息子はもうダメかもしれない・・・」と極端に考えてしまう悪い癖が出てしまった。諦めるのは時期尚早なのかも、という思いも芽生えてきた。もう少し息子の力を信じて、一緒に耐えてみようと思った。
ちなみに夫が、「自宅の居心地が良すぎると、学校に行くモチベーションが湧かないのでは」と気づき、学校が休みの時はYoutubeやゲーム、お菓子は無しにすることに。(4月2日のお休みの時はフルコースで幸せ三昧だったのかもしれない・・・)息子には「学校にみんな行ってるから、お休みした時はYoutubeやゲーム、お菓子は無しで、家でドリルもやろうね」と伝えると納得した様子。

・4月12日(月):土日の休み明けだったので朝から多少のぐずりはあったが、お気に入りのお菓子を食べて気を取り直す。自宅から小学校まで近いので、毎朝校門の前まで送っていたが、たまたま親が校門の中まで入れる日だったようで、下駄箱まで送っていった。すると下駄箱に入るなり「ママ、中まで(教室まで)一緒に来て」というので「それはできないよ」と言うと大泣きしてしまった。下駄箱から教室までは校内活動を支援するボランティアの方が連れて行ってくれることになり、大泣きする息子を託して帰るのはさながら保育園のようだった・・・帰宅して事情を夫に話すと、「下駄箱までついていくと別れを意識してしまう。校門までだったらところてん方式で他の生徒の流れに流されていくので、そのままバイバイするのが一番いいよ」と助言を受けたので、今後は校門までしかついていかないことにする。

4月13日~4月20日:早退やお休みをしつつも、先生との面談を実施して前向きになっていく。

息子の生活スタイルは特に変更なしでした。

学校には何とか行くものの、気分が悪いと保健室で過ごして早退することになったり、どうしても学校に行きたくないと言いお休みする日もありました。

特に火曜と木曜は必ず「3つ(3個所)行くのが嫌だ!」と大泣きしてしまうが続きました。英語の民間学童が負担なようだったので、息子と先生と私で3者面談を実施してもらうことに。

何が嫌なのか、どうやったら楽しく通えるのかを、私がリードしながら先生と会話することで、息子自身が先生に自分の意見を主張してもいいんだ、この先生とこの場所は受けとめてくれるんだという信頼を感じてもらうことを狙いました。

なんでそうしようと思ったかというと、小学校での一番のギャップは、先生から積極的に世話をしてくれるわけではないという点だと、息子との会話を通して気づいたから。

小学校に上がり、先生と生徒との距離が極端に遠く感じて、「先生に気安く話し掛けてはいけない、疑問があっても黙って言うことを聞かなければいけない」という強迫観念を(勝手に)作り上げているように見えたためです。

息子は面談を通して英語の学童に納得して通えるようになったため、小学校の先生とも特別に3者面談の機会をもらうことにしました。

面談は先生と保護者のみで行うこともできますが、交渉のテーブルに息子も同席させることで、社会におけるコミュニケーションの見本を見せることが、HSCにとっては一番の教材になると考えました。(私自身もHSPとして、親と一緒にもっと経験値を積ませてもらいたかったな、という思いもあったため。)

息子に対しても、「小学校は大人になるための準備をする場所だから、自分の頭で考えて、自分の支度も自分でできるようにならないとダメだよ。自分のご機嫌は自分で取れるようになるんだよ。」と言い聞かせてみたところ、本人のメンタルモデルも変わったように見えました。

この面談をきっかけに、ポジティブな方向へ進んでいく兆しが見えてきました。

・4月13日(火):火曜日の朝は英語の学童がある日なので、どうしても行きたくないと泣いてしまった。無理に行かなくていいので、放課後はそのまま帰ってくるように伝える。そのまま更に行きづらくならないように、「英語の学童はお休みしていいから、何が楽しくて何が面白くないのか、どうしたら楽しく通えるのかを先生に相談してみよう」と伝えた。実は土日の日中はほぼ学校の話題は出さす、息子とお風呂にゆっくり浸かりながら学校や学童の様子を聞き出すことにしていた。「学校はどう?」という範囲が広すぎる質問だと答えられないので、「何が楽しい?お友達はできた?嫌なことって何?」といった具合に。その中で息子が、英語の学童へ入会する前の体験授業では工作をさせてもらえたのに、今は全然やれていないからつまらないと言っていた。そのことを先生に伝えてみよう、と言って連れていき、私がサポートしながら先生と話し合ってみたところ、翌々日の15日だったら工作の時間があると教えてくれた。その他、息子がお気に入りの先生の名前も教えてもらい、「今日はその先生がいるよ」とも教えてもらう。この日は夕方に私が娘の保育園の懇談会に行かなければならないことを息子に伝えると、「じゃあ今日は15時から来る」と言ってくれたので、一旦帰宅して1時間ほど過ごしてから、再度連れていくことにした。休むはずだった英語の学童に、先生と話し合うことで行けるようになったのは大きな進歩だと感じた。

・4月14日(水):息子が出かけた後、10時半頃に小学校から電話がかかってきた。折り返しの連絡をしてみると「頭が気持ち悪いと言って保健室で過ごしている」とのこと。給食は学校で食べてもらい、13時頃に迎えに行くと、同じように保健室で過ごしている子が2人ほどいた。保健の先生曰く、「この時期は新生活が始まるので保健室にくる子も増える。本人たちは何らかの症状を訴えるけど、要は疲れが溜まっている子が多く、少し休んでまた授業に戻ることもあるし、気軽に保健室を使ってほしい」と言ってくれた。
息子は2回ほど担任の先生に不調を訴え、保健室に連れて行ってもらったらしく、この日はそのまま自宅へ一緒に帰ることに。
息子もまだ言語化能力が乏しく、あの手この手で具体的な質問を投げかけて様子を聞き出してみると、いくつかの思い込み(ちゃんとしないと先生に怒られる、疑問があっても発言したら怒られる等)や、学校の授業や仕組みに対する疑問があるようだった。HSCらしく、自分の身の回りの小さな事象に対しての意味や疑問を熟考するところや、完璧主義なところが悪い方向に出ている様子。
ふと思いつき、昨日成功した”先生とお話ししてみる作戦”を決行することにした。学校の先生にさっそく電話をしてみると、「本来は6月頃に予定しているけれど、ご希望なのであれば」と快諾いただき、早速16日にセッティングしてもらえることになった。(保護者向け説明会が元々予定されており、その終了後に面談することに。)その先生も穏やかで優しそうな先生で、「今日は体調が悪いことを自分でちゃんと説明してくれたので、褒めてあげてくださいね」と言われる。息子にも「自分でちゃんと先生に言えてすごいね」と伝えつつ、16日に先生に聞きたいことを一緒に考えてから少しお昼寝をした。

・4月15日(木):帰宅に翌日の支度をする際、補助をするもつい細かく口出しをしてしまい、息子が「次なにやればいいの?」と頭を使っていない発言をしてきてハッとした。保育園では周りの大人が手を出し口を出してくれたが、小学校はそうはいかないところも大きなギャップだったのだと思う。息子には、「小学校は大人の準備をするところだから、自分の頭で考えて、自分の支度も自分でできるようにならないとダメだよ。明日も先生とお話しするけど、こうやってお話しする時間をもらうとか、何をお話しするとか、いつかは自分でできるようにと思ってママは手伝ってる。朝もよく機嫌が悪くなったりするけど、自分の機嫌も自分で取れるようになることが大人になるってことなんだよ。」ということを言い聞かせる。冷静になってこうやって書くと、小学校1年生に私はなんて難しいことを話してるんだろうか。
細かいところはもちろん理解できていないだろうけど、”小学校は大人になる準備をするところ”というのが本人に刺さったらしく、メンタルモデルが少し変わったように感じた。

・4月16日(金):予定していた面談日。息子には、授業と学童の後、面談があると事前に伝えていたが、朝になって行きたくないと言い出した。はじめは私も大人気なく「学校に行かない人は先生と面談できないよ」と言ってしまったが、息子はそれでもいいと言って休むことに。
私も冷静になって思い直して、面談だけ一緒に行こうと伝えると息子も承諾。今思えば、小学校&学童&面談という3つの予定が入ることが無理だったのだと思う。
面談の時間に学校へ伺うと、学年主任と担任の先生の2名で対応してくれた。事前に息子に対して、先生に聞きたいことを確認したおいたため、その内容でやり取りをすすめる。息子の過度な思い込みについては、「先生にはわからないことがあれば聞いていいんだよ」と言ってもらったり、逆に担任の先生から「松下さんはどの授業が好きですか?」と問いかけてもらったりして、先生との心理的距離が近づいている様子を感じた。
息子は自分の得意技を認めてもらいたかったらしく、「こんなことができるんだ」と披露したり、逆上がりができると伝えて褒めてもらったりして、嬉しそうだった。彼なりの仲良くなる方法として、特技を披露して「すごいね」と言ってもらうのが儀式としてあるよう。特技を見せてきてコメントを求めてくる男子とか大人になったらウザいが、まあ小学生だからここはグッとこらえておく。
今回も英語民間学童と同じように、先生に対して自分から相談していい、ちゃんと話を受けとめてもらえると実感できたことで、息子が前向きになったように感じた。

・4月19日(月):土日を挟んでしまったため、朝起きて泣いてしまった。寝室とリビングは曇りガラスの引き戸を閉めて仕切れるようになっているため、「泣き止んだらおいで」と伝えて着替えを置き衝立を閉めた。するとしばらくして、自分で着替えを終えてからリビングに来た。成長を感じる。この日は娘の歯科検診が長引いて学童へのお迎えが遅くなってしまったが、泣かずにいてくれた。小学校の隣にある公園で、たまたま帰りが一緒になった女の子と一緒に少しだけ遊んで帰った。無邪気に遊んでいる様子はとても溌剌としていて、彼らしくいられる時間も大事だなあと実感した。

・4月20日(火):先日は納得したはずの英語の民間学童だったが、「学童も英語も、辞める!」と朝から泣き出してしまう。想定内だったため、放課後に学童へ行かず帰宅させて、私が自転車で英語の学童まで送っていくことを提案すると落ち着いた。学校→小学校併設の学童→バスで迎えに来られて英語の学童という流れだが、小学校併設の学童に一旦行かなければいけないのがしんどいようだった。学校から歩いて帰り、私が自転車で英語の学童に送れば、他の生徒よりも早く着くのでゆったり遊べるし(親としては預かり時間が伸びて元を取れた気持ちになるし)、我ながら良い考えだと思った。息子が提案を聞いた後、「大人になるには、自分で(ママが提案してくれたようなアイディアを)考えてできるようになるってことなんだね」とつぶやいた言葉にグッと来た。

4月21日~4月30日:朝に泣く回数が減る。そして慣れてきたころにGWが始まる。

これまでほぼ毎朝泣いていたが、泣かずに起きてこれる日や、少し泣いてしまってもすぐに持ち直せる日が増えてきた。学校でも友達が増えたと嬉しそうに報告をしてくれるように。

小学校が始まって1ヶ月、やっと環境に慣れてきたように見えるが、ここにきてGWの長期休みに入ってしまう・・・そして英語の民間学童だけはなかなか馴染めないのも不穏ポイント。

「Aくんが辞めると言ってるから辞めたい」という息子に対して、「よそはよそ、うちはうち。友達がウ〇コ食べると言ったらウ〇コを食べるの?」と言ったら、「ウ〇コは食べないでしょ~」と笑いながらも納得した様子。やはり子供にウン〇は有効だ(連呼してごめんなさい)。

とはいえ、元々はAくんママから週に2回は英語の民間学童に行かせるという話を聞き、息子もAくんと同じ行動をした方が寂しくないだろうと思って申し込んだ経緯があったため、無理して続けさせる意味はないのでは、と思い始める。

・4月21日(水):今朝はベッドから泣かずに出てきた。快挙だ!火曜と木曜は放課後に小学校からそのまま下校して家に帰って来る、というアイディアが良かったと何回も言ってくれて、私も嬉しく感じた。自転車で英語の学童まで送り届る。生徒が少ない時間帯は、先生が一緒にポケモンの塗り絵をしてくれるそうで、「これはボブ先生(仮名、息子がお気に入りの先生)が塗ってくれたやつ!」と嬉しそうに持って帰ってくる。

・4月22日(木):昨日の喜びもつかの間、また英語の学童を辞めたいと荒れてしまう。毎回火曜と木曜に試練があってこっちもしんどい・・・どうやら、小学校で嫌なことがあったらしい。とはいえ小学校にも、小学校併設の学童にも慣れてきているようで、その2つを行きたくない、とは言わなくなった。英語の学童だけは未だに慣れなくて、不穏な空気を感じる・・・

・4月23日(金):金曜日ということもあり、子どもたちも疲れがピークな様子。夜になって息子と娘がギャン泣きし、私もイライラが止まらない。夫も慰めようとするが全然おさまらず、「もうパパはいらないね、家を出るね・・・」と言うと2人とも「いかないでーーーー!」となりカオス。パパの膝の上に子どもたちが座り、3人でごめんなちゃい、ごめんね、ごめんね、、、と伝えあい、カオスな夜はとりあえず収まり更けていった・・・

・4月26日(月):またしても息子が朝からフミフミと何かを言っていたが、「もう45分しかないよ~!」と声をかけると、「急がなきゃー!」と起きてきた。お気に入りで常備しているキャラパキチョコを妹にあげたりして、落ち着きと成長を感じる。そして今までは小学校併設の学童に毎回送りに行っていたが、試しに息子ひとりで家に帰ってきてもらうことに。家のオートロックのインターホンを押し、「ただいまー!」と明るく帰ってきた。成長を感じるよ・・・!ちなみにオートロックのインターホンについてるカメラが大人の目線についているので、ビデオ画面から息子の姿が見えず「ただいまー!」の声だけ聞こえるのが何とも可愛い。

・4月27日(火):魔の火曜日、朝から息子が「英語の学童に行きたくない」と泣いた。理由は、Aくんが辞めると先週の木曜に言ってたからとのこと。(だったら先週の木曜に言って来いよと思うが、帰宅するとソッコーでYoutubeに夢中になって全然教えてくれない。ひどい。)私自身、”よそはよそ、うちはうち”のポリシーで育てられたのもあり、「よそはよそ、うちはうち。友達がウ〇コ食べると言ったらウ〇コを食べるの?」と言ったら、「ウ〇コは食べないでしょ~」と少し場が和むも、すぐに泣きだす。Aくんママに裏を取ると、半年か1年は続けさせるつもりだから、Aくんが勝手に言ってるだけらしい。とはいえ、大好きなAくんがいても行きたくないのなら、無理に行かせなくてもいいのでは?とも思い始める。
たまたま連絡を取っていた高校時代の友人の姪っ子さんも同じ英語の学童に通っていて、慣れるのに半年ほどかかったけど元気にかよっている、と言う話を聞いた。この毎週火曜と木曜の試練を、あと半年も続けるのは、私も息子もしんどいし全然やれる気がしない・・・さてどうするか。考えなければ。

5月6日~5月14日:GW明けで苦労したが、夫の独創的なアイディアで突破口を見出す。

GWは遠出もせず、日帰りで車で出かけた日が1日だけあった以外はゆっくりと過ごした。

せっかく1ヶ月かけて慣れてきたのに、5日間も休んでしまったので、5月5日の夜は「明日から英語の学童に行きたくない!」とぐずってしまった

7日も朝からぐずり、私もイライラして怒ってしまう。そこで夫と話し合う中で、「朝出かけるときにコンビニでお菓子を買ってから行けば?」という独創的なアイデアが爆誕(わが家は目の前にコンビニがあるという好立地が功を奏した)。

「学校へ行こう」じゃなくて「コンビニにお菓子を買いに行こう」と声をかけるとスムーズに出かけられ、泣かずに登校できるようになった。

また、5月一杯で英語の民間学童を辞めることも決意。月謝を払ってしまっているため、5月中は通うことを息子も納得した。

終わりが見えたからか、朝にぐずることもなくなり、なぜか「No,Thank you!」などと英語を話すようになった。気に入らないことがあるとノーセンキュー!と言ってくるので若干ウザいが、英語が嫌いになる前に辞めてよかったと実感した。

・5月6日(木):英語の民間学童がとにかく嫌な様子で、火曜と木曜は必ず不機嫌になる。たまたま私の友人の姪っ子が同じ学童に行っていて、半年くらいは慣れなかったけどだんだん楽しくなったという話を聞いたが、あと半年もの間、息子をなだめすかし通わせる自信がわかない。学校と、学校に併設の学童は休み明けでも楽しめた様子。

・5月7日(金):また朝からぐずりはじめ、大人気なく怒ってしまった。出かける間際に、昨日忘れてしまった上履きをまた忘れていることに気が付いて指摘した。小学生になり、自分の支度は自分でやるようになったが、足りないことが多すぎて口うるさく言ってしまう。夫にも「そこまで言わなくてもいいでしょ」と結構な勢いで怒られた。子どもが出かけた後に夫と対策について話し合っていたところ、「毎朝、家でお気に入りのお菓子を食べても出かけたがらないわけだから、登校前にコンビニへ行ってお菓子を買ってから行けば?」という独創的なアイデアが爆誕した。来週の休み明けから早速試してみることにする。

・5月10日(月):月曜日は憂鬱になりがちな曜日だが、前もって「学校に行く前にコンビニでお菓子を買ってから行こうね」と予告してあったため、お菓子を食べたい一心で支度を頑張る子どもたち(娘は完全に漁夫の利)。コンビニへ寄る時間が必要なため、いつもより早めに家を出なければいけないにも関わらず、しっかりと支度を終えて出かけて行った。選ぶお菓子は、コンビニから登校班の集合場所へ着くまでの5分程度で食べ終わる一口サイズのものを選ぶ約束を取り決めた。

・5月11日(火):出かける前にお菓子を買う作戦が引き続き功を奏して、学校に行きたくないという頻度がほぼ無くなった。小学校に通うこと自体は慣れてきて、友達もできて楽しくなってきた様子。唯一泣き続ける英語の学童についてはついに、「怒ると怖い先生がいるから行きたくない」ともっともな理由を打ち明けてくれた。息子は常日頃から未来に対するシミュレーションが得意な様子を感じるため(やはりHSCだからか)、まだ2ヶ月しか通っていないものの普通の子が半年以上通ったのに匹敵する何かを感じ取ったのではないかと思い、彼を信じて辞めることを決めた。
退会する旨を伝える面談に息子も同席させて、本人の口から「辞めます」と教室長に伝え、正式に辞めることになった。習い事も、親が勝手に申し込んで辞めさせるのではなく、本人が自分で辞めた、という経験をしてもらいたいたかった。大人になる練習をするわけだから、大人と同じ扱いをし、親がどうやって振る舞っているのかを見せるというのもこれからやっていきたいと思っている。

・5月12日(水):英語の学童を辞めることにしたら安心したのか、家でも「ノーセンキュー!」と急に英語を使い始めた。英語が嫌いになってしまう前に辞める決断をしたことは間違ってなかったと思える。なんと土曜日の空手も楽しくないようで、理由は「ふざける子がいるから、先生が注意する度に練習が止まるのが嫌だ」とのこと。息子は真面目でコミット力があるので、空手も合わない環境で無理してやらせる必要はないのかも、と思えてきた。

・5月13日(木):朝にお菓子を買うルーティーンが浸透し出して、起床した時からタイマーをかけ、鳴ったら出かけるというリズムができ始めて格段に息子が朝なく機会が減った。有難い。学校行くよー!ではなく、「コンビニ行くよー!」の声掛けが、子どもにとってもハードルが低くていい様子。スモールステップって大事。息子の火曜小学校は登校班があり、入学当初は「なんで集まっていかないといけないの?」と疑問があったようだったが、それにも慣れてきた感じがする。わが家は小学校まで徒歩5分程度なので、わざわざ集まる意味を感じないのは大人としてもわからなくなかったし、今となっては息子の当たり前を当たり前でおいておかないところは長所だな、とも思えてきた。
息子も落ち着いてきて心の余裕が出てきたのと、夫が最近キックボクシングを始めて調子が良さそうなので、私も運動不足解消のため、ピラティスの体験に申し込むことにした。

・5月14日(金):息子は今朝もぐずらずに登園。私はというと、GW明けから引いてしまった風邪の咳が長引いている。朝晩の咳止め薬、日中にはのど飴をなめまくって何とか止めようとするも、せき込んでしまって嘔吐反射が出てしまう。トローチも舐めた瞬間に吐いてしまった。夜中には咳が止まらず、眠れない。日中も頭がぼーっとするが、オンラインで誰かと予定が多少入っていることで気が紛れていて助かっている。早く咳が止まってほしいのと、3年前の娘の妊娠期に咳喘息になったことも頭をよぎったため、来週に病院へ行こうと思う。

5月17日~5月21日:息子が落ち着いたと思ったら、私が喘息を発症

前週から始めた「朝はコンビニへ出かける作戦」が多大なる効果を発揮し、GW明けの登校はもう少しぐずりが長引くかと思いきや、想定よりも早く落ち着きを見せた

実は息子の小学校では、4月の1ヶ月間は仮クラスで、5月から本クラスへ再度クラス替えがあった。仮クラスで仲が良かった子も本クラスで数人一緒で(恐らく先生方が考えて編成している)、友達と休み時間に遊べたことを楽しそうに話してくれるようになった

加えて、小学校併設の学童でもお友達が増えたようで、「学童楽しい!」と言うようになった。

息子の様子が落ち着いてきて、気が抜けたのか私の体調が優れず、夜中の咳が止まらないのでクリニックへ言ったら「喘息症状が出ている」と診断を受けた。一難去ってまた一難・・・

・5月17日(月):この日は息子の誕生日。パーティー自体は昨日の日曜日に済ませたが、誕生日当日を迎えた今日は朝から「7歳になった!」と嬉しそう。元気に行ってくれて本当によかった。そしてついに5月に入ってから学校の宿題が始まったのだが、息子は必ず学童にいる間に済ませてくる。夕方17時ごろから座って静かに過ごす時間が取られているらしく、宿題をやることが必須ではないが、息子は自主的に終わらせてきているようだった。コミット力がすごい。夏休みの宿題は8月末までやらなかった私とは大違いだ。一方でHSCの内向的な特性なのか、土日に近所の公園(誰かしら小学校の子どもたちが集まっている)で大人数の集まりには決して入ろうとしないし、私から離れようとしないので、「もっと元気に外に出ていってほしい」と感じてしまうこともある。そうやって一般的な元気印の男の子と違うところに何回もヤキモキしてきたが、毎日コツコツ宿題を終わらせられるところは心底尊敬するし、息子は息子の個性がある、と思えるようになってきた。

・5月18日(火):今朝も息子は元気に登校してくれ、安心したのもつかの間・・・私の咳の症状で内科に罹ったら、「喘息の症状がある」と診断を受けた。3年前の咳喘息からすっかり症状は治まっていたので大丈夫だろうと思っていたが、水面下で炎症が進み、今回で表面化したのではないか、とのこと。診断を受けて安心したものの、先生から「今後の治療の方針は患者さん次第なので、次回の診察までに考えてくださいね」と言って渡された冊子には"喘息は薬を適切に摂取し続ければ、日常生活が送れます"と書かれており、「私は持病持ちになったのか」とショックを受ける。

・5月19日(水):私自身もHSPなので、「私は喘息患者になった」という事実に翻弄されて1日が終わった日だった。(心が弱すぎる)ネットで調べると、小児喘息と違って成人喘息は原因がわからないことも多く完治は難しいとも書かれていたし、新型コロナウイルスでは重症化のリスクがある基礎疾患と呼ばれるものだということも自覚。健康優良児でここまで育ってきたため、ショックが大きかった。息子がせっかく小学校に慣れてきたのに、一難去ってまた一難とはこのことか、と感じた。

・5月20日(木):朝起きたらだるかったので、夫に子どもたちの送りをお願いした。息子は特に嫌がることなく学校に行っている。宿題もひらがなの練習プリント1枚と音読を必ず終わらせていて、夜の支度も入浴後に行う生活リズムができてきた。私も運動不足解消のためにピラティスを始めることにして、体験レッスンを受けることに。喘息で通っているクリニックの先生にも、ピラティスは身体の調子を整えるからいいと了承をもらった。念のためレスキューという一時的に発作を抑える吸入薬を吸ってから参加したが、特にせき込まずに体験できた。

・5月21日(金):息子の生活リズムができてきたので、公文の教室へ通うように打診してみた。実は4月頭に息子が登校できず学校を休んだ時も、書店で買える公文監修のドリルを自力で黙々と進めて、あっという間に1冊解き終わえていた。新しいドリルを買いたいと言っていたので、「新しいくもんのドリルをもらいにいこうよ!なんかプリントっぽくなってるみたいなんだけど☆」とこじ付けな理由とテンションで押し切ったら「じゃあもらいに行く」と言って教室へ面談に行くことになった。特に嫌がる様子もなかったので、週末に教室へ行くことに。

5月24日~5月28日:小学校に慣れ、習い事は公文だけが残った

相変わらず「朝コンビニ作戦」によって朝はぐずらず、生活リズムが見えるようになってきた。

息子は学校でひらがなの書き取りドリルが出されると、必ず学童で済ませてくるマメさを発揮しており、そのコミット力を公文に向けるのがいいんじゃないか、と思い至る。

実は5月頭に、公文式教室で先生との面談を私単独で済ませていた。いざ先生と初対面してみると、相性が良かったようで(面談の時に、この先生なら大丈夫そうと思ってはいた)、月木の夕方にオンラインで始めることになった。

公文は毎日宿題があり、息子は休まず頑張っているものの、疲れが出るのか夜にぐずるときも出てしまったが・・・先生と一緒に勉強ができるのが楽しいようで、6月末現在になっても続けている。

・5月24日(月):ついに夕方から公文の宿題が始まる。学童から帰宅後、オンラインで先生とつないで頑張って問題を解いていた。その後夕飯の時を出すと注意力が散漫なように見え(食べる気がないのか?)、物を2回くらい落としたので私が怒ってしまった。すると「本当は餃子が食べたかった!」としばらく泣いて、癇癪がひどかった。夕飯のメニューを決めるとき、私が冷凍餃子にしようか、と言いかけてしまって、他に賞味期限が間近な惣菜があったのでそちらの方に変えてしまったのが気に入らなかったらしい。最終的には仲直りをしたが、夕飯のメニューでぐずられるのは結構しんどい・・・

・5月25日(火):朝から私の体調が悪くて、またしても夫に送りを頼んだ。その後にピラティスのレッスンに行ったら、体調がマシになってきた。息子は今日も帰宅してから公文の宿題を頑張って終わらせていた。学校の宿題の音読も終わらせて、大好きなゲーム(スマブラ)に勤しむ。ところが対戦で負け続けると癇癪を起こすので、どうしたものか・・・負けて悔しいのは、もっと強くなりたい気持ちの裏返しではあるが、声が大きいのでこちらもイライラしてしまう。どうしてもしんどいときは、Air Pods Proのノイズキャンセリング機能で音楽を聴くことにする。

・5月26日(水):今朝は子どもたちはもちろん、私も体調が良かったので久しぶりに送っていけた。これまで息子の学童を17:30にお迎えに行っていたが、宿題をやるのが慌しいので、17:00になったら自分で帰ってくるようにした。できるかどうか心配ではあったが、案外ケロっとしていて安心。息子は相変わらず、宿題が終わってからゲームに勤しんでいる。

・5月27日(木):朝起きたとき、息子が「頭が気持ち悪い・・・」と言い出した。昨日はスマブラで夫と一緒に対戦をしており、娘と私は先に寝てしまって、息子は少し就寝時間が遅くなった様子。平日の夜に対戦を始めると長くなってしまうので、ゲームは30分程度で終わるように”みまもりタイマー”をセットしたらいいのではないかと話していると、それを聞いていた息子が嫌がり癇癪を起こしてしまった。朝から、もう!とこちらも怒ってしまった。今日は朝から雨模様だったので、私も息子もモヤモヤイライラソワソワ。学校には嫌がらずに行っているが、いつになったら平穏な毎日を過ごせるのか・・・

・5月28日(金):この日は娘の誕生日だったため、保育園の保育参加に行き、娘とデートをした。歯医者の定期健診も予約していて、帰りにお誕生日のケーキを買って帰った。家でプチパーティーをしてケーキを食べ終わった頃、ばあばからLINEでお祝いのビデオ通話がかかってきた。子どもたちは大喜びで疲れたのか、夜は早めの就寝。5月に入ってから息子は一度も小学校を休むことなく通っている。小1の壁、ある程度は乗り越えられてきていると言ってもいいのかもしれない、と思った。

まとめ

ここまでの長丁場にお付き合いいただき、ありがとうございました・・・!そして、目次からすっ飛ばして来たあなたも、ぜひここだけはしっかり持って帰っていただきたい!

小1HSP息子(HSC)が楽しく登校できるまでに、わが家で有効だったと思われる取り組みをまとめておきます。

その1:泣いても行かせるが家では無理させない

子どもの不登校についての記事は「無理をさせないこと」がよく書かれています。私の所感としては、親が「この子はまだ行けるんじゃない?」と違和感を感じるときは例え泣いていても行かせた方がいいと思います。

なぜなら、本当に行かせたらヤバい時はわかるから。(もちろん、親が体裁や世間体によって無理やり行かせようとすることには懐疑的です。そこは子どもも見抜くんじゃないかな、と・・・)

その代わり、外で頑張ってる子どもを家では無理させないようにするのが大事かなと思います。

お気に入りのお菓子を常備するとか、一日の終わりに好きな絵本を一緒に読むとか。多少のわがままは聞いてあげるとか。家で充電して、外で頑張れるのがいいのかなと!

その2:親も無理しない

わが家は英語の学童を1ヶ月で辞めることになりました。

もちろん、息子が「先生が大きな声で怒るのが怖い」という1番の理由がありましたが、正直、毎朝泣かれることが親も無理だったからって理由も大きいです。空手も同じ感じだったんで、辞めることにしました。

そこを乗り越えても頑張ってほしいという情熱が親側にもない時は、無理しない方がいいのかなって。子どもはしんどいわ、親も情熱がないのに励まして通わせるわって、ここは地獄なのかなって感じになっちゃうので。

結果的にうちは公文を始めて、息子はすでに1ヶ月以上続いています。(2021年6月末現在) うちの夫はとにかく「本当に楽しいと思って続かなければ辞めるべき」という思想を持っていて、逆に息子が少しでも弱音を吐くとすぐに「じゃあ辞めれば?」と言いがち(苦笑)

色んな習い事があって、合う合わないもあると思うので、そのうち何か見つかるかなーってくらいで、お互い無理しないのが一番かと思います。小学校に毎日通ってるだけで偉いし、それを支えている私たちも十分偉い!です。

その3:学校の様子は"超具体的な質問"で訊きだす

保育園の先生は園での様子をお迎えの時に教えてくれましたが、小学校では子ども本人が一番の情報源になります。

息子に関しては、本人が受け取っている情報量に対して、圧倒的に言語化力が足りないように見えました。なのでこちらから、かなり具体的な質問を投げかけるようにしました。(そりゃあまだ1年生だもんね。)

例えば、「学校はどう?」だと範囲が広すぎて答えられないので、「何が楽しい?お友達はできた?嫌なことって何?」といった具合に。

あとは帰ってくる直前のことほどよく覚えているので、学童で何をしたかを訊いた後、じゃあ5時間目は何した?給食は何食べた?4時間目は?と遡っていったりするのも結構よかったです。

あんまり訊くと尋問ぽくてプレッシャーになるので、お風呂でリラックスした時が特におすすめです。あとは「答えたくなかったらいいよ」とか、「わからなかったら無理しないでいいよ」とフォローしてあげたり。

大事なポイントは、疲れた様子が見えればすぐお終いにすること。親と話すのがめんどくさいなと思われると話してもらえなくなるので、「大人が安心するため」に訊くのではなく、「何が子どもの中で問題なのか?」を訊けたらいいのかなと思います。

その4:家を「あえて」快適にしない

4月2日に初めて学童を休んだ息子でしたが、親もあまり何も考えてなかったので、Youtubeは見るわ、好きな時にお菓子を食べるは、やりたい放題していました。

息子からしたら家が快適すぎて、「小学校は友達もいないし慣れないし行きたくない。家の方が楽しい!サイコー!」ってなってたのではないかと。

なので途中から、「学校を休んだ日はパパもママも仕事でいないし、Youtubeもお菓子も無しだよ。他のみんなは学校で頑張ってるんだから、ちゃんとドリルもしようね。」とお約束しました。

息子は1人で留守番ができない上に(家にパパママがいないなら、先生がいる学校のがマシだと思うタイプ)、Youtubeもお菓子もないのに、それでも休みたいという日は、よっぽど休みたいんだなという本気度を測るバロメーターにもなりました。

その5:交渉の場を体験させる

小学校や学童の先生は、HSCにとって権威のある大人であり、自分の意見を伝えるのに恐れを感じてしまうのだと思います。

そのため、「自分の思ったことを伝えても、ちゃんと受け止めてもらえるんだ」と安心できるように、交渉の場を体験させるのが大切かなと。

私自身がHSPなので、権威のある大人に遠慮する気持ちもすごくわかるし、大人になってからも「自分の意見は我慢しなければいけないこと」という思い込みからなかなか抜け出せなかったことも大きく影響しています。

息子に代わって、「こんなことが気になっていますが、良い方法はありますか?」と先生に話をして、それを受け止めてもらい、一緒に改善していく

そんなプロセスを体験させることで、先生方と信頼関係が構築できたことはいい経験だったかなと思っています。

その6:「小学校は大人になる練習をする場所なんだよ」と伝える

保育園までは、先生から働きかけてくれて、支度をしたり一緒に遊んでもらったり、お世話をたくさんしてもらえる環境でした。

だけど小学校になると急に、”自分のことは自分で出来るようになる”ことを求められます

HSCにとってはその変化が急激で、戸惑ってしまうために「行きたくない」となってしまうこともあるのかなと思います。

人それぞれペースはあるけれど、「小学校は大人になる練習をする場所なんだよ」と伝えることで、息子のスイッチも切り替わったように感じます。

その5で触れた、交渉の場を体験させるのもそうですが、”どこにいても快適に過ごせるように工夫するのは自分。自分で考えて決めて、行動することが大人になるということ”であると、折に触れて息子に伝えています。

その7:家族以外に子どものことを一緒に考えてくれる人に頼る

私の場合は、保育園時代のママ友と家族ぐるみで仲が良く、「息子くんはこういうところあるよね」だとか、「息子くんなら慣れれば通えるようになるんじゃない?」と、一緒に考えてくれたことがとても励みになりました。

もちろん、ママ友に気が許せるかは環境によって異なると思います。(これを読んで下さっている保護者の方がパパやそれ以外の立場であったりすると違うでしょうし、何より私も小学校で新しくできたママ友は0人なので!w)

その他に家族以外に子どものことを一緒に考えてくれる人と言えば、出身の保育園や幼稚園の先生に相談してみるのもいいと思います。私も娘を保育園に送迎するときに、よく園長先生に話を聞いてもらっていました。(息子と娘は同じ保育園に通っていたので、先生方も卒園児の様子を気にしてくれていました。)

パートナーや家族と一緒に考えるのももちろんいいことですが、家庭の外で息子がどんな様子なのかを知っている人に頼って、一緒に考えてもらうのもとてもよかったなと思います。

もちろん、小学校の先生とも折に触れて連絡帳でやり取りさせてもらっています。

ウルトラC:毎朝コンビニで、小さなお菓子を買って出かける

これはわが家がたまたまコンビニの近くに住んでおり、「コンビニで小さなお菓子を買って、登校班の集合場所までに食べ終わる」ことを約束し、実現したことです。

そんなちょうどよくコンビニもないかもしれないし、「歯磨きしなくて虫歯は大丈夫なの?」と大切なことに意識が向く方もいると思います(わが家はそこはトレードオフにし、持参している水筒でうがいさせてます)。

ここでのポイントは、"小学校に出かける"のではなくて、"その手前のどこか"に意識を向けて外に出ることで、心理的なハードルを下げるということ。

一旦、玄関の外に出れば、その後は意外にスムーズにいくものです。小学校の手前に、心理的なハードルが下がるようなチェックポイントを探して、設定してみてください。(公園の滑り台を一度だけ滑る、可愛いお花を見に行く、近所のワンちゃんに会いに行く等・・・)

・・・はい。ここまでで2万字を超える長編になってしまいました。5月末から書き始めて、気づいたらもう7月が迫ってます。やばいです。

読んで下さったすべての皆さんに、感謝です。そして、少しでも役に立ったら嬉しいです。

息子が普通の男の子とは違う部分があることにヤキモキするときは多々ありますが、違うからこそ彼に助けられるときや、「大人の私でも君みたいにはできないんですが」と尊敬する部分もたくさんあります。

普通の子育てではないかもしれないけれど、普通ではない経験をさせてくれる息子へ感謝を込めて。そして、私と同じように子育てをしているあなたへ、労いと応援の気持ちを込めて、このnoteの結びとしたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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