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特装版!まいにち茶漬け狂

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著者・もちづきもちこは、大の茶漬け好きであり茶漬け狂い。 若干引くほど買いすぎた茶漬けを何か形にせねばと思い、2019年5月に第1作『まいにち茶漬け狂』を執筆。 しかし、茶漬けは… もっと読む
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あとがき

 この度は、どこの馬の骨だかわからない茶漬け狂の作品をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。茶漬けエッセイシリーズ4作目。ご購入いただいたり、おもしろがってくれる方がいるからここまで続けてこれています。重ねて御礼申し上げます。
 ……いや、きっと誰に頼まれなくても書いていただろうな、茶漬けエッセイ。だって好きなんですもの。

 今回、実は前作の倍の編数のエッセイを書いたんです。いつもは7

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おわりに

 今回、ご当地の茶づけを食べてきて改めて感じたことなのだが、永谷園さまは本当にその土地の美味しいものを茶づけにするのが上手すぎる。同じ鯛茶づけでも胡麻味にしたりゆず風味にしたりと、その土地による工夫を感じられるのだ。
 また、永谷園さまの茶づけは粉末タイプなので、アレンジのしがいがあるのだ。2食しかない味でアレンジもするのは勇気のいることかもしれないが、茶づけの美味しさの幅が広がるどころか、茶づけ

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十六、 故に、私は息をする

 私には夢がいくつもある。全部叶える前で死ねないとすら思っている。

 もともと希死念慮が強く、何かにつけて「今、人生が終わったら、後悔とかする間もなくて楽なのにな」などと考えることが多い。死生観まで怠惰など甚だ笑える。だからといって勘違いしてほしくないのだが、自殺願望は全くないのだ。理由は簡単、痛い・苦しいは嫌だから。ただ、「不慮の事故で瞬時に楽になりたい」とはめちゃくちゃ考える。
 しかし、そ

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十五、 3年間の楽園でした

 「人生で1番楽しかった時間は?」と問われればチャップリンよろしく、「これから楽しくなる予定です」なんて答えると思う。もちろん、『これまでが最悪だった』というネガティブな意味で。旅行や食事など、断片的に楽しいことはいくつもあるのだが、長期的に見ると私の人生はそこまで明るいものではない。しかし、もしも過去に限定されるのなら、高校時代は割と楽しい3年間だったと記憶している。

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十三、 さめた大学生

 卑屈で忘れたいくらい恥ずかしい中学時代を過ごし、それなりに楽しかった高校を卒業(詳細は後述する)。私は2014年に大学生になった。

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十二、 月と太陽の日々

 私が好きなもの。茶漬けと猫、そしてお笑いだ。

 私が中学時代にお笑いと出会ったことで救われた話は、既刊『もっと! まいにち茶漬け狂』でも書かせてもらったが、ここではそれからの話をしていこうと思う。
 お笑いに救われた私は、将来お笑いに携わる仕事をしたいと考え、大学3年生の春に今は亡き『よしもとクリエイティブカレッジ』という吉本興業株式会社さまの運営するエンタメ業界のスタッフ育成校に入学した。そ

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十、 驀進! ダメドライバー

 普通自動車免許。日本でも半数以上の方が所持し、日々通勤や旅行などの移動の際に携帯している。そして、私もそれにもれず所持者のひとりである。

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九、 もしもピアノが弾けたなら

 もしもピアノが弾けたなら、想いの全てを歌にしなくても、モーツァルトの『きらきら星変奏曲』くらいは弾けるようになりたい。

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八、 ライト宙ガール

 私の筆名は『もちづきもちこ』であるが、戸籍上の苗字も『望月』である。筆名に残すくらいには気に入っているこの本苗字、なぜここまで好んでいるかと問われれば、迷いなくこう答えるだろう。
「私は、星や月が好きなんだ」

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七、 変われない、変わらない

 気がついたらこの世に生を受けて24年経っていた。その事実に私は静かに震える。私は、何が変わったというのだ。

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六、 心ゆくままふたり旅

 先日、金沢に3日間旅行へ行った。旅の相棒の友人は、養成所時代からの仲。日頃から共に遊んでいるので、気が合うのはもうわかりきっている。泊まりの旅に行くのは初だが、お互いグルメ好きだったり、好きなものが似ているので、気負いなく一緒に過ごせることだろう。

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五、 ノリスタ世代の夢

 大学4年生になって以降、新幹線に乗る機会が抜群に増えた。旅行や就職活動のためではない。仕事の一環としてである。

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