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なおも!まいにち茶漬け狂

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著者・もちづきもちこは、大の茶漬け好きであり茶漬け狂い。 若干引くほど買いすぎた茶漬けを何か形にせねばと思い、2019年5月に第1作『まいにち茶漬け狂』を執筆。 しかし、茶漬けは…
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あとがき

 この度は、どこの馬の骨だかわからない茶漬け狂の作品をお手に取っていただき、誠にありがとうございます。
 気がつけば3冊目。文筆家になるためにADを辞め、今の生活を始めて1年半が経とうとしています。この年月は短いようで長く、そしていろんなことが起こったものでした。個人的に一番大きな出来事は、こうやって夢を持つきっかけをつくってくれた恩人との別れでした。先に言っておきますが、死んでいません。ただ、死

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おわりに

 人生には幾度となくターニングポイントとなる出来事や忘れがたい事件が起こり、私はそれらを『走馬灯候補』と呼んでいる。そして、2020年1月21日。これは現時点で私の走馬灯のグランドフィナーレを飾るにふさわしい出来事が起こった。

 それは突然のことだった。ライターのバイトをしている会社で作業をし始めて数十分後、ヴーとスマホのバイブ音が鳴る。何かと通知欄を見て仰天した。

 『永谷園公式さんがあなた

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六、 変わらない愛の形

 「好きなアーティストは誰ですか?」
 会話の糸口として度々聞かれる質問だ。この問いに、私は毎回迷いなく「ポルノグラフィティ」と答える。これは中学生の頃から変わらない。

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五、 命尽きるまでダメ人間

 私は自分自身をドクズであることを自覚している。
 今回は戒めのため、また客観的に自身を見つめ直すことで自堕落な精神を改善するため、恥を忍んでそのダメっぷりを記していこうと思う。

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四、 津々浦々で仕事しています

 私には文筆家以外にいくつかの顔を持っている。ライター会社のアルバイトとしての顔、映像制作団体の代表としての顔、お笑いライブスタッフとしての顔。そして、イベントに出演するお笑い芸人さんのお供をする『アテンドスタッフ』の顔だ。

 週末になると、各地でさまざまなイベントが開催される。私は昔お世話になっていたこともあり、1年半前から某お笑い事務所の芸人さんたちの出演するイベントに同行していた。
 『ア

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三、 世界で一番嫌いな女

 私には3歳年下の妹がいる。

 この妹、周りが言うには私とはどことなく顔が似ているらしいが、内面は全くもって似ていない。
 まず私は根暗・卑屈・ネガティブと負の3コンボが揃った可愛げのない人間だ。自分のことを可愛いなどとは素面で思ったこともない。そんなダメな自分を少しでも肯定するためにある程度の勉学に励み、そこそこの大学に進学した。微弱でもできることを増やし、人に愛されなくともひとりで生きていけ

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二、 泣き虫少女の半べそな日々

 お恥ずかしい話、私はいわゆる『泣き虫』だと思う。

 幼少期は毎日のように泣いていた。学校の友達と少し揉めた。おいたをして両親に叱られた。お気に入りのポケモン指人形を紛失した。小規模なものから人間関係に関するものまで、何かにつけて泣かされていたと記憶している。その中でも特に友人とのいざこざの際に泣くことが多かった。

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一、 人生賭博! 一点集中大博打

 ギャンブル。それは一瞬にして人々を勝者と敗者にふるい分ける魂のゲーム。

 なんともド痛い入りをしてしまったが、その歴史は人類が文明を築き始めた頃までさかのぼるほど古く、人類と切っても切り離せない遊戯である。金銭や品物、時には人命までベットして人々はそのスリルを楽しむ。手に汗握る展開や奇跡の連続を目の当たりにし、賭けた物品を勝ち取ることよりも深い感動を得ることもしばしばだ。
 この文章を読み、察

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はじめに

 昨年の5月・11月と、己の茶漬け愛を綴った『まいにち茶漬け狂』シリーズというエッセイ本を発表した。ツイッターやインスタグラムなどのSNSでも日々茶漬け情報や愛を垂れ流し、『茶漬け好きのヤバイやつ』というイメージも付いてきているらしい。茶漬けといえば私。私といえば茶漬け。この世で一番好きなものから自分を連想される。なんて素晴らしいのだろう!

 ……とは言えど、まだまだ知名度は低い。低すぎて測定不

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