見出し画像

[解説付]松田聖子の名曲ランキング14[邦楽史]

  松田聖子(Seiko Matsuda)は70年代に日本のアイドルの唯一のトップとなっていた山口百恵の引退とともにそれに代わって人気を獲得した1979年デビューの80年代を代表する人気アイドルであり、その歌唱力から注目を集めて多くのヒット曲を放ち、90年代でもいくつかの曲をヒットさせている。
 80年代にはその楽曲の多くの作曲や編曲はアイドル全盛期に数多くのヒット曲を提供した大村雅朗(Masaaki Ōmura)、作詞は日本最大の作詞家と言ってよい邦楽史上の最重要人物の一人である松本隆(Takashi Matsumoto)が務め、90年代のヒット曲では作曲を小倉良(Ryo Ogura)、作詞は松田聖子本人が務めている。


1位 赤いスイートピー (1982年1月) 60ポイント+大人気持続ポイント


 伝説的シンガーソングライター松任谷由実作曲(当初は偽名で発表)、日本最高の作詞家の一人松本隆作詞の純愛ラブソングと思われる楽曲で、富士フイルムの化粧品のCMソングに用いられ、オリコンやザ・ベストテン、ザ・トップテンなどで1位を獲得、50万枚を売り上げるヒットとなり、20世紀末期から現在まで膨大な数のカバーが出され続け、ダウンロードでも10万を突破するなど大きな人気を持ち続けている。

2位 瑠璃色の地球 (1986年6月) 人気増加ポイント+大人気持続ポイント


 こちらも松本隆プロデュース・作詞の楽曲で、合計60万枚ほどを売り上げたヒットアルバム『SUPREME』の収録曲であり、非常に大きな人気を誇るがリカットはされておらず、現在では合唱曲や教科書に載る歌としても知られ、またこちらも膨大な量のカバー版が存在し、ダウンロードで10万枚を突破するなど現在でも人気で、曲自体はダイレクトではないが苦悩や愛を描いていると思われる。

3位 青い珊瑚礁 (1980年7月) 70ポイント+人気持続ポイント


 松田聖子2枚目のシングルで作詞は三浦徳子、作曲は小田裕一郎のグリコのアイスクリームのCMソングで、当初の順位は低かったが順位をじわじわと上げていき、最高オリコン2位を記録、ベストテンでは首位を獲得して60万枚を売り上げるなどヒットを記録して松田聖子を人気アイドルとした楽曲でもあり、近年にはダウンロードで10万以上売り上げるなど現代でも人気で、曲自体は他と同様ラブソングである。

4位 SWEET MEMORIES (1983年8月) 50ポイント+人気持続ポイント


 ガラスの林檎と共に同じシングルとして発売された松本隆作詞、大村雅朗と細野晴臣の大物二人が作曲を行った曲で、CD自体は86万枚の大ヒットを記録したがB面の曲であり、ファンの間での人気曲であったが本楽曲はサントリービールのCMソングとして使用されたことでそれ以外でも人気が高まり、現在では松田聖子を代表する曲の一つとなっており、高等学校の音楽の教科書にも記載され、ダウンロードも10万を突破するなど現在でも人気で、曲自体は珍しく大人びたものである。

5位 あなたに逢いたくて〜Missing You〜 (1996年4月) 110ポイント


 オリコンにて8年ぶりに首位を獲得した作品かつ確実な唯一のミリオンヒット作品であり、110万枚を売り上げる大ヒットを記録、また、この楽曲の作詞は松田氏本人が行なっており、作曲も多くの松田聖子作品に関わってきた小倉良氏と共同で参加していて、曲自体は別れた男性を懐かしく思う歌である。

6位 抱いて… (1988年5月)


 約40万枚を売り上げたアルバム『Citron』に収録された楽曲で、作詞は松本隆、そして作曲は海外の大物作曲家デイヴィッド・フォスターであり、大きな人気を持つがリカットはされておらず、曲自体は不倫と妊娠を描いた暗いものであるとされる。

7位 チェリーブラッサム (1981年1月)


 三浦徳子が作詞、チューリップのメンバーで伝説的作曲家の一人である財津和夫が作曲を行った楽曲で、四枚目のシングルであり、従来とは異なるフォークにロック的な要素を加えたニューミュージック的な作風であったがオリコンとベストテンで週間一位を記録し、68万枚を売り上げるヒットとなった。

8位 制服 (1982年1月)


 松任谷由実作曲、松本隆作詞で松本聖子最大の人気を誇る赤いスイートピーのB面として発表された楽曲で、シングル曲以外の投票で2位、ラジオ番組の投票で1位などファンの間では大きな人気を持つ楽曲であり、松本隆氏も制服も途中からA面に差し替えるつもりであったとしている。

9位 瞳はダイアモンド (1983年10月)


 ガラスの林檎のロングヒット中に発売された楽曲で週間一位を獲得してオリコンのトップ2を独占し、さらにベストテンでは8週連続一位を達成、売上は57万枚となり、曲自体は松田聖子初でアイドルでは珍しい失恋ソングであった。

10位 天使のウインク (1985年1月)


 尾崎亜美が作詞作曲を務めた楽曲でオリコンとザ・ベストテン、ザ・トップテンで週間一位を獲得、従来のゆったりとした楽曲とは違うリズミカルな楽曲で、恋に悩む女性とそれを見る天使の二つの視点から語られる複雑な歌詞であり、全体の売上が少なかった当時では年間トップ10に入る41万枚を売り上げた。

11位 夏の扉 (1981年4月)


 三浦徳子作詞、財津和夫作曲の楽曲で資生堂のCMソングとして用いられオリコン週間一位を獲得し、57万枚を売り上げるヒットを記録、歌詞は典型的な女性目線の夏のラブソングといった感じで、「フレッシュ・フレッシュ・フレーーッシュ」というフレーズは有名である。

12位 渚のバルコニー (1982年4月)

 
 赤いスイートピーと同じく松本隆作詞、松任谷由実作曲の楽曲で、富士フイルムの化粧品のCMソングであり、オリコン、ザ・トップテン、ザ・ベストテンの全てで一位を獲得、曲自体は少女目線のストレートなラブソングである。

13位 白いパラソル (1981年7月)


 松本隆作詞、財津和夫作曲の楽曲で、他のアイドル歌謡曲に比べてスローテンポとなっており、歌詞や曲名は大瀧詠一の「A LONG VACATION」の影響を受けたとされ、また、ベストテン史上初の初登場一位を記録した曲でもあり、49万枚を売り上げた。

14位 Rock’n Rouge (1984年2月)


 松本隆作詞、松任谷由実作曲の楽曲で、オリコン、ベストテン、トップテンで一位を獲得し、年間3位の67万枚を売り上げる大ヒットを記録、歌詞は普通のラブソングで松任谷由実がディスコ的な作曲を行っている。

その他の名曲

15位 大切なあなた (1993年4月)

 自身が主演が金ドラ「わたしってブスだったの?」の主題歌で、38万枚を売り上げた。

16位 風立ちぬ (1981年10月)

 松本隆作詞、そして松本氏と共に楽曲を作っていた大瀧詠一作曲の楽曲で、オリコンとザ・トップテンで週間一位を記録し、52万枚を売り上げた。

17位 ガラスの林檎 (1983年8月)

 松本隆作詞、細野晴臣作曲の楽曲で有名なSweet MemoriesのA面であったが、人気ではそれに劣ってしまったものの、売り上げは90万枚近くなった。

18位 風は秋色 (1980年10月)

 オリコンとベストテンで週間1位を獲得して80万枚を売り上げ、ソニーの発表ではミリオンヒットを達成した楽曲である。
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?