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【短歌】初夏まで 5首

初夏まで

筒井筒幼なじみの訃ありてぬばたまの夜のカザルス鳥の歌

燃やした裸婦画と資本論 ゆく春の あの日あの頃の訣別

エイプリルフルーツガムのような恋をして
               五月銀紙に包んでさようなら

アネモネをよくあることではあるんだが君に変える指先のジャム

雨の降らない真昼の縁側の姉のむき出しになった足の小指 初夏なりき






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