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月と4歳と無知な母と

昨夜の皆既月食。
どうせ見えないだろうと、ダメ元でベランダに出て空を見上げてみると、結構きれい見ることが出来た。

あまり興味無いだろうな…と、期待せず息子2人にベランダから声を掛けてみると、彼らは素直に走って来てくれて「わぁー!」とか「おぉぉ!」とか声を出し、目をキラキラさせながら月を見上げた。

何故私は、彼らが月に興味がないだろうと勝手に決めつけていたんだろう。失礼な話だ。
それと同時に気がついたのだが、そういえば彼らに月や星を見せたことが無かったかもしれない。

暗くなってから子供と一緒に外を歩く、ということがほとんどない生活をしているから。息子達はまだ4歳と2歳だから、当然と言えば当然のような気もするけれど、たまには夜の散歩に行ったりするのも良いかもしれないなと思う。

見たことのないものに興味が持てる訳がないもんな。ごめんよ息子達。

さて、キラキラした目で月を見上げながら長男が私に言った。

「おかあさん。月って、なんなの?」

月って、なんなの?

「えーとね…確か月っていうのは、地球から1番近い天体?だったかな…衛星って言うんだったかな…」

大人なら堂々と答えたいあげたい質問だが、ちょっとその辺のことには詳しくない(というか一般常識の範囲を大きく下回る知識しかない)私は、めっちゃ小声で答えた。

「月はね、夜の空に見えるんだよ。まん丸になったり、バナナみたいに細くなったり毎日少しずつ変わるんだよ」

正しい知識が無いので、なんとなく子供に分かりやすい感じで言い直して取り繕った。

しかし4歳長男は、ポカンとした顔。

だろうな。
母も言っててよく分からんもん。
ごめんやで…。

しかしまだ長男の質問は終わらない。

「じゃあね、てんたい、ってなんなの?」

天体ってなんなの?

え…天体?
天体ってなんだっけ?

「天体っていうのは、その…アレだよ宇宙空間にある星?のことだったかな…」

で、合ってる?
大丈夫こんな答えで?ダメ?ダメだよねやっぱり。あたふたしていたら、さらに長男の質問は続いた。

「お月さまって、星なの?」

2020/10/02に撮影した月


お月さまって、星なの?

キタコレ。
ちょっと誰か。
お月さまは星なんですか?どうなんですか?
そこんとこ、どうなってるんですか!!?
とにかく何か答えなければ…。

「うーん、あの辺にキラキラ光っている小さい星とは種類が違うけど、お月さまも星の仲間なんだよ」

こんな感じで答えたけど大丈夫?
合ってる?月も星の仲間だよね?衛星ってヤツだよね確か?

長男は「そうなんだー」とだけ言って、月を見ていたけれど、多分全然分かってなかったんじゃないかな。私がもっと分かりやすく教えてあげられたら良かったんだけど。

人間にはほら、得意な分野と不得意な分野があるんだよ。ちょっと母さん、宇宙関係は疎くてね…ごめんよ。

母の趣味→酒

スコッチウイスキーとバーボンウイスキーの違いとか、ジンとウォッカの違いなら喜んで教えてあげるんだけどな。ボンベイサファイアのヴェイパー・インフュージョン製法についてなら1時間でも語ってあげるんだけどな。

そんな質問される日は来ないだろうな。
来なくていいし。

兎にも角にも、せっかく月や星に少し興味を持ってくれたのに、母がなんにも答えられなかったせいでその興味を失って欲しくない。

だからたまには夜空を見に、夜の散歩に行こうと思う。その時に何か聞かれたら少しまともに答えられるように、ポンコツな母にも分かりやすそうな本を楽天にてポチった。

母さん宇宙には疎いからさぁ…で終わらせたくない。私も今更だが宇宙には興味がある。前澤さんにお金出してもらって宇宙旅行に行きたい。

冗談はさておき、次回の皆既月食は2025年の9月らしい。

その時までには少し知識をつけておくから、ちょっと待っててくれ息子達よ。というか一緒に勉強したいな。

でもその頃には長男は7歳、次男が5歳か。

興味があれば、私なんかよりずっと詳しくなってる可能性もあるなぁ。それはそれで楽しみだ。


次回の皆既月食まで、元気に過ごせるようにしなければ。


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