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本当にやりたいことを見つける3つのヒント

「夢をかなえる」「目標を達成する」。近年、自己実現のためのキャッチコピーをよく見かけます。

やりたいことがはっきりしているなら、「よーし、やってやるぞ!」と意欲をかき立てられる言葉です。ですが、「夢や目標がない」「自分が本当にやりたいことが分からない」方は、少々気が重くなるのではないでしょうか。

一方で、「何かやりたい気持ちはあるけど、何をすべきか迷っている」…そんな方も決して少なくないでしょう。私も最近まで同じ悩みを抱えていました。

何かに夢中になる楽しみを味わったことがあるなら、一心に打ち込めるものを見つけたい気持ちは少なからずあるはず。仕事でも、趣味でも、本当にやりたいことをやれるなら、人生を送る上で本望ですよね。

自分は一体何をやりたいのか。それを知るには、好きなことや何をよろこびとするのか自覚し、制約のない願望、才能・適正に気づくと道が拓けます。

3つのヒントから、あなたの答えを探してみませんか。

ヒント1:自分が何によろこびを見出すのか知る

病院で看護師さんなどの医療従事者にお世話になった時、優しく接してもらった・元気が出た。そんな経験から、自分も誰かのためになりたいと同じ職業を目指すケースを耳にしたことはありませんか。

他人から与えられた原体験はもちろんのこと、子どもの頃好きだった・夢中になったこと、熱心に取り組んだ科目や授業には、自分のよろこびが詰まっている可能性が大いにあります。どのようなよろこびを見出していたのか考えてみます。

・人を笑わせたり喜ばせたりして、笑顔を見るのが好きだった
・お絵描きや工作など、何かを作ることに達成感があった
・班を組み複数人で特定の事柄を調べる授業にやりがいを感じた

上記の例からは、人を喜ばせる→サービス、作る達成感→クリエイター、複数人で取り組む→チームプレイ…と、大まかなスタイルが見えてきます。

思いつかない場合は、やりがいを感じられないこと、また社会人経験のある方は望ましくない働き方を考えてみましょう。

変わり映えのないルーティーンワーク、勤務時間に圧迫され自由時間が制限される、etc…。

思いついたら、その逆を考えてみます。おのずと自分が能動的になれる行動が見えてくるはずです。

ヒント2:制約を取り払った先に「本当にやりたいこと」が隠れている

やりたいことや願望、欲しいものなどを100個書く「Wishリスト」「やりたいことリスト」という手法があります。

書き出すことで、願望が視覚的に脳内にインプットされ、潜在意識から願望に向かった行動を起こすようになる。結果、漠然と思っているだけの状態よりも願いが叶いやすくなるというものです。

このリストを書くことで、自分が本当にやりたいことも見えてきます。

ですが、実際に100個書き出すにはなかなかの労力を要します。何故かというと、「○○したいけど、現実的には厳しいな」と、自分で設けた制限・制約の中で書こうとしてしまうのが理由のひとつです。

そこで、まずは置かれている環境や能力、金銭面などの制約を一切取り払って書きます。「宝くじ1等が当たったら何に使おう」、そんなノリでいいのです。

もうひとつ、リストを書くにあたり制限時間を設けます。理由については下記の通りです。

20分以内に、できるだけたくさん! と時間制限を設け、ある意味、無理やり書き出すことで、大人になって忘れてしまっていた昔の夢や子どものころの願望もよみがえってきます。ふだんは考えもしないような潜在意識からの願いも表出します。

学生時代、テストの終了時間が迫って一生懸命解答をひねり出したように、決められた時間の中で書くことで思いがけない答え(願望)が出てきます。

100個揃わなくても構いません。絞り出した項目の中から、自ら歯止めをかけていた本当の望みが顔を出すかもしれません。

ヒント3:「頑張るのが苦ではないこと」は才能・適性がある

やっていて苦にならないこと、もしくは傍から見ると頑張っているように見えても、「頑張っているつもりがない」ことはありませんか。

このように、「頑張るのが苦ではないこと」には才能、もしくは適性があります。

旅行代理店勤務のしがないサラリーマンが、稲荷神社で出会った白狐のアドバイスにより人生を変えていく実話を元にした漫画『稲荷神社のキツネさん』(東村アキコ・町田真知子著)では、以下のように定義されています。

・やめたくても止められてもやってしまうこと→才能が隠れている
・諦められないのは才能が潜んでいる証拠
・無理してやることはそのうち行き詰まる、苦にならずやれる→続けられる→才能

『稲荷神社の~』では一貫して「才能」と表していますが、同時に「適性」とも考えられる傾向ですよね。

向いている道だと、トントン拍子に物事が進むといった現象があります。それはたまたま運が良かったのではなく、自分にしっかりと地力があり、発揮できたからこその結果といえます。

もちろん全てが順風満帆に進むとは限りません。その中でも諦めたくない、どうしても成し遂げたい強い意思があるなら、すでに「本当にやりたいこと」なのではないでしょうか。

私の場合…文章に携わる仕事がしたかった

具体例として、本当にやりたいことが分からず迷っていた私が、現在に至るまでの経緯を挙げます。

1.夢中になったこと、よろこびを感じること

将来の夢として、漫画家やゲームクリエイターに憧れた時期がありました。同時にコピーライター、小説家といった文章関連の職業にも強く惹かれていました。

ブログを投稿したり(現在はnote)、ノートに文章を綴るのは日常的な行為です。特に小説は小学生の頃から社会人、子どもが産まれてからもずっと書いていました。

小説はストーリーを考えるのが好きなのもありましたが、振り返ると文章力を磨いたり、書いた後に推敲して文章を整えることによろこびを感じていました。

しかし、仕事となると話は別です。私が新卒の頃は、現在のように在宅勤務やクラウドソーシングといった勤務形態は、少なくとも新社会人には選択肢としてありませんでした。
私は専門学校で身につけたアプリケーションの技術を活かせる会社に、卒業後駆け込みで就職しました。

社会人経験からは、相手がよろこぶ・相手の役に立つのが実感できる仕事をしたいと強く思うようになりました。過去に勤めていた会社では、こなした仕事の先にいる相手の顔が見えず、次第にやりがいを感じられなくなっていました。
同じ会社に勤めていた記者の人たちが、自分の書いた文章でお給料をもらっているのがうらやましかった節もあります。決して楽な仕事ではないと分かっていても、心のどこかで羨望を感じていたのです。

2.やりたいことを100個書き出してみた結果

勤めていた会社を辞めた頃から、手帳には度々「文章に携わる仕事がしたい」と書いていました。ですが当時はどのように働けばいいのか分からず、退職した反動もありほとんど何もできませんでした。

子どもが産まれてからは家事・育児に奔走する日々が数年続きました。息子が幼稚園に通い始め、余裕ができた分、「私はこれから何をして働きたいのか」を考えるようになりました。

これからの働き方で悩んでいた今年の10月、前述した手法でやりたいことを100個書き出した結果(時間制限をオーバーしながらも100個ひねり出しました)、やはり入っていたのは「文章に携わる仕事がしたい」という願望でした。

繰り返し願望として表れているのなら、それは本当にやりたいことなのだと気づきました。

出産前、クラウドソーシングで作業していた時期があったのと、ライターのnoteユーザーの方が紹介していた書籍を読んだことにより、私はライティングの仕事を始めようと決意しました。

3.適性はあるのか

未経験から知識をつけるため、ネットや書籍を参考に学んでいる最中です。文章作法の勉強は純粋に楽しいです。何事も腰が重い方の私でも、仕事をいただくために体制を整えたり、サンプル記事の作成に励むなど、積極的に行動を起こすようになりました。

とはいえ不慣れなことなので、さすがに頑張っている意識はありますし、疲れますが、苦痛ではありません。トライ&エラーを繰り返して落ち込むこともあれど、諦めたくないという意思は常に身体の中心にあります。

これが例えば絵やイラスト関係だったら、今からクロッキー練習やデッサン、ポートフォリオ作りは考えるだけで気が重くなるため、続かないと思います。

まとめ…本当にやりたいことは自信と成長の糧になる

・自分が何によろこびを見出すのか知る
・制約を取り払った先に「本当にやりたいこと」が隠れている
・「頑張るのが苦ではないこと」は才能・適正がある

上記の3つが、本当にやりたいことを見つけるヒントです。

夢や目標に挑戦するのは楽しいことばかりではありません。ですが、本当にやりたいことに向かって突き進むと充実感があり、自分が活性化してきます。一心に打ち込むことで、日常も次第に、より張り合いのあるものへと変わっていくでしょう。

とはいえ、必ずしも夢や目標を持つ必要はありません。作家の阿川佐和子さんは「夢も目標もない」とインタビューで仰っていました。代わりに、その時その時をしのいで生きていく。目の前のことに真摯に取り組むだけでも充分だと思います。

ですが、もし「これは」というものが見つかったら、まずは挑戦してみることをおすすめします。行動を起こさなければ何も始まりません。

私も不安を抱えながら、今できることに挑戦し続け、ようやく芽が出始めたところです。

なかなか結果が出ずもどかしい思いをしたり、様々な理由から断念せざるを得ないこともあるかもしれません。
けれど、その経験は必ず自信や成長の糧になるはずです。

※11/14 21時過ぎ 一部加筆修正しました

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