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オタク2人でブダペストを旅行したら満足度が高かった
YOUは何しにブダペストへ
2019年2月、大学3年生の春休み。
同学年がやれ就活だなんだとやっていた時、私はわけもなくヨーロッパにいた。
ウイーンから乗ってきたRailjetという国際列車でハンガリーの首都・ブダペストに着いた。
Nyugati駅で赤い車体から降り立つと、ドイツ語圏とは違う空気を感じた。
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さて、今回ハンガリー、いや、ヨーロッパに来たのはある理由からだった。
私のベストフレンドであるI、もう名前出すわ、イノウエがヨーロッパ某国に留学していた。端的に言えば、会いに来たのだ。
その待ち合わせを、ここブダペストでということにしていた。
ちなみに世間の学生と違い、なぜこんな時期に旅行できたかというと、当時、院進を目指していたからだ。
もっとも、その後大学院にはしっかりと落ちているのだが。
イノウエはスマホをいじりながら佇んでいた。大学では毎日つるんでいたが、このときは半年ぶりくらいの再会。髪の毛がボサボサに伸びていた。
ちなみにハンガリーはEUではあるが通貨は「フォリント」を使うため、ユーロからの両替が必要だ。
フォリントをゲットし街へ繰り出す前に、デカい荷物を宿に置きたい。宿を探してさ迷う。
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ベッド崩壊、代わりの部屋は…
宿はイノウエが予約してくれていた。
それらしき建物を発見、入ると飲み屋の上のドミトリーに案内された。
「よいしょ」。二段になっているベッドの下の段にイノウエが腰かける。
その瞬間、
バギバキバキ…!
ベッドの底が抜け、崩壊した。
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釘が差してあるだけでしっかり土台があるわけでもなく…意味がわからなかった。
我々は大爆笑した。
イノウエが電話をかけると、違う宿に変更してくれることになった。
再び十数分ほどブダペストの街を歩く。
変更した宿に到着。どうやらドミトリーではなくホテルらしい。
これはお詫びのアップグレードかな?
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ダブルベッドじゃねえかよ。
お前、男二人で旅したことないんか。
「めんどくさいからもう文句言うのやめよう」。結局、男二人でダブルベッドで寝ることが確定したのであった。
ブダペストぶらぶら
そんなこんなで、宿に荷物を置いてようやく身軽になった。さっそく街へ出よう。
ここで、ブダペストという都市について少し説明する。
もともとはドナウ川を挟んで西側の「ブダ」と東側の「ペスト」と、別の都市であった。それが合併して、現在の姿になったわけだ。
関係ないけれど、ハンガリー語ってお隣のチェコ語・スロバキア語、ウクライナ語みたいにスラヴ系言語感ないな~と思っていたら、やはりモンゴル系の血を引くマジャール人というだけあってウラル語族にあたるらしい。
街の中心部、ブダとペストを隔てるドナウ川を渡る鎖橋。
19世紀に、初めて架けられた橋なのだという。それまでは船なんかで渡っていたそう。確かに、近くても橋が無ければ同じ都市になろうという感じにはならないよな。
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ブダ側に渡ると、すぐに「ブダ城」に上るケーブルカー乗り場に着く。
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変な形のケーブルカーでほぼ垂直の斜面を登る。
わりとあっさりとブダ城(王宮)にはたどり着けてしまう。
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観光スポットにもなっている漁夫の砦。19世紀くらいに出来たらしく全然新しい。
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高台にあるというだけあって、市街地を一望できる。
時刻としてはもう夕方。西日に照らされるペスト側が綺麗だった。
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温泉へ
ブダペストといえば、実は温泉の街だったりもする。市内のあちこちで温泉が湧いていて、まあヨーロッパの別府みたいな感じだ。
我々はその中の一つ、セーチェニ温泉を目指そうとしていた。
世界で三番目に出来たメトロに乗ってペスト側へと移動する。
このメトロは世界遺産にも登録されているらしい。
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英雄広場の少し先、公園の中にそれはあった。
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一見すると温泉というより、それこそ国会議事堂とか駅とか銀行みたいなたたずまいの建物。しかしこれが温泉なのである。
我々オタクがなぜこれに飛びついたかと言うと、アニメ「ご注文はうさぎですか?」の中で、温泉のモデルとして使われたからだった。
いわゆる”聖地”というやつだ。
屋外プールもあるほか、温泉に入りながらチェスなどもできるらしい。
ワクワクしながら向かう
…しかし、夕方だというのにまあまあ混んでいる。
おまけに入浴料金は3000円くらい(いや、4000円とかだったかな)。高っ。
行く前に調べておけばよかったが、そういうのって行かないとわからないんだよな海外では。
そんなわけで、再びブダ側に。
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このブダ側に、1000円ぐらいで入れる温泉を発見。
確か「キラーイ温泉」というらしい。
オスマントルコ時代に造られたもので、名前もどこかトルコ語っぽい。
ここも多少並んではいたものの、15分くらいで中には入れた。
セーチェニ温泉のように屋外のプールとかはなく、洞窟というかトンネルの中に浴槽がある感じだった。中はまあまあ暗かったが、歴史を感じる建物であった。
ちなみに、ハンガリーの温泉は混浴。そのため入浴する場合は水着を持ってくる必要がある。
グーグル先生によると、現在このキラーイ温泉は閉業してしまったらしい。中は撮影禁止だったので撮っていなかったし、どうやら私は外観も撮っていなかったようだ。
記憶の中に留めておくしかない。
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橋を渡るトラムの中から、きらきら輝く国会議事堂が見えた。
ドナウ川に反射して幻想的な風景になっている。
さて、旅行の楽しみといえばもちろん…
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はっはっは。
イノウエには、日本から持ってきたつまみ類を差し上げた。
さぞ恋しかったことであろう。
缶ビールでも買って飲みなおそうとしたが、私が寝落ち。
申し訳ないことをした。
中央市場で朝食を
結局、ダブルベッドで夜を明かした我々。
午前中のまあまあいい時間になっていたと思う。
朝飯はしっかりとりたいということで、ブダペストの中央市場へ向かった。
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中央市場というにふさわしい堂々とした造り。
この規模は札幌場外市場とか京都の錦市場の比ではない。
建物は19世紀に建てられたもので、どこか”レトロ“感もある。
肉や野菜など、なんでも売っていて見るだけで一日経ちそう。
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朝ごはんは、ハンガリーのファストフード「ランゴシュ」。
ピザに似ているが揚げパンで、写真だとわかりにくいがまあまあデカい。
美味しそうだし、実際美味しいんだけど、うーん、デカい…
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ブダペストの玄関と”世界一美しいマック”
満腹になった我々だが、そろそろブダペストを後にする時間に…
今度は昨日到着した駅ではなく、「Keleti(西)」駅を発車する列車に乗る。
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さて、ここにはどうやら「世界一美しいマクドナルド」があるらしい
グーグル先生に尋ねるとここが出てくるのだ。
それがこちら
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これはマックなのか...?
とはいえ、これ以上奥にはいかなかったのでここまでしかわからないが、写真下方に写っているのがカウンターであろう。
たしかに、こんなマック見たことない。
ランゴシュでお腹いっぱいだったので、ハンバーガーは買えなかったけど...。
そんなこんなで我々は、列車に乗り込みこの美しい大都市を後にしたのであった。
RTAでも楽しいブダペスト
そういえば、一番のメジャースポットである国会議事堂に行ってないんだよな。今思い返せば、なんでいかなかったのかと思う。
理由としては、おそらく事前予約が必要でめんどくさかったのと、ブダペストに3~4日滞在するわけでもないし時間が勿体なかったからである。
そういえば、1日目の午後に到着して2日目の午後には出発したので、結局丸一日しか滞在していなかった。
今回はいわばブダペストRTA(リアルタイムアタック、ゲームの開始からクリアまでの時間を計測する競技など)であったわけだ。
それでもかなり満足感は得られた。
美しい街なので、ぜひ訪れてみてほしい。
次回はベッドが壊れないことを祈る。
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