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週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年11月29日に投稿したブログより。 何故かバーが舞台になると、客かもしくは店員が謎を解くという小説が出来上がるようです。 逢坂剛のデズデモーナの不貞もそうだし、鯨統一郎のトンデモ小説、邪馬台国はどこですか?もバーが舞台の謎解き。 本作もそのご多聞に漏れず、バーの主人による安楽椅子探偵的な謎解き要素を含んでいる。 連作短編なので、読み進めるにつれて、常連客
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年11月29日に投稿したブログより。 デビュー当初、北上次郎が隆慶一郎に準えたこの作家。 過去の作家の良いとこ取りに、独自の要素を加えて、どんどん変態中です。 タイトルからも分かるように、柳生新陰流がメインの時代小説。表題作を読み終わるまでは、てっきり長編かと思ってましたが別に十兵衛だけが主役じゃないのね。 で、過去の柳生モノ、隆慶一郎の柳生刺客状や柳生非
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月18日に投稿したブログより。 各誌にて恒例の年末ベストをやっているので、誰も求めちゃいないでしょうけども、今年楽しく読んだ本をピックアップしてみました。 あくまでも私個人が今年読んだというだけで、出版時期なんかは全然前のものもありますが・・・。 ✅楊家将 - 北方謙三 元来大河ドラマ的なのは好きじゃないのですが、とにかく漢たちが熱い。 ✅都立水商
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月2日に投稿したブログより。 ようやく手に入れました。 で、期待して読んだのですが、「始まりの三部作」と言われる中では一番期待はずれかな。 あ、でも決してつまらないというわけではありません。 短編二作が入っていて、タイトルは二つとも音楽から採っています。 ちなみに表題作は、ビートルズのホワイトアルバムからの「ヘルター・スケルター」の日本語訳。どうや
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月8日に投稿したブログより。 久々に読んだこのシリーズ。最高です。 鬼平とかと一緒で、主人公が出てこない章が結構あるのですが、これは本当の番外編。脇役が今回は主役ですよ、と本のタイトルや各章のタイトルにきちんと断りがある。このシリーズ回を追う毎に素晴らしい小説として昇華しています。 ある章では、最近めっきり涙腺が弱くなってきてるのもあってか、ぐぐぐっと
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月8日に投稿したブログより。 不思議な話である。 でも懐かしさもある。 上品で、繊細で、ちんまりと箱に納まった高級な和菓子の詰め合わせのような作品。 純粋に和である。 ここで描かれる風情を多言語に翻訳するのは至難の業だろうと思う。 夢か現か、出現するこの世のものとは思われぬものたちを淡々と受け入れていく主人公。 守る家に住んでいた亡き友は、気が
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月23日に投稿したブログより。 上手いです。 面白いです。 連作短編集なのですが、リレー形式になっています。 前の章で描かれていた脇役が、次の章で主人公となっていて、前の章の主人公についての客観的な描写を行うことによって、それぞれの人物をより一層掘り下げていくという手法です。 必ず各章で、たった数行の描写にもかかわらず印象深いキャラが出てきて、それ
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月25日に投稿したブログより。 インパクトのある作者名と、インパクトのあるタイトル。 こういう本に別にカバーもせずに、電車の中でも堂々と読めるようになっちゃいました。まぁ、歳ですか・・・。 でもやっぱタイトルって大切だよなぁ。インパクトあり過ぎて、気になるからってオレみたいに手を出すのもいれば、ちょっときつめだなと感じて中身を確認せずに手を出すのを控え
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月29日に投稿したブログより。 前々から評価が高く、映像化もされていましたので興味があって手にしたこのシリーズ。1作目が気に入れば次に行ってみようと思いましたが・・・。 たまに挑戦する純粋なSFですが、日本人が描いたヤツの方が読みやすいのかも。 これも決して読みにくい訳じゃないのですけれども、何だろ。 そう、話が脱線しすぎ。というより、細かい設定に懲
週末は、過去の読書ブログからの転記が多くなってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。 2006年12月30日に投稿したブログより。 この作家はタイトルのつけ方が上手いと思います。 まあ、タイトルつけるのは作家自身とは限らないですけど。 前作も気になるようなタイトルでしたし(まだ積んであるだけだからタイトルの意味は知らないままだけど)、今回のタイトルも何だか語呂がいい。 で、中身もちゃんと満足させてくれました。 中篇二本で、最初のはタイトルどおりの
SF小説の読み過ぎかもしれませんが、このコロナ禍、中国の研究機関のせいとか、コウモリの病原菌とか諸説ありますが、何よりも怖いなと感じるのがピンポイントで人類メインにダメージを与えにきているところ。 寄生獣ではないですが、そのテーマはそのまま当て嵌まります。 地球上の誰かがふと思った 『人類の数が半分になったら いくつの森が焼かれずにすむだろうか...』 地球上の誰かがふと思った 『人間の数が100分の1になったら たれ流される毒も100分の1になるだろうか...』
2006年12月30日に投稿したブログより。 数々の悪事を親と学校の金と権力で揉み消してきた、高校生ボクシングチャンピオン。 そんなクソガキに自分の愛娘が理不尽な暴力を振るわれて、心まで傷つけられた。 父親としてできることは。 立ち上がった非力な主人公を助ける、気のいい高校生たちとの交流。 テンポもいいですし、ザ・ゾンビーズの面々のキャラが立っているのもいいですし、そのメンバーについてくどくど説明しないのもいい。かろうじてシリーズものなのかな、と分かる程度に抑えてい
2007年1月5日に投稿したブログより。 不思議な作品を書く作家です。 奇妙という表現がぴったりくるかもしれない。 死とか殺人とか、そういう暗黒面が散りばめられているにもかかわらず、何となくその中に温かい要素が入っていて、その二つの要素が合わさっても何ら違和感を生じさせない、そんな感じのものばかり書いているようです。 今回の短編集は、決して後味の悪いものばかりではありません。 特に「しあわせは子猫のかたち」という作品が放つ雰囲気が気に入っていて、いつまでも終わって欲