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新しいが、自分の人生になる


#思い込みが変わったこと


今でもですが、昔はかなりの偏見持ちでした。例えばですが夫婦とはこういうものじゃないといけない、とか。結婚式は華やかにするのが当たり前、とか。言い出したらキリがないのです。

そして、幼い頃から偏見を持ちながら心は非常に争っていたのです。
例えば、私は女子ですが...「男子は男らしく泣かないようにする」であれば、クールで泣かない活発な性格のふりをしたり。「女子は女の子らしくピンクのものが好き」であれば、クラスの女の子たちがみんなピンクの習字道具入れを選んでも、私だけブルーの習字道具入れを選ぶとか。
前の記事で書いたことと少し異なる面でもあるのですが、なんだか私は世の中に争って生きていたようなんです。担任の先生からは「ハココさんは個性的、独創的でいいですね。でも協調性がないからもっとみんなと仲良くなれるように馴染んでいきましょう。」的なことを通信簿に書かれていたような気がします。元々みんなと合わせるのが苦手な天邪鬼を拗らせていた私は、学校を休むようになり。ついには月に1回行くか行かないかくらいのペースに。
もちろん、私だけブルーの習字道具入れと言うことに、クラスの女子は常に馬鹿にしていたし、ほぼいじめのような状態になっていたことは言うまでもない。

当時の私は

・「ピンクなんて自分に似合わない。ぶりっ子みたいでなんだか嫌だ」
・「周りの子と同じものにすると、自分の個性が消えてしまう」

多分だが、この二点があったんだと思う。後者はかなり潜在的なところなので、おそらく前者の気持ちが大きかったんじゃないかと推測します。

そして現在に至るのですが、私はピンクのカバンにピンクのお財布。ピンクのマニキュア、ピンクの口紅、ピンクの小物類。あれれ?

テーマの「思い込みが変わったこと」に繋がるところ、

「ピンクは女の子」

ここが変わったんです。それはなぜか、端的にまとめると
おそらく『情報や知識をインプットしたおかげ』なんです。狭い田舎コミュニケーションで生きていた私には「ピンクは女の子だけ」だったんです。当時幼かったせいもあるし、知らないことが多く、もちろん #LGBTQ も知られていない世の中。いろんな要素があり、知らず知らずのうちに私の小さな脳みそに、偏見ワールドが構築されていたんです。

「ピンクは誰が愛したっていい」

私は絵を描く学校へ通っておりました。入学当時、3年生の先輩に「perfumeが好きで、蛍光ピンクが好き」な男の先輩がいました。最初は「変わった先輩だ。男子なのにPerfume?ピンク?」なんて思っていたんですが、先輩は毎日飄々と過ごしていて、おとなしい人にも気さくに話しかけたり、滅多に笑わないけど時々爆笑しているのを見て「あ、この人も人間なんだ」って思ったことがありました。今思うと、かなり失礼な感想ですが…
その頃の私はまだブルーなどの寒色に執着していて、ピンクを絵に使おうと思うことが少なかったんです。でも、その先輩の絵を見ていると「私は女の子だからピンクを使わなきゃいけないんじゃない、先輩のようにピンクが好きだから使っていいんだ。もう争わなくていいんじゃん?」って思ったんです。

オペラレッド

元々使うピンクといえば淡いピンクか紫よりの色をキャンバス上で混ぜて使っていたんです。先輩の絵を思い出して、アクセントにピンクを使おうとなった時があり、使っていたアクリルガッシュの色。名前、レッドなんですけどね、綺麗な鮮やかなピンクなんです。ブルーや白をたくさん使ったキャンバスに、ほんのり混ぜたり、混ぜずに原色で塗ってみたり。その時、今まで思い込んでたことが嘘みたいに晴れたんです。

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TARNER ACRYL GOUACHE(アクリルガッシュ)

「とても躍動感があって、今までと違うイメージ。これを今描いてて、とても楽しいでしょ。」

そう顧問の先生から言われたんです。もちろん絵を描いてて楽しいってのもあったんですが、今思うと思い込みという名の呪縛が一気に剥がれ落ちたような、脱皮したような。一言で表すなら、清々しい真新しい自分が誕生していたんです。

その先輩との出会いがなければピンクと言う色に偏見を持ったままだっただろうし、私の絵も自分らしさを追求できた絵にならなかったんだなとしみじみ思います。

今の私にとってピンクはかけがえのない大切な色。私が女だからではなく、
私が私だから。
私の人生にスパイスを与えてくれる色、それがピンクなんです。

上記で述べたような体験が、人生のうちに何度も起きているんです。食べ物も然り、機械に然り、生活に然り。思い込みをなくすことで一気に視界が広がるなんてことは本当にあるなと思います。苦手だったことも意外と簡単だったり、苦手な人と趣味が同じだったりして。一度えい!と垣根を越えてみるのが大変だけど、実はその垣根も1cmくらいだったり、とか。


今持ち合わせている思い込みとも地道に付き合っていくし、ギャップにびっくりしたり悲しくなったりするかもしれないけど、それも一緒くたに楽しんでやろうじゃないか、かかってこい!って、謎に意気込んでおります。

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