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生きた化石!?「蘇鉄(ソテツ)」のふしぎ・魅力に迫る①

こんにちは。ガーデンプランナーのhacoです。年明け早々天草へ行った話をちらっと書いたと思うのですが、そこで見たのは教会の中に植えられている大小さまざまな蘇鉄(ソテツ)です。
そこで今日はソテツについて書いてみようと思います。

大江教会(天草市)のアプローチのソテツ

ソテツとは

ソテツ(蘇鉄)ソテツ網 ソテツ目 ソテツ科 ソテツ属
英語名 Japanese sago palm(ジャパニーズ・サゴ・パーム)

以前イチョウについて書いたことがありますが、その時イチョウもイチョウ網 イチョウ目 イチョウ科 イチョウ属 で、根っからのイチョウ(笑)そう、それと同様ソテツも根っからのソテツなんですよね。

もともとは、九州の南部~台湾などの暖かい地域に自生しており、本州には自生していないのですが、ある程度耐寒性があるため、本州でも植栽されているのをみることができます。


ソテツは生きた化石

ソテツは根っからのソテツだと書きましたが、ソテツは生きた化石と言われています。ソテツの全盛期、ジュラ紀のソテツの化石も発見されているそうです。

ソテツはなぜ生き残れたのか

「生きている化石」と聞くと、すぐに「なぜ何億年も姿を変えずに残っていられるのだろう?」という疑問が起きますよね。

ソテツはイチョウに比べると成長も遅いため、森の中で共存しようとするとすぐに他の樹木に背丈を追い越されて、必要な日を浴びることができなくなってしまいます。

しかし、ソテツは乾燥に強く、また瘦せた土地でも生きていくことが可能です。そこで、森の中で他の樹木と共存せず、海岸沿いや風の強い場所、他の植物では栄養不足になりそうな場所を得意とする性質があります。

ソテツの根っこはマメ科と似てる

ではでは、なぜソテツは痩せた土地でも生きていけたのでしょうか。
それは、ソテツの根っこ部分に秘密があります。ソテツの根っこには、シアノバクテリアと言う生物が住んでいて、その生物がいることで根の部分に窒素成分を固定することが可能になります。

窒素成分は、肥料の三大成分(窒素・リン酸・カリ)の一つです。その成分を根に固定して持つことができるので、痩せた土地でも生きていけたようですね。この窒素固定能という能力は、マメ科の植物が持っているのは園芸好きの中では有名なお話ですね。

また、ソテツは台風の多い地域でも、ソテツが群生する場所がいくつかあります。その中で有名なのは奄美大島です。(奄美大島に行きたい!!)
そのような場所を見てみると、風雨がすごく強い場所、そして、痩せた土地で生き延びてきた証のように見ることができます。


日本三大ソテツてのがあるのよ

ソテツは、桃山時代頃から庭園や寺院にも植栽されるようになったそうです。そして、樹齢1000年を超える国の天然記念物にも指定されている「日本三大ソテツ」があります。

龍華寺|静岡県静岡市 推定樹齢1100年
能満寺|静岡県吉田町 推定樹齢1000年
妙国寺|大阪府堺市  推定樹齢1100年
ニッポン旅マガジン

ソテツの自生地は九州南部から、最北でも宮崎県と言われているので、どのソテツも誰かの手によって(多分私たち造園家の大先輩たち)によって移植されたのでしょう。

まとめ

ソテツ、歴史がある分、どうやらちょっと長くなりそうなので、明日まで引き延ばそうかな。と思います。

歴史があるということは、人々との暮らしにも密接だったと思いますし、私の住んでいる場所近くにもソテツの天然記念物がいたような気がするんですよね。

と言う訳で、ひとまず今日はここまで。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。


今日は七草。春の七草の復習はこちらです👇


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