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それでも

柔らかい言葉に棘を添えて誰に贈ろうか
真っ赤な粒はやがて形を保てずに流れてく

花火がつくる影に綿菓子の煙を重ね
温度をなくした風に撫でられ季節を思い出す

水面を揺らす電車の光は金属音を引き連れ
闇だけを置き去りにして景色に溶けてった

すべてに意味を見出そうとしていると
そこに安心があるのかと姿なき声が問う

自分の後ろ姿すら見ることができないのに
色を見て音を聞いて温度を感じて勘違いした

光と闇を混ぜたことすらなかった





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