【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~2』
*桃乃の告白~(2)
⑤
そして、季節は夏になり、夏も終わりにちかづいたある夜のことです。
わたしは、ほぼ毎日お店に顔を見せていた真鍋さんが三日もつづけて店にこないので
(なにかあったのかしら?)
と、心配していると、こちらもいつもお店に通ってきてくださっている真鍋さんの上司の寺島さんから、真鍋さんが風邪でダウンしていると聞き、心配になったわたしは、仕事帰りに、彼のお見舞いをするために、彼の住んでいるアパートにいきました。
⑥
わたしは、真鍋さんのアパートをたずねるのははじめてだったので、ちょっと緊張してどきどきしていましたが、
ですが、彼のアパートの玄関のまえまでくると
(ーーあら?)
部屋のあかりが消えています。
なので、わたしは、
(ぐあいが悪くて、もう寝てしまったのかしら?)
とおもい、せっかく寝ているところを起してしまうのも申し訳ない気がしたので、いちおう、ねんのために、ちいさくドアをこんこんとノックすると、やはり、部屋のなかからは、なんの返事もなかったので
(うーん、どうしよう……)
と、インターホンを押そうかどうしようか悩んでいると、うしろからとつぜん
「桃乃さん?」
と、男のひとの声がしたので、わたしは
(ーーえっ?)
と、おどろき、あわててうしろをふりむくと、そこには、部屋にいるはずの真鍋さんが立っていたので、わたしは、こころのそこからおどろきました。
⑦
(やだ、うそ、どうして)
〈つづく〉
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