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【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり』


*桃乃の告白~(27才・未婚女性)




それは、いまからちょうど一年前の夏の終わりのことでした。その当時、わたしは、叔父おじ夫婦が営んでいる食堂で働いていて、その常連じょうれんのお客さまのなかに、ちょっと気になっている男性ひとがいました。



その男性ひとは、真鍋大介まなべだいすけさんというぼう大手飲料メーカーに勤めている会社員の男性で、半年ほどまえに、東京の本社ほんしゃから、こちらの北千住きたせんじゅ支店に転勤になり、こちらもいつもうちの食堂にきてくださっている同じ職場しょくばのかたにつれられて、はじめて店にこられて以来いらい、ほぼ毎日のようにうちの店に通ってきてくれるようになりました。




真鍋まなべさんは、わたしよりもひとつ年下とししたで、おどろくほど背が高く、がっしりとしていて、日に焼けた肌にスーツがよく似合う、女性ならだれでもおもわず目をうばわれてしまうほど、魅力的みりょくてきなひとでしたが、性格もとても明るく、いつも元気で、誰にも気さくで、ひとなっこいところもあったので、叔父おじ夫婦も、すぐに彼のことが気に入り、まるで自分の息子むすこのようにかわいがるようになっていたので、わたしもしぜんにしたしくなり、彼にさそわれて、何度なんどかふたりきりで食事にいったり、映画にいったりすることがありました。



なので、わたしは、内心ないしん、もしかしたら、彼がわたしに好意こういをよせてくれているのかもしれないと、期待していましたが、食事や映画にいっても、手すらにぎらず、夜九時まえにはわたしをアパートのまえまで送り届けて



「えっと、それじゃ、俺はこれで」


ーーと、そそくさと立ち去ってしまうので、


わたしは、彼にとってじぶんは異性いせいではなく、ただの〈親戚しんせきのおねえさん〉くらいにしかおもわれていないんだわ、とおもい、じぶんの勘違かんちがいをはずかしくおもいながら、それでも、日に日につのってくる彼へのおもいを彼にきづかれないように、じぶんの胸だけにめながら、日々をすごしていました。



そして、季節は夏になり、夏も終わりにちかづいたある夜のことです。



〈つづく〉









 






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