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「自立は依存先を増やすこと」の本当の意味

身体障害者である医師の熊谷晋一郎さんの有名な言葉に 「自立は依存先を増やすこと」というものがある。
概ね、賛成の言葉なのですが、残念なことに、この言葉を自分に都合のいいように解釈して、他人に迷惑をかけまくっても良いのだと、誤解している精神疾患の人(特に虐待サバイバーで、パーソナリティ障害のある人)を何人か見てきました。

この言葉の正確な意味は、「自立は上手に相手の負担にならない範囲で、依存先を増やすこと」だと思います。ここまで丁寧に伝えないと、身体障害の人や、精神が健全な一般の人は誤解しなくても、精神疾患(特に虐待サバイバーで、パーソナリティ障害)の人は間違った解釈をしてしまい、他人を振り回す行動がエスカレートしているケースがあります。

依存と聞くと、私たちは否定的な意味で捉えがちですから、熊谷晋一郎さんの「自立は依存先を増やすこと」という言葉は、意外に聞こえるでしょう。

でも、人間は誰にも依存して生きていない人はいないのです。 他人に頼ってはいけない、自分で全てしなければ自立した大人ではない、となると、生きることがとても苦しくなります。

誰しも、誰かに支えられ、自分も誰かを支えて、お互い、上手に依存し合って生きているのが私たち人間です。 困った時は、上手に他人に依存しましょう。自分一人で頑張らなければならないことはないのです。

虐待の後遺症(複雑性PTSD)については、以下の書籍にまとめてあります。精神科医の和田秀樹先生との対談・監修つき。


虐待の被害当事者として、社会に虐待問題がなぜ起きるのか?また、大人になって虐待の後遺症(複雑性PTSD、解離性同一性障害、愛着障害など多数の精神障害)に苦しむ当事者が多い実態を世の中に啓発していきます!活動資金として、サポートして頂ければありがたいです!!