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貫名菘翁書「文選抄」

夫君子小人,類物之通稱。蹈道則為君子,違之則為小人。屠釣,卑事也;板築,賤役也。太公起為周師,傅說去為殷相。非論公侯之世,鼎食之資,明敭幽仄,唯才是與。(『文選』沈約「恩倖傳論」) 屠釣卑事也板築賤役也太公 起為周師傅〻說去為殷相  庚申之秋抄書 菘翁 屠釣は卑事なり。板築は賎役なり。太公起て周師と為り傅す。傅説去て殷相と為る。 屠釣=畜類を殺し魚を釣る。 板築=土塀や城壁を築く土木工事をいう。 太公=太公望呂尚のこと。 傅説= 殷の高宗に仕えたといわれる名宰相。高宗

    • 西内利夫リトグラフ作品「於 明の十三陵 54.3.24」とあります。スケッチのリトグラフです。私が十三陵を訪れたのは昭和56年夏です。巨大な石像群とこれまた空虚巨大な石室に感動した記憶が蘇ってきます。

      • 義ー解字

        先日、NHKで、半藤一利氏の追悼番組が放映されていた。その中で、「墨子」を読みなさい、との言葉があったので、ちくま学芸文庫『墨子』と中公クラシックス『墨子』の2冊を即注文した。さて、「ちくま学芸文庫」の方の尚賢編の訳文に、「義(ただ)しい者」(中公クラシックスでは「正義の人」」というのがあった。常用漢字表には、「義」に訓読みはない。「義」を「ただしい」と訓む例を知らなかったので、漢和辞典を引いてみた。すると、訓読みとしてあげている辞典はなかった。昭和以降の漢和辞典を引いたのだ

        • アスパラベーコン巻🥓完成。

        貫名菘翁書「文選抄」

        • 西内利夫リトグラフ作品「於 明の十三陵 54.3.24」とあります。スケッチのリトグラフです。私が十三陵を訪れたのは昭和56年夏です。巨大な石像群とこれまた空虚巨大な石室に感動した記憶が蘇ってきます。

        • 義ー解字

        • アスパラベーコン巻🥓完成。

          教養はあっても

          子路第十三 307……多しと雖も、亦奚(なに)を以てか為さん 実践してこそ教養(原文)子曰く、誦詩三百、授之以政不達、使於四方、不能専対、雖多、亦奚以為。 (書き下し)子曰く、「詩三百を誦し、之に授くるに政を以てして達せず、四方に使いして、専対する能はざれば、多しと雖も、亦奚を以てか為さん。」と。 (口語訳)先生が言われた、「『詩』の三百編を全部暗誦していても、実際に政治をまかせてみると、うまくいかず、四方の国々へ使いにいっても、自分の判断で対応できないようでは、〔暗誦が

          教養はあっても

          人間の真価がわかるとき

          子罕第九 232歳寒くして、(原文)子曰、歳寒、然後知松柏之後彫也。 (書き下し)子曰く、「歳寒くして、然る後に松柏の彫(しぼ)むに後るることを知るなり。」と。 (口語訳)先生が言われた、「気候が寒くなってはじめて、松や柏がしぼまないのがわかる。」と。 (註)范氏が曰うことには、小人は治まった世に在っては、或いは君子と異なることが無いかもしれない。惟だ、利害に臨み、事変に遇って、然る後にはじめて君子たるものの守る所の節が見(あらわ)れるのである。○謝氏が曰うことには、士

          人間の真価がわかるとき

          四を絶つ

          子罕第九 意毋く、必毋く、固毋く、我毋し(原文)子絶四。毋意、毋必、毋固、毋我。 (書き下し)子、四を絶つ。意毋く、必毋く、固毋く、我毋し。 (口語訳1)先生は四つのことを絶たれた。勝手な判断をせず、無理押しをせず、固執することなく、我を張らない。ー『鑑賞中国の古典2 論語』(角川書店) (口語訳2)先生は(次の)四つ(の欠点)は(全然)お持ちにならなかった。当て推量をなさらない。無理押しはなさらない。固執されない。我を通されない。ー『全釈論語』(福音館小辞典文庫)

          四を絶つ

          度を過ぎると…乱れる

          泰伯第八 疾むことはなはだしければ、乱る(原文)子曰、好勇疾貧、乱也。人而不仁、疾之已甚、乱也。 (書き下し)子曰く、「勇を好みて貧しきを疾(にく)むは、乱る。人にして不仁なる、之を疾むこと已-甚(はなはだ)しきは、乱る。」と。 (口語訳)先生が言われた、「勇気を好んで貧乏を憎むと、乱れる。人が仁でないからといって、それをあまりにひどく憎むと、乱れる。」と。ー『鑑賞中国の古典2 論語』(角川書店) (註)勇を好んで分際に安んじなければ、則ち必ず乱れを作すものである。不仁

          度を過ぎると…乱れる

          教養とは

          泰伯第八 詩に興り、礼に立ち、楽に成る(原文)子曰、興於詩、立於礼、成於楽。 (書き下し)子曰く、「詩に興り、礼に立ち、楽に成る。」と。 (口語訳1)先生が言われた、「〔教養は〕詩を学ぶことによって起こり、礼を学ぶことによって立ち、音楽を学ぶことによって完成する。」と。ー『鑑賞中国の古典2 論語』(角川書店) (口語訳2)先生が言われた、「詩によって感情を豊かにし、礼によって生活に基準を与え、音楽で両者を調和させる。」と。ー『全釈論語』福音館小辞典文庫 子曰。興於詩。

          教養とは

          妄りに創作はせず、古典を愛す

          述而第七 174知らずして之を作す者有らん (原文)子曰、蓋有不知而作之者。我無是也。多聞択其善者而従之、多見而識之、知之次也。 (書き下し)子曰く、「蓋し知らずして之を作る者有らん。我は是れ無きなり。多く聞き其の善き者を択びて之に従い、多く見て之を識すは、知るの次なり。」と。 (口語訳)先生が言われた、「思うに、〔世の中には〕知りもせずに創作する者がいるであろう。〔しかし〕私は、そんな態度をとらない。多くのことを聞き、〔その中から〕善いものを選び出して従い、多くのものを

          妄りに創作はせず、古典を愛す

          若葉が伸びてきた

          若葉が伸びてきた