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ポテンシャルの解放!

脳神経の発達は6歳くらいに掛けて急速な発達をすると言われています。6歳以降も12歳くらいに掛けて緩やかに発達していきますが、6歳までの発達は特別です。この時期にいろいろな体験をさせてあげたいですね。(参考 スキャモンの発達発育曲線)

学校へ入学する頃には脳が大人に近づき学ぶことができるようになっています。また、この年代で起こる代表的なイベント?として『反抗期』があげられると思います。子供が小学生に上がる前後には反抗期がありませんでしたか?

サッカーでもこの脳の成長を大切にし子供達の成長に合わせてトレーニングをしていきます。

フェーズ1.自分とボール

初めはみんなこれです。言い方を変えれば、既に備わっている能力です。代表的なものとして団子サッカーが上げられます。みんながボールに群がり味方のボールすら取ってどこかに行ってしまいます。自分の世界にはボール以外存在しません。この時期はボールフィーリングを高めるのに丁度いいです。

フェーズ2.自分と相手とボール

ここで相手が出てきます。『自分と相手』であれば鬼ごっこが出来ればできていると言えますが、ここにボールが加わると途端に難しくなります。サッカーはボールを足で扱うという難しいことをやる分、ここのハードルがとても高くなります。自分と相手の関係『鬼ごっこ』が『ジャンケン』だとすると、この自分と相手とボール『フェーズ2.』は『後出しジャンケン』になると思います。ボールを常にコントロールするドリブルよりは、相手に取られないようにパスをすることで理解が進むと思います。

フェーズ3.自分と味方

さらに味方が加わります。自分がどうしたいのか、味方に何をしてもらいたいのか、など自分で伝える能力、味方を思いやる能力を身につける必要があります。これは声かけをすることで理解が進むと思います。

フェーズ4.チームとチーム

最後に集団を理解しなければなりません。特にチームの中の自分という部分を理解することが重要だと思います。どんなに上手くても味方に要求しているだけの選手はこの『フェーズ4.』の段階では無いと思います。チーム戦術があり、その中での個人の役割などを理解する必要があります。サッカーの目的でもある『勝利』に拘ることも大切です。

今までも何度か書いてきましたが、『子供は小さな大人』ではありません。成長段階に応じたトレーニングが必要です。初めはみんな団子サッカーからスタートです。
しかし、いつまでも団子サッカーをしていてもしょうがないですね。小学校に上がる頃には脳も準備万端です!いろいろ刺激しながら新しい情報をどんどんインプットしていかなければなりません。

残念ながら、『自分とボール』の『フェーズ1.』のままテクニックを磨き上げている選手を見かけます。サッカーに限らず大人でも『自分とボール』の方はいますね。この『自分とボール』の関係性でサッカーをすることは誰でもできることです。しかし、『相手と駆け引き』することに関しては指導者(大人)が導く必要があります。子供たちの脳にはポテンシャルがありますが、それを活かす方法をまだ知りません。例えば、突然『薔薇』という漢字が書けるようにならないのと同じで『フェーズ2.』以降は、知ること、練習すること、で身につくものだと思います。また、幼少期から必要以上にテクニックを身につけると、そこに頼るようになってこの『相手との駆け引き』に気付きづらくなると思います。
指導者は、テクニックと駆け引きのバランス、『子供は小さな大人ではない』ということをしっかりと理解し、『フェーズ2.』へ導いてあげることが大切だと思います。

途中からチームに加わった子も『フェーズ1.』から見ていってあげることが必要です。これはテクニックだけの問題ではなく、脳の使い方も身につける必要があるからです。世代によっては『チームとチーム』という段階まできてしまっているかも知れません。焦らず初めからやっていくことで、サッカーをすることで身につけることができる大切なものを得ることが出来ると思います。

サッカーをやりたい!と思う子供のための環境づくり指導者研修費として使わせて頂きます。ぜひサポートをお願いします。